スパン型証拠金制度について


■一般的な「スパン」のイメージ

新しい証拠金のルールは、世界の主要取引所が採用しているもので、「スパンベース証拠金制度」と呼ばれています。 「スパン」とは、「Standard Portfolio ANalysis of Risk」の略です。 「スパン証拠金制度」では、持っている建玉の全体のリスクの大きさから、必要な証拠金が決まります。


【1-1】同一商品・同一限月で、買玉と売玉を同枚数の建玉の組み合わせ(スパン型証拠金)
【1-2】同一商品・同一限月で、異なる枚数の買いと売りの建玉の組み合わせ(スパン型証拠金)
【2】同一商品で、異なる限月の買いと売りの建玉の組み合わせ(スパン型証拠金)
【3】異なる商品の買いと売りの建玉の組み合わせ(スパン型証拠金)


■スパン証拠金制度概念図

スパン証拠金制度概念図

※実際のお取引では、「買い」と「売り」の建玉を同枚数保有した場合でも、
証拠金が0円にはなりませんので、ご注意ください。

弊社が採用予定のスパン型証拠金制度は下記の3タイプが主な組み合わせになります。

【1-1】同一商品・同一限月で、買玉と売玉を同枚数の建玉の組み合わせ(スパン型証拠金)

同一商品・同一限月

※弊社の定める証拠金掛目を100%として計算しています。

【1-2】同一商品・同一限月で、異なる枚数の買いと売りの建玉の組み合わせ(スパン型証拠金)

同一商品・同一限月

※弊社の定める証拠金掛目を100%として計算しています。

【2】同一商品で、異なる限月の買いと売りの建玉の組み合わせ(スパン型証拠金)

同一商品・異限月

※弊社の定める証拠金掛目を100%として計算しています。

【3】異なる商品の買いと売りの建玉の組み合わせ(スパン型証拠金)

異なる銘柄

※弊社の定める証拠金掛目を100%として計算しています。


【ご注意】

スパンによる証拠金計算であっても、すべての取引で証拠金の減殺効果が生じるわけではありません。例えば、上記で金3枚の買いだけだとすれば、証拠金は300,000円(100,000円×3)となり、リスク相殺による証拠金の減額はありません。なお、一番限につきましては価格変動のリスクをカバーするため納会月割増額が加算される場合があります。
また、上記例では、リスクが相殺されて証拠金は減額されますが、この後の取引でポートフォリオに変更があった場合は証拠金額が変更され、証拠金額が増大する場合がありますのでご注意下さい。

