朝刊:2018/12/19

ダウは82ドル高。オイル大幅続落。ゴールドは小幅続伸。FOMC待ちで思惑で動く?

NY為替

18日のニューヨーク外国為替市場でドル・円は3日続落。終値は112.52円と前日NY終値(112.83円)と比べて31銭程度のドル安水準だった。アジア株や欧州株の下落を背景に円買い・ドル売りが先行。米10年債利回りが時間外取引で低下したことが相場の上値を抑え、一時112.25円と日通し安値を付けた。NYの取引時間帯に限れば下値の堅さが目立った。12月6日と10日の安値112.24円がサポートとして意識されると買い戻しが先行。米国株相場が高く始まったことも相場の下支え要因となり112.63円付近まで持ち直した。そのあとは明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を前に様子見ムードが広がり、112円台50銭前後でのレンジ取引に終始した。トランプ米大統領は前日に続きツイッターで米連邦準備理事会(FRB)の利上げをけん制したものの、トランプ大統領に言われてFRBが利上げを見送れば、市場の信頼を失うことになる為、相場の反応は限定的だった。ユーロ・ドルは小幅ながら続伸。終値は1.1361ドルと前日NY終値(1.1348ドル)と比べて0.0013ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間に一時1.1402ドルと日通し高値を付けたものの、この日発表の12月独Ifo企業景況感指数が2016年9月以来の低水準を付けたこともあって上値は限られた。米国株相場の上昇なども相場の上値を抑制し、一時1.1350ドル付近まで下押しした。イタリアは欧州連合(EU)と2019年予算案で合意したとの報道が伝わると、やや強含む場面もあったがユーロ買いでの反応は一時的だった。ユーロ・円は3日続落したものの、NY市場に限ればもみ合いの展開だった。終値は127.84円と前日NY終値(128.03円)と比べて19銭程度のユーロ安水準。ドル・円とユーロ・ドルの値動きの影響を同時に受けたため、128.00円を挟んだ水準で方向感を欠いた動きとなった。カナダドルは大幅に下落した。WTI原油先物価格が急落し1年4カ月ぶりの安値を付けると、資源国通貨とされるカナダドルに売りが広がった。米ドルカナダドルは一時1.3497カナダドルと昨年6月9日以来のカナダドル安水準まで上げたほか、カナダドル円は83.36円と6月29日以来の安値を付けた。本日のNY時間レンジ:ドル・円:112.25円-112.86円、ユーロ・ドル:1.1337ドル-1.1402ドル、ユーロ・円:127.64円-128.11円。

NYダウ

18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、前日比82ドル66セント(0.4%)高の23675ドル64セントで終えた。前日まで大幅続落した反動で、自律反発を見込んだ買いや目先筋の買戻しが入りやすかった。午前中にダウ平均は334ドル高まで上げる場面があった。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を19日に控え、午後は買い見送りムードが強まり、伸び悩んだ。午後に入るとダウ平均は前日比マイナスに転じる場面もあった。19日のFOMCの結果発表や米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の記者会見を見極めたい投資家が多く、買いの勢いが弱まった。米原油先物相場が大幅に3日続落し、エクソンモービルやシェブロンなど石油株が売られたのも相場の重荷だった。17日までの2営業日でダウ平均の下げ幅は1000ドルを超えた。前日にはハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数と機関投資家の多くが運用の指標とするS&P500種株価指数が今年の安値を付けていた。医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が17日夕に自社株取得枠の設定を発表し、3営業日ぶりに反発した。ベビーパウダーのアスベスト混入を長年隠蔽していたとの報道以来、前日までに急落していた。自社株買い増額と増配を発表した航空機のボーイングも買われ、2銘柄でダウ平均を89ドルあまり押し上げた。米国の与野党がメキシコ国境の壁建設を巡り、予算案で対立している。週末までにまとまらなければ政府機関が閉鎖される可能性が懸念されている。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、前日比30.178ポイント(0.4%)高の6783.911で終えた。アマゾン・ドット・コムやフェイスブック、アルファベット(グーグル)などの主力株が買われて指数を支えた。米政府機関閉鎖への警戒感が強まった。2019年の予算案で、民主党が共和党の歳出案を却下したと報じられた。トランプ大統領は、国境の壁建設資金が得られなければ、望まないが、政府機関閉鎖も辞さない構えを表明している。米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控えて実施されたCNBCの世論調査によると、回答者の98%が米連邦準備制度理事会(FRB)が12月会合で、追加利上げに踏み切ると見ていることが明らかになった。調査には43名のエコノミスト、ファンドマネジャー、ストラティジストが回答。2019年の利上げに関しては様相が変わる。前回の調査で、回答者平均で3回または2回の利上げを予想していたが、現状では1回または2回の利上げ予想に引き下げられた。また、前回まで市場の大半は、FRBが中立水準を上回るまで利上げを継続すると見ていたが、今回の調査ではFRBが中立水準を上回るまで利上げを継続することはないとの予想が上回った。今後12カ月間に景気後退入りする確率は23%と、トランプ大統領就任後最高に達した。12月に利上げ後のFOMCの行動は88%が利上げを予想しているものの、回答者の12%はFRBが12月利上げ後、2019年10月までに利下げに転じると見ている。伝統的なリセッションの兆候はイールドカーブの平坦化、住宅投資の鈍化、企業のボンドスプレッドなどにより示唆されている。FRBが12月の利上げ後に利下げに転じると予想している12%のエコノミストのうちの一人。割合的には小さいが、前回9月の調査では2019年の利下げの見通しはなかった。国内総生産(GDP)見通しでは、2018年に3.2%成長したのち、2019年には+2.3%、2020年には+1.8%と潜在的な水準まで減速を予想。最近の株式相場急落の要因として、第1に関税(71%)が挙げられており、FRBの利上げ(37%)や米国経済の弱さ(24%)が占める割合は小さい。また、63%の回答者が最近の市場の株式相場の下落は「行き過ぎ」で、見通しも過剰に悲観的過ぎると指摘。また、64%が2年債と10年債の利回り平坦化も景気後退の兆候とは見ていないことが明らかになった。万が一、FOMCが12月会合で利上げを見送った場合、サプライズとなり、一時的に株式相場を押し上げる可能性は残る。NY時間の日経平均先物は3営業日続落した。3月物は前日比115円安の20970円で引け、17日の大取終値を100円下回った。反発して始まったものの、午後に米株が下げに転じた場面で売られた。円高も売り材料。19日まで開く米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいと取引に慎重な向きが多い。安値は20945円、高値は21265円。

