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第6話「資金が足りなくなる!?」の巻

例えば、貴方が現金300万円で株券や絵画を購入したとしよう。
だが、その後何らかの原因により市場価値が下がってしまえば(例:300万円→280万円)、
貴方は心から悔しい思いをするだろう。

しかしまだ、その市場価値が目減りしただけで、0円になったわけではない。
いや、例え市場価値が0円になってしまったり、そのモノをなくしてしまったり壊してしまったりしても、
最初に支払った金額以上の損が出ることはない。
しかし商品先物取引では最初に預けた金額以上に損が出ることがあるという。
それは一体どういうことなのか?

商品先物取引は前述の通り「証拠金」制度を採用している。
3,000円/gの「金」の現物を1Kg購入するのであれば300万円必要だが、
1kg分取引するのであれば、12万円の証拠金で済む。

ただここで注意しなければいけないのは、
この12万円の証拠金はあくまで取引を保証する担保金であり、
実際に取引しているモノは300万円相当額の「金」1Kgということだ。
つまり「金」価格が大きく値下がりしてしまえば、証拠金以上の損が出る可能性は
いつでもあるため、証拠金の担保価値が著しく目減りした場合、
取引を継続するためには追加の資金が必要になる。

例えば、「金」1Kgを3,000円/gの時に「買った」後、2,960円/gまで値下がりしてしまったら、
計算上の損益(評価損益)は(2,960円/g−3,000円/g)×1,000g=−4万円となる。
「金」1Kg(=1枚)取引するために預けた証拠金の金額が12万円なら、
この時点での証拠金の価値は、12万円−4万円=8万円しか残ってないことになる。

このまま「金」が値下がりを続けたら、取引を保証する担保金であるはずの証拠金の
価値がマイナスになってしまう可能性だってあり、
放置しておけば取引の健全性を損なう恐れがあるため、
ここで二者択一を迫られることになる。
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[1]現在の取引を一旦決済し終了させる
[2]取引を継続したい場合は追加の資金を入れる
→ このケースの場合、追加資金は4万円
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極端な例を挙げるなら、「金」1Kgが3,000円/g → 0円/gとなった場合を仮定して、
途中で取引を決済し終了させないとするなら、最終的に一体いくらの追加の資金が
必要になるのかというと、最初の証拠金とあわせて合計300万円
(現物1Kgを購入する金額と同額)である。

もちろんモノの価値が0円になることはまず考えられないし、
最終的に300万円の資金が必要になるケースはまずないといっていい。
つまり最初から300万円の投資のつもりで、「金」1Kg分を売買するなら、
投資金額以上の損失が出ることはない。

しかし「1Kg分あたり12万円の取引」とだけ考え、300万円あるからといって
10Kg分(3,000万円相当額)、15Kg分(4,500万円相当額)というように大きな単位で
取引を行なおうとするのは極めて危険な発想である。
この場合、手持ち資金である300万円以上の損が出る可能性はいつだってあるのだ。

「証拠金」制度は、投資効率を大幅に高めてくれる「便利なシステム」である。
だからこそ必要以上にハイリスクな取引を行なわず、常に口座資金に余裕を持って
取り組む姿勢を持つべきでなのである。


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