口座照会画面の用語説明


スパン証拠金制度をベースとした新証拠金制度における口座内容に関する用語をご説明します。

※「スパン型証拠金」と「枚数合算型証拠金」のご選択が可能となりますが、どちらをご選択でも下記の名称となりますのでご注意ください。

口座照会画面サンプル

口座照会画面
@ 純資産 現在の純資産価値を表し、現金や有価証券でのお預り合計額に、決済後に発生した差引損益金(帳尻金)や未決済の建玉(ポジション)の値洗い(含み損益)を加えた金額を純資産と呼びます。
純資産=(現金+有価証券)+帳尻金+値洗い
A 現金 預託いただいている現金。
B 有価証券 預託いただいている有価証券の充当金額(時価ではございません)。
C 帳尻金 保有の建玉を決済(仕切)することによって実際に発生した差損益金。実現損益とも呼ばれます。1日の取引が終了後、現金へと自動的に相殺されます。
D 証拠金所要額 新規建玉時に必要な当初証拠金。また、純資産額が維持証拠金額を下回った場合に、入金や建玉を決済することにより必要となる証拠金でもあります。
(スパン型証拠金を選択した場合)
証拠金所要額=(スパン証拠金×弊社が定める証拠金掛目+両建証拠金+受渡証拠金)
(枚数合算型証拠金を選択した場合)
証拠金所要額=(銘柄別証拠金+納会月割増合計額)×建玉枚数×弊社が定める証拠金掛目+受渡証拠金
E 維持証拠金 建玉を維持する(保有し続ける)のに必要な証拠金。純資産が維持証拠金を下回ると証拠金不足となります。 維持証拠金=スパン証拠金+受渡証拠金
F 証拠金不足 純資産が維持証拠金を下回ると証拠金不足となります。 日中立会終了後の帳入値段確定後に、証拠金不足が発生している場合は、翌営業日の正午までに弊社で着金確認できるように証拠金不足額を入金頂くか、夜間立会時に建玉の減玉(決済)やもしくは一部入金により証拠金不足の解消を行って頂くこととなります。
対処頂けなかった場合は、翌営業日の正午に全建玉の強制決済注文を弊社にて発注させて頂きます。
*有価証券をお預けの場合は、純資産額が維持証拠金を下回っていなくとも値洗いと帳尻金の合計を差引いた額がお預り現金を下回っている場合は(現金+値洗い+帳尻金)が現金不足額として日中立会終了後に請求されます。
G 値洗い 未決済の建玉(ポジション)の含み差損益金を表します。決済後に発生した帳尻金の実現損益に対し、未実現損益とも呼ばれます。
H 注文・建玉可能 新規に注文することが可能な余剰資金を表します。 注文・建玉可能=(純資産−証拠金所要額)
I 出金可能金額 お客様の口座へ出金手続き依頼ができる金額を表します。
出金可能額=(純資産−値洗いプラス額−証拠金所要額)
*注文中の注文がある場合は、純資産から約定後に必要となる証拠金所要額を引いた金額が出金可能金額となります。 出金可能金額=(純資産−未約定の注文が約定後に必要となる証拠金所要額)
 

弊社採用ルール


【1】

スパン型証拠金と枚数合算型証拠金の選択が出来ます。
※初期設定は「枚数合算型証拠金」となっておりますので、「スパン型証拠金」への変更をご希望のお客様は2月28日(月)以降、ログイン後の口座照会画面から変更手続きを行うことができます。

 
【2】

証拠金所要額の計算式について(新規建玉時に必要な証拠金を表します。)
【スパン型証拠金の口座】(弊社のスパンシミュレーション画面でも自動計算されます。)
=スパン証拠金(*1) × 弊社が定める証拠金掛目(*2) + 両建証拠金+受渡証拠金(*3)

(*1)スパン証拠金とは、日本商品清算機構(JCCH)が定める計算変数等を読み込み、委託者が保有するポジションをスパン計算システムに入力して算出する最低限の証拠金額を表します。
(*2)証拠金掛目は、2月28日(月)の開始当初は120%になります。
証拠金掛目は弊社にて変更する場合がございます。
(*3)受渡証拠金は、現物受渡しにかかる証拠金を表しますが、弊社「Venus」(ヴィーナス)では現物受渡しは行っておりません。
【枚数合算型証拠金の口座】(従来の必要証拠金のような計算方法です。)
=(プライス・スキャンレンジ証拠金(*4) + 納会月割増合計額(*5)) × 建玉枚数 × 弊社が定める証拠金掛目+受渡証拠金
(*4)プライス・スキャンレンジ証拠金(以下、銘柄別証拠金)とは、過去の原資産価格の日々の変動に基づき、JCCHが算出する銘柄ごとの証拠金を表します。従来の委託者証拠金と同額。
(*5)納会月割増合計額とは、銘柄ごとの納会月割増額に一番限の建玉枚数を乗じた金額になります。

 
【3】 維持証拠金の計算式について(残玉を維持するのに必要な証拠金)
 【スパン型証拠金、枚数合算型証拠金共通の口座】 =スパン証拠金+受渡証拠金
※純資産が維持証拠金を下回った場合に証拠金不足が発生し、翌営業日の正午時点で入金や約定により証拠金所要額を超えるまで回復させなければなりません。未対処となってしまった場合は、従来通りに全建玉が処分されますのでご注意下さい。
 