NY貴金属

ニューヨーク金は小幅続伸、銀は小反落。終値の前日比は、金が1.1~1.9ドル高、中心限月の2月限が1.8ドル高、銀が8.4~5.4セント安、中心限月の3月限が5.4セント安。金2月限は小幅続伸。時間外取引では、ドル高警戒感が強く、小安く推移したが、1250ドル割れは買い拾われた。日中取引では、ニューヨークダウが急反発したが、ドルが小幅安で推移、米国債の利回り低下が継続され、プラスサイドに浮上し、小高く引けた。19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に小幅な買いが続いた。米連邦準備理事会(FRB)が今後の利上げに慎重姿勢を示せば、金利の付かない金先物には買いが入りやすくなる。アジアや欧州で株式相場が軟調に推移したのも安全資産とされる金の支えだった。時間外取引では売り優勢となったが、1249.0ドルで買い拾われ、投機家の買い意欲の根強さが示された。日中取引開始後、1月の米住宅着工件数は125万6000件となり、ドル買いを要因となったが、ドルは戻り鈍く推移。ニューヨークダウが序盤から買い先行も米10年債利回り低下からドル高には向かわず、金にとって追い風となった。

NY原油

ニューヨーク原油の先物相場は大幅に3日続落した。WTIで期近の2019年1月物は前日比3.64ドル安の1バレル46.24ドルで取引を終えた。取引終盤に下げ足を速め、一時46.11ドルと、期近物として17年8月以来、1年4カ月ぶりの安値を付けた。米国やロシアの増産観測で、需給が悪化するとの見方が広がった。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が3.64~3.60ドル安。その他の限月は3.61~1.36ドル安。習近平・中国国家主席が改革開放40周年大会で演説し、米国など他国の圧力に対抗する姿勢を示したことで、米中貿易戦争の長期化が連想された。習近平氏は「中国人民は誰からも指図を受ける筋合はない」と述べた。米経済は今のところ堅調さを維持しているものの、中国は減速が続いており、拡大する石油消費の鈍化が警戒されている。中国は米国と並ぶ石油の消費大国で、需要は世界全体の1割超を占める。原油価格が下げているなかで、米国のシェールオイル生産が拡大する見通しであることは圧迫要因。17日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した掘削生産性報告(DPR)では、シェールオイルの主要7地域の生産量が増加を続け、来年1月には日量816万6000バレルまで拡大するとの見通しが示された。一方、ロシアも12月の産油量が過去最高に達するとの観測がある。来年1月からは産油国間の協調減産を計画通り実施するとみられているが、世界景気の鈍化懸念が強く、需給改善につながりにくいとの見方が多い。

シカゴコーン・大豆

コーンは総じて反発。終値の前営業日は0.75セント~2.00セント高。中心限月の3月限は1.50セント高の385.50セント。 大豆は出来高の少ない期先以外が続伸。終値の前営業日比は3.75セント安~3.25セント高。中心限月の1月限は3.00セント高の907.75セント。ブラジル、パラグアイといった南米の主要産地で乾燥した天気が続いていると伝えられたことでこれらの国での生育懸念を高まり、買いの手が広がった。FOMC待ちのなかドル売り優勢となったことも強材料となった。全体的に様子見ムードが強く3月限は引き続き狭いレンジ内での往来となった。 3月限は383.75セントで時間外取引を開始した後にやや下落し383.25セントを付けたが、これがこの日の安値となった。


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