「東京原油」の価格は、直接的には「中東産原油価格」(「ドバイ原油」と「オマーン原油」のスポット価格)に連動しています。 オマーン原油もドバイ原油の影響を受けていますので、実質的にはプラッツ社が発表するドバイ原油価格(スポット価格)が重要になります。 ただし、これまで「中東産原油」が取引所に上場されていなかったこともあり、「中東産原油」の取引は、主に「NY原油」先物価格を参考にした動きとなっています。 このため、「東京原油」価格を予想するためには、世界的に注目され幅広い参加者により取引される「NY原油」価格の行方を予想することが大切です。 また、供給を全面的に輸入に依存しているため、為替レートの変動にも注意が必要です。
米国産原油である「NY原油」と、「東京原油」の価格基準となる「中東産原油」は、取引通貨・単位が異なるだけでなく、品質(「ガソリン」や「灯油」など、それぞれの石油製品が分離される割合)や生産高も異なる商品です。 また、「連産品」としての特質から各石油製品の個別原価は算定困難であり、参考となる「石油製品採算(石油製品全体の総合原価)」には、他の国際商品の「理論価格」とは異なる意味合いがあると言えます。 なお、「石油製品採算」の計算式では【ドバイ原油価格は常に一定の比率でNY原油より割安】と仮定しています。
(「NY原油」価格×0.846+1.05)×為替レート[ドル/円・円換算]×6.29+2040円+3000円+6000円
※「NY原油価格(ドル/バレル単位)」を「格下」の「ドバイ原油」価格に換算し、船賃などを追加して円/キロリットル単位に換算したものに、石油税・精製費・販売管理費を追加します。
石油輸出国による生産・価格カルテル。1960年に中東の産油国が中心となり5ヵ国で結成後、現在は11ヵ国が加盟しています。加盟国が協調して生産調整を行なうことによって、原油価格を防衛することを目的としています。
国際的な原油・石油製品の取引に用いられる体積単位。「樽」の英名「Barrel」から出たもので、米国の呼名が世界の標準となったと言われています。1バレルは158.9873リットルで、通常は159リットル換算されます。
米国のNYMEXに上場される原油先物取引の標準品となる原油種。米国のテキサス州で産出される原油で、正式には「ウエスト・テキサス・インターミーディエイト」といい、「西テキサス地方の中質原油」という意味です。
「原油(石油)」は、太古の海底に堆積した動物性プランクトンが化石化し、化学変化したもので有限な資源です。「原油」が眠っている地層は、何千メートルもの地下の底にあるため、巨大なキリのついた鉄の管を回転させながら掘っていきます。「原油」のある地層に届くと、地下の圧力で自然に「原油」が噴出してきます。旧来は、「原油」の染み出ている場所を掘っていましたが、現代では、人工衛星やコンピューターを使い分析しています。しかし、今も昔も掘ってみるまでは、誰にもその存在はわからない神秘の存在です。 「石油」は、天然にできた燃える鉱物油とその製品の総称です。地下から採取されたままの状態のものを「原油」、この「原油」を精製して製品化したものを「石油製品」と言います。
「原油」の主な産油国は、1位ロシアの779万バレル、2位サウジアラビアの674万バレル、3位米国の581万バレル(2001年)となっていますが、その年の世界情勢の変化などにより、この3ヵ国の順位は入れ替わる可能性があります。これら世界の国々で日量約6,370万バレル(2001年)の「原油」が産出されています。その中でも「OPEC(石油輸出国機構)」は日量約2,426万バレルもの「原油」を産出しており、全体の約38%を占めています。 現在、地球に存在する究極的な埋蔵量(究極埋蔵量)は約7.5兆バレルで、このうち可採可能な埋蔵量は2.1兆バレル(うち8千億バレルは生産されたもの)と推定されており、その60〜70%は中東地域に存在しています。ただし、現在の技術力や採算性を考慮すると、実際に産出可能な残量は約1兆286億バレルで、可採年数は44年とされています。
日本は、米国に次ぐ世界第二位の原油輸入大国で、世界の原油貿易量の実に約15%を占めています。特に中東諸国からの輸入依存度は極めて高く、2000年の原油輸入量(約15.8億バレル)における中東依存率は85.7%(約13.5億バレル)にも達しています。中東諸国からの輸入割合が極めて高い理由は、中東産の「原油」が「ガソリン」「灯油」「軽油」などをより多く生産できる性質を持ち、日本の需要構造に適していることと、中東以外の産油国の供給余力が産油国内の消費量の増加などにより低下しているためです。 「原油」は、製油所で様々な石油製品(ガソリン・灯油・軽油など)に精製されます。 日本では、「原油」をほぼ100%輸入に頼っており、国内の一次エネルギー(自然界から生まれたままエネルギー源となるもの)に対する石油依存度も、50%以上となっています。
1980年代前半までは、OPECがアラビアンライト原油を基準に公式販売価格を設定し、非OPEC諸国もそれを参考に原油販売価格を決めていました。しかし、80年代後半には、OPECの設定した価格が「WTI原油」などの市場価格とかけ離れ極端に割高となり、石油需要減退の原因ともなったため、OPECは公式価格を放棄しました。 この頃から、米国の「WTI原油」、英国の「ブレント原油」、中東の「ドバイ原油・オマーン原油」など、主に欧米の先物市場や短期の現物取引(スポット)価格を参考にした長期契約での販売価格を設定する方式が主流になってきました。中東産油国は、日本を含めたアジア向けの価格を「ドバイ原油・オマーン原油」のスポット価格の平均を基準に決めています。 「原油」が上場されている先物市場は、NYマーカンタイル取引所(NYMEX)、ロンドン国際石油取引所(IPE)、シンガポール取引所(SGX)、東京工業品取引所です。その中でもNY市場は、オイルメジャー、産油国の石油会社、商社、石油元売会社、ファンド、一般投資家など幅広い参加者が価格決定に参加しており、世界の価格指標となっています。