夕刊:2019/04/10

寄付き安値の引け高値の日経平均株価

為替

10日の東京外為市場でドル・円は戻りが鈍い。国内勢の押し目買いで111円台を維持したものの、市場センチメントの悪化で回復のペースは緩慢のようだ。ドル・円は、アメリカがEUからの輸入品に関税を上乗せする方針を示したため、貿易摩擦への懸念が再燃し、ドルを売って円を買う動きが一部で出た。更に米株安を受けた日本株と中国株の軟調地合いでリスク回避の円買いが先行し、ドルは一時111.06円まで弱含んだ。その後は日経平均株価の下げ幅縮小や米株式先物の持ち直しと国内の輸入企業が代金の決済に必要なドルを買う動きも出ているため、全体としては小幅な値動きになっている。ドル売り・円買いは弱まった。目先の日本株安継続を見込んだ円買いの基調に変わりはない。また、国際通貨基金(IMF)の成長見通し引き下げを受け市場心理は悪化しており、ドルの上値を押さえているようだ。これまでのレンジは、ドル・円は111.07円-111.23円、ユーロ・円:125.04円-125.30円、ユーロ・ドル:1.1256ドル-1.1271ドル。

株式(日経平均)

10日の東京株式市場で日経平均株価は反落した。前日比115円02銭(0.53%)安の21687.57円で引けた。高値21687.57円-安値21571.67円。TOPIX:1607.66 11.10 0.69%安、マザーズ:940.29 5.86 0.63%高。9日の米株式市場でNYダウは190ドル安と続落。欧州連合(EU)の航空機大手エアバスへの補助金を巡りトランプ政権がEU製品への関税措置を検討していることや、国際通貨基金(IMF)による世界経済見通しの下方修正が嫌気された。為替相場もリスク回避の動きから111.10円台と前日に比べ円高方向に振れており、寄り付きの日経平均株価はこうした流れを引き継ぎ222円安からスタート。寄り付き直後には前場の安値を付けた。米欧の通商問題が浮上し、投資家のリスクを取る姿勢が後退した。海外ヘッジファンドなどが株価指数先物に売りを出し、相場を下押しした。ただ、売り一巡後は個人投資家などの買いが入り、一段と下値を探る展開にはならなかった。米国と欧州の通商問題を巡る対立の表面化が相場の重荷となった。トランプ米大統領は9日、110億ドル(約1兆2000億円)分のEU製品に報復関税を課す考えを示し、東京市場でも自動車や電気機器など主力の輸出関連株に売りが出た。内閣府が寄り付き前に発表した2月の機械受注も前月からの回復が鈍いと受け止められ、機械株の売りを招いた。ただ、日経平均は朝に大きく下げて以降は下げ渋った。取引時間中としては1週間ぶりに2万1600円を下回り、値ごろ感を意識した個人投資家の買いが入った。株価指数先物オプションとミニ日経平均先物4月物の特別清算指数(SQ)の算出を今週末に控え海外投資家が値がさ株に思惑的な買いを入れていることも支えとなったようだ。反面、積極的に売り込む動きは限られ、押し目買いの動きが下値の支えとなっている。決算発表シーズンやゴールデンウィークの10連休を前に、売りにも買いにも傾きづらいところ。長期投資家の参加はなお限定的で、短期筋の反対売買や個人投資家の押し目買いが中心の相場展開。今週予定される安川電機や小売り企業などの決算が注目されるが、これらを通過した後も日替わり的な物色が続く可能性がありそうだ。東証1部の売買代金は1兆9674億円、売買高は11億2275万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1572、値上がりは485、変わらず83。