【4】 両建証拠金の計算式について(同一銘柄の売りと買いの建玉の同枚数分にかかる証拠金)
【スパン型証拠金の口座のみに適用】 商品ごとの両建証拠金 =両建建玉枚数 × 1/2 × 銘柄別証拠金 ×弊社が定める証拠金掛目
※5枚買いと5枚売りの場合は、(10枚×1/2×銘柄別証拠金×弊社が定める証拠金掛目)が、両建証拠金となります。
※10枚買いと7枚売りの場合は、(14枚×1/2×銘柄別証拠金×弊社が定める証拠金掛目)が、両建証拠金となります。
 
【5】 純資産の計算式について
純資産= 現金 + 有価証券 + 帳尻金 + 値洗い
※新証拠金制度で重要な項目となります。その口座におけるNAV(純資産価値)を表し、この範囲内で建玉が可能となります。
値洗い(含み益)部分も注文可能額に含まれることとなります。
 
【6】 注文可能額の計算式について
注文可能額= 純資産 − 証拠金所要額 − 注文済みの証拠金所要額
 
【7】 証拠金不足の計算式について
純資産 < 維持証拠金 となった場合、 証拠金不足金額= 証拠金所要額 − 純資産
※有価証券と現金の両方を同時に預託いただいているお客様については、(帳尻金+値洗い)の合計額が、現金預り額を超えるマイナス勘定となる場合であっても、証拠金不足が発生いたしますのでご注意下さい。
 

証拠金不足のルール

■証拠金が不足するとき

日中立会が終わって帳入値段が決まったとき、証拠金が足りないと、対応が必要になります。
証拠金不足 = 純資産 < 維持証拠金 ・・・この状態が証拠金不足
証拠金不足額 = 証拠金所要額 − 純資産

※有価証券と現金の両方を同時に預託いただいているお客様については、(帳尻金+値洗い)の合計額が、現金預り額を超えるマイナス勘定となった場合も、証拠金不足が発生いたしますのでご注意下さい。

■純資産の計算式について

純資産= 現金 + 有価証券 + 帳尻金 + 値洗い

※新証拠金制度で重要な項目となります。その口座におけるNAV(純資産価値)を表し、この範囲内で建玉が可能となります。値洗い(含み益)部分も注文可能額に含まれることとなります。

■証拠金が不足したときの対応

・前日分の証拠金不足額の全額を入金して解消する。
・建玉の決済や一部の入金により、翌営業日正午時点で証拠金不足を0にする。
※入金は翌営業日の正午までに、弊社において着金の確認が取れる必要がございます。対応されなかったときは、翌営業日の正午において、全ての建玉の強制決済注文を弊社より発注させて頂きます。


▼例1:純資産が現金のみの場合

証拠金不足概念図

▼例2:純資産に充用有価証券が含まれる場合

純資産に充用有価証券が含まれる場合は下図のような証拠金不足額となりますのでご注意下さい。

証拠金不足概念図

【ご注意】

純資産の全額を建玉に使うと、予想と逆に動いた場合、すぐに証拠金が不足することになります。
※証拠金掛目が100%の場合、証拠金所要額と維持証拠金が同額となる場合があります。

仮に純資産の全額を建玉した場合


1. 弊社に100万円を現金で預託。
2. 証拠金10万円の金を新規に10枚買い建玉。
3. 証拠金所要額は証拠金掛目を100%とすると、そのままの100万円となります。
4. 不足発生ラインとなる維持証拠金も同額の100万円となります。
5. 金が1円下がると1,000円×10枚の値洗いマイナスとなり、純資産は100万円−1万円=99万円となります。
6. 純資産が維持証拠金の100万円を下回るため証拠金不足の状態となります。
7. 証拠金不足の金額は、100万円−99万円=1万円 となります。



このようなケースとならないよう、資金に無理のない、余裕を持ったお取引を提案致します。