朝刊:2018/12/20

FOMCの利上げは想定内。来年の利上げ回数2回もサプライズなしか?

NY為替

ロンドン外国為替市場で円相場は4日続伸した。英国時間16時時点では、前日18日の同時点と比べて40銭円高・ドル安の1ドル=112円20~30銭だった。そこから幾分かもどして、日本時間7時半現在で112.50円くらい。午後に公表されたFOMCを受けてドル買いが強まった格好。大方の予想通りに利上げを実施して来たが、これについては既に織り込み済み。注目はFOMCメンバーの来年の金利見通しだったが、2回の利上げが予想の中央値となっている。9月時点の3回からは下方修正したが、市場は1回を見込んでいたことから、やや失望感が出ているようだ。円の対ユーロ相場は反落した。同30銭円安・ユーロ高の1ユーロ=128円20~30銭だった。対ドルでのユーロ買いが円安・ユーロ高に波及し、午後にかけて円は下げ幅を広げた。経済見通しは成長、インフレとも下方修正して来ている。声明では、「更なる漸進的利上げが適切。リスクは概ね均衡」との文言を踏襲した一方で、世界情勢を注視する姿勢を強調。パウエルFRB議長の会見でも力強い経済を強調しており、先行きに対し、意外に楽観的に見ている様子もうかがえた。 ユーロは対ドルで3日続伸した。同16時時点に比べ0.0060ドルのユーロ高・ドル安の1ユーロ=1.1420~30ドルだった。朝方からユーロ買い・ドル売りが優勢だった。午後にかけてユーロは上げ幅を拡大した。ドル円はハト派なFOMCへの期待から、前半はドル売りが優勢となり112.10円付近まで下落していた。ただ、FOMCを受け米株が失速したことからドル高・円高で売買交錯となったものの、次第にドル買いが優勢なり112.60円近辺まで戻している。一応、100日線は維持された格好となった。

NYダウ

ダウ工業株30種平均は前日比351ドル98セント(1.5%)安の23323ドル66セントと2017年11月15日以来、約1年1カ月ぶりの安値で終えた。終値は、ナスダック総合指数が147.08安の6636.83、S&P500が39.20安の2506.96。午後になって発表されたFOMCの結果に失望感が強まったようだ。前半はこの日のFOMCは利上げは既定通り実施されるものの、ガイダンスに関してはハト派色を強めるとの期待から買い戻しが強まった。ダウ平均も一時381ドル高まで上昇していたが、FOMCを受けて様相は一変した。大方の予想通りに利上げを実施して来たが、これについては既に織り込み済み。注目はFOMCメンバーの来年の金利見通し(ドット・プロット)だったが、2回の利上げが予想の中央値となっていた。9月時点の3回からは下方修正しているが、市場は1回を見込んでいたことから、失望感が強まった模様。世界経済の先行き不透明感が強まっており、株式などリスク資産の持ち高を圧縮するための売りも続いた。ダウ平均は510ドルあまり下げる場面があった。アップルや半導体のインテル、航空機のボーイングなど景気敏感とみなされる銘柄の下げが目立った。

NY貴金属

ニューヨーク金は続伸、銀は反発。終値の前日比は、金が2.5~2.9ドル高、中心限月の2月限が2.8ドル高、銀が11.5~11.8セント高、中心限月の3月限が11.7セント高。金2月限は続伸。時間外取引では、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、もみ合いとなった。日中取引では、ドル安を受けて7月13日以来の高値1262.2ドルを付けた。ただ米FOMC声明発表後にドル高に振れると下落した。 銀3月限は、米FOMCを控えたドル安を受けて堅調となった。 ニューヨーク金2月限は、続伸。時間外取引では1250.6~1255.3ドルのレンジで推移、前日比1.9ドル安の1251.7ドルとなった。2月限は、安寄りしたのち、ドル安を受けて地合いを引き締めたが、欧州時間に入ると、戻りを売られた上げ一服となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場が4営業日ぶりに反発した。WTIで期近の2019年1月物は前日比0.96ドル高の1バレル47.20ドルで終えた。米国の原油在庫の減少を好感した買いが入った。前日に約1年4カ月ぶりの安値をつけた反動で短期的な戻を見込んだ買いが入りやすかった終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が0.96~1.57ドル高。その他の限月は0.96~1.55ドル高。外国為替市場でドルが主要通貨に対して下落した場面で、ドル建てで取引される原油の割安感に着目した買いを誘った面もあった。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報で、ヒーティングオイルを含む留出油の需要が堅調だったことが反動高のきっかけとなった。留出油の需要は日量488万 6000バレルと、今冬の需要期に入ってからの最高水準となった。統計的には2003年以来の高水準。原油安を背景に石油製品の小売価格は値下がりが続いており、需要を刺激している。ただ、ヒーティングオイルの価格は依然として前年を上回っている。米原油在庫は市場予想ほど減少しなかったものの、特に材料視されていない。米製油所稼働率は95.4%と高水準を維持した。米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見を手がかりとした動意は限定的だったが、ドル高や株安に振れたことは原油相場の上値を抑えた。FOMCは市場予想どおりに追加利上げを決定し、来年は2回の利上げを見通した。主要通貨に対して売られていたドルがやや下げ渋り、原油への買いの勢いが鈍化した。米国の成長・インフレ見通しは下方修正されたが、パウエルFRB議長は「ファンダメンタルズ的に情勢は見通しに警告を発していない」と述べており、利上げ停止の可能性を示唆しなかった

シカゴコーン・大豆

コーンは軒並み反落。終値の前営業日は3.75セント~変わらず。中心限月の3月限は3.75セント安の381.75セント。 大豆は輸出伸び悩みを受け総じて反落。終値の前営業日比は8.25~2.50セント安。期近の1月限は7.75セント安の900.00セント、3月限は前日比7.75セント安の913.00セント。エタノール生産量の伸び悩み、大豆安が手掛かりとなって売られた。金、原油や米株式市場といった外部要因の堅調な足取りに対する反応は薄く、シカゴ日中取引が開始された後は引けにかけて値位置を落とす右肩下がりの足取りとなってほぼ安値引け。ただ、依然として12月3日以来の取引レンジは維持している。


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