貴金属

金先限帳入値4647円(前日比+9円)銀先限帳入値54.2円(前日比-0.4円)白金先限帳入値3187円(前日比-28円)パラジウム先限帳入値4698円(前日比+52円)東京金は、小幅続伸。金は、昨日のNY市場は米欧貿易摩擦の激化懸念や世界的な景気減速懸念を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まる中、安全資産としての買いが入り、3営業日続伸。中心限月6月物の清算値は前日比6.40ドル(0.49%)高の1308.30ドル。東京では、NY高を受けて買い優勢で始まった。その後は、円高に上値を抑えられたが、小幅高でしっかりの展開となった。銀は、先限が小幅反落、NY安と円高を受けてまちまちとなった。金は、0円~11円高。銀は、0円~0.4円安。トランプ大統領は9日朝、EUによるエアバスへの不当な補助金で損害を被ったとして、EUからの輸入品110億ドル相当に追加関税を課す方針を表明。「EUは長年、貿易分野で米国につけ込んできた」と非難した。これを受け、米欧間の貿易摩擦が激化するのではないかとの懸念が再燃した。また、IMFは同日、米中貿易摩擦の激化や合意なき英国のEU離脱による影響を踏まえて、2019年の世界全体の成長率予想を下方修正。投資家のリスク回避姿勢が強まる中、資金の逃避先である金には買いが入った。このほか、ドルが対ユーロで下落したことに伴う割安感もドル建てで取引される金相場の支援材料となった。今夜、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表や欧州中央銀行(ECB)の定例理事会を控え発表内容が注目される。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが続落。プラチナは、NY大幅安を引き継ぎ、ドル建て現物価格が880ドル台後半中心の取引で軟調に推移。円小幅高から前半、すべての限月で50円超の下落で推移した。下値では、買戻しが入り下げ幅をやや縮小した。パラジウムは、NY高を受けて押し目買いが入り上昇した。プラチナは、28円安~37円安。パラジウムは、9円高から77円高。プラチナ先限は、日中取引の寄付き後、3151円まで下落。5日に3133円-3142円で空けたチャートの窓を試す前に下値を切り上げ、打診的な押し目買い(買戻し)は、相応の量あった模様。

石油

原油先限帳入値46720円(前日比-220円) ガソリン先限帳入値57780円(前日比-50円)灯油先限帳入値64090円(前日比-100円)東京石油市場は、下落。海外市場では、石油輸出国機構(OPEC)が主導する協調減産の延長をロシアが支持しない可能性が浮上したことを嫌気し、反落。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値は前日比0.42ドル(0.65%)安の63.98ドルに反落したことやドル・円が111円台前半になったことが重石になっている。原油は、180円安~230円安。ガソリンは、50円安~350円安。灯油は、360円安~470円高。OPEC加盟国のリビアで内戦危機が再燃する中、相場は前日、2018年10月末以来約5カ月ぶりの高値で清算値を確定していた。しかし、この日早朝ごろからは徐々に売りが拡大。ロシア政府系ファンドの高官が前日、協調減産の延長について協議する6月のOPEC会合で、市場環境の改善と原油在庫の減少を理由に増産を望む可能性を示唆していた上、ノバク同国エネルギー相もこの日、今年下半期に需給が均衡する見通しなら、協調減産を延長する必要はないとの見解を示したとの報が伝わった。また、プーチン大統領が「引き続きOPECに協力する用意はあるが、原油価格の制御不能な上昇を支持しないし、ロシア政府は現行価格に満足している」などと発言したとの報も伝えられた。それに加え、米国内の供給過剰感が投資家心理を圧迫。ロイターのアナリスト調査によると、5日までの1週間の米原油在庫は230万バレル増加したもようで、予想通りなら3週連続の在庫積み増しとなる。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値191.9円(前日比+4.3円)ゴムTSR先限帳入値172.8円(前日比+2.1円)東京ゴムRSS3号は、上昇。上海夜間安や円高から売りが先行する展開となった。先限は、185.6円まで下落した。ただ、同水準で支持されると下げ幅を縮小し月限すべてがプラス圏に浮上した。TSR20は、シンガポールTSR20安や上海ゴム安から総じて買い優勢となった。東京RSS3号先限は、昨日から調整局面となっている。商いは、盛り上がりを欠いており、積極的な投売りは、出ていない模様。現状185円が支持線となっている。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値は23940円(前日比-200円)東京コ-ンは、総じて下落。先限は、3桁安。序盤、シカゴコーンの先安感から、総じて3桁安となった。売り一巡後は、下値を切り上げ、期近7月限がプラスサイドに浮上。先限は、一時2万4000円台を回復したが、戻り売りで維持できず。米農務省(USDA)から発表された4月の需給報告によると、2018年・19年度の米国産コーンの期末在庫率が14%となり、前月の12.4%から1.6%上方修正となった。事前予想の平均は13.7%程度で過剰在庫の印象が強い。


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