朝刊:2018/12/11

ダウは500ドルオーバー安から引けにかけ前日比プラスサイドまで戻す。ゴールド、オイルは反落

NY為替
ニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、前週末比60銭円安・ドル高の1ドル=113円30~40銭で取引を終えた。ドルが英ポンドに対して大幅に上昇し、対円でのドル買いに波及した。米株への売りが続くなど米景気への先行き懸念は根強く、ドルも上値が重いものの、それ以上に欧州通貨が下落し、相対的にドル買いになっている格好。きょうは特にポンドの下げが目立った。明日予定していたEU離脱案の議会採決をメイ首相が延期すると伝わった。メイ首相は会見で「政府は合意なきEU離脱の準備を加速する」と言及。採決の敗北を確実視したようで、英EU離脱の行方に暗雲が立ち込めている。円は対ユーロで続落し、前週末比20銭円安・ユーロ高の1ユーロ=128円65~75銭で取引を終えた。ドル円は113円台を回復。東京時間には112.25円近辺まで下落し100日線に顔合わせしていたが、サポートされた格好。オプション絡みの売りオーダーなども観測され113円ちょうど付近での売買交錯が続いていたが、米国債利回りの上昇や、米株がプラスに転んじたことで、113円付近の売りを吸収した模様。21日線が113.25円付近に来ていたが、その水準も回復している。
NYダウ
米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前週末比34ドル31セント(0.1%)高の2万4423ドル26セントで終えた。メイ英首相が英国の欧州連合(EU)からの離脱案を巡り、11日の議会で予定していた採決を見送ったのを受け一時は500ドルあまり下落した。終値の前日比は、ナスダック総合指数が51.27高の7020.52、S&P500が4.64高の2637.72。 米景気の先行き不安感が強まるなか、投資家は悪材料探しになっていた模様。きょうはメイ英首相が明日予定のEU離脱案の議会採決の延期を決めたことで「合意なき離脱」への不安感を強めている。この動きが米株式市場にも飛び火した格好。米中貿易協議への懸念も強まっており、中国政府が米国とカナダの大使を呼び出しファーウェイ (華為技術)CFOの逮捕に抗議した。その他、世界景気の減速懸念から原油先物相場が反落し、エクソンモービルやシェブロンなど石油関連株が売られて指数の重荷となった。
NY貴金属
ニューヨーク金、銀は反落。終値の前日比は、金が7.0~3.1ドル安、中心限月の2月限が3.2ドル安、銀が17.5~8.8セント安、中心限月の3月限が9.1セント安。 金2月限は反落。時間外取引では、7月17日以来の高値1256.6ドルを付けたのち、上げ一服となった。中国の貿易統計で輸出入が事前予想を下回り、景気の先行き懸念が強いが、高値での買いが見送られた。日中取引では、ポンド主導でドル高となったことを受けて軟調となった。銀3月限は、金反落や日中取引のドル高を受けて売り優勢となった。英国のEU離脱を巡る不透明感の高まりを背景に、外国為替市場でドルが対ポンドなどで上昇した。ドルの代替投資先とされる金の売りを促した。 ニューヨーク金2月限は、反落。時間外取引では1250.7~1256.6ドルのレンジで推移、前日比0.1ドル安の1252.5ドルとなった。2月限は、高寄りしたのち、7月17日以来の高値1256.6ドルを付けた。11月の中国の貿易統計で輸出入が事前予想を下回り、米中の貿易戦争に対する懸念が強い。その後はドル安となったが、高値での買いが見送られ、欧州時間に入ると、利食い売りが出て上げ一服となった。
NY原油
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は反落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で、期近の1月物は前週末比1.61ドル安の1バレル51.00ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が1.61ドル安。その他の限月は1.67~0.99ドル安。米中貿易戦争を背景とした世界的な景気減速による石油需要の下振れが引き続き警戒されている。米株式市場で、ダウ平均やS&P500は10月以降の安値を一時塗り替えた。欧州株式市場では、下落基調のドイツDAXが年初来安値を更新した。ただ、主要な米株価指数はプラス転換して引けた。英国の欧州連合(EU)からの離脱を巡る不透明感も重し。メイ英首相は11日に予定していたEU離脱案の英議会採決を延期すると表明した。EU離脱案は英議会を通過する見込みが乏しく、英国の合意なき離脱が警戒されている。市場のもっともなポイントはやはり、米中貿易摩擦の激化などが世界経済の減速を招くとの警戒感であろう。海外株安を背景に、投資家が運用リスクを避けて値動きが大きい原油先物に売りを出した面もあった。
シカゴコーン・大豆
コーンは概ね反落。終値の前営業日は今週14日に納会を迎える当限と期先2本が変わらず~0.25セント高だが、それ以外は1.50~0.25セント安。中心限月の3月限は1.50セント安の384.00セント大豆は反落。終値の前営業日比は7.00~3.00セント安。中心限月の1月限は7.00セント安の909.75セント。前週末に急騰した原油が反落に転じたことに加え、金の下落も売りを呼ぶ要因となった。米景気の先行き不安を受けて米国株式市場が大幅安となったうえ、資金引き上げの動きも見られたことも弱材料。メキシコへの大口成約を手掛かりにした買いも見られた後、引けにかけて売り込まれたため3月限はほぼ安値で引けているが、今月3日以来の380セントを下値支持線とするレンジは維持している。

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