夕刊:2019/05/09

日経平均4日大幅続落

為替

9日午前の東京外国為替市場で円相場は続伸した。一時は109円84銭近辺と約1カ月半ぶりの高値を付けた。トランプ米大統領が中国製品に対する制裁関税を現在の10%から25%に引き上げる方針を巡り、「中国はディールを破った」等の発言が米中貿易協議への不透明感を一層強め、ドル円は一時109円84銭付近まで急落。その後やや値を戻したものの、続落して寄り付いた日経平均が下げ幅を拡大したことも重石となった。また、クロス円ではユーロ・円が一時122円91銭付近まで、ポンド円が142円89銭付近まで値を崩したほか、豪ドル・円も76円56銭付近まで水準を切り下げるなどリスク回避の円買いが優勢となっている。米国が追加関税を引き上げる日と設定する10日が迫るなかで米中摩擦への警戒感が強まり、リスク回避目的の円買いが優勢となった展開。ただ、円が上値を追う勢いは限られた。米ブルームバーグ通信など一部メディアが、トランプ氏は中国を批判する一方で「何が起ころうとも心配するな。うまくいくだろう」などとも発言したと伝えた。これを材料に市場ではソフトランディング(軟着陸)で決着するとの見方も広がった。ここまでのレンジは、ドル・円は109円84銭から110円11銭、ユーロ・円は122円91銭から123円27銭、ユーロ・ドルは1.1186ドルから1.1199ドルで推移。

株式(日経平均)

9日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に4日続落して引けた。前週末比200円46銭(0.93%)安い21402円13銭で引けた。3月29日以来の約1ヵ月半ぶりの安値を付けた。(高値21559円76銭-安値21315円07銭)TOPIX:1550.71 -21.62 1.38%安、マザーズ:914.59 -26.13 2.78%安。東証1部の売買代金は2兆8655億円、出来高は16億8963万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は282、値下がり銘柄数は1819、変わらず39銘柄。トランプ米大統領が8日、2000億ドル(約22兆円)分の中国製品に対する制裁関税を10日に現在の10%から25%に引き上げる方針を巡り「中国が約束を破ったからだ」と批判した。米中貿易協議の先行き不透明感が嫌気され、海外ヘッジファンドの株価指数先物売りが優勢になった。外国為替市場では円相場が一時109円台後半と、約1カ月半ぶりの高値を付けた。自動車など輸出関連銘柄に採算悪化を懸念した売りが出た。米国とイランの対立で地政学リスクが意識され、投資意欲が後退した面もあった。市場では「株価指数先物・オプションの特別清算指数(SQ)算出を10日に控えるなかで株式相場の下げが続き、プットオプションの売り手などが損失回避を目的とした先物売りを出した。9日夕からワシントンで米中の貿易協議が開かれる予定だ。貿易交渉の行方を見極めたいとの見方が多く、持ち高を一方向に傾ける動きは限られている。

貴金属

金先限帳入値4525円(前日比-23円)銀先限帳入値52.4円(前日比-0.6円)白金先限帳入値3051円(前日比-37円)パラジウム先限帳入値4518円(前日比-43円)東京金、銀は、続落。金は、NY市場で米中貿易協議の行方に対する過度の懸念が和らぐ中、4営業日ぶりに反落、中心限月6月物の清算値は前日比4.20ドル(0.33%)安の1オンス=1281.40ドルを受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル・円で109円後半の円高が圧迫要因となり軟調な展開となった。銀もNY安や円高を受けて軟調となった。金は、22円安~29円安。銀は、0.1円安~0.6円安。米中両国による閣僚級貿易協議を9日、10日両日に控えて、米通商代表部(USTR)は8日朝、中国からの輸入品2000億ドル相当に課している追加関税を10日午前0時1分に10%から25%へ引き上げると正式に通知。これに対し、中国商務省は「対抗措置を講じざるを得ない」と報復措置の構えを見せたことから、協議決裂への懸念が高まり、NY市場で金相場は朝方には一時1292.80ドルまで上昇した。ただその後、サンダース米大統領報道官がロイター通信など一部記者団に対し「中国側からは取引を成立させたいという意思表示を受けている」と強調し、米中貿易協議があす9日に開かれることを明らかにしたことから、米株式相場が反転上昇。投資家らの過度のリスク回避姿勢が後退したため、前週末から安全資産として買われてきた金塊は売りに押される展開となった。また、外国為替市場では昼ごろからドルが対ユーロで強含み、ドル建てで取引される金塊などの商品に割高感が生じたことも、金相場を押し下げる要因となった。プラチナ系貴金属(PGM)は、総じて続落。プラチナは、NY安を受けて売り優勢で始まった。その後は、109円台後半の円高を受けて軟調となった。パラジウムもNY安を受けて軟調となった。プラチナは、35円安~49円安。パラジウムは、43円安~161円安。米中貿易協議が、9日-10日ワシントンで開催される。協議がまとまるかどうかが目先の焦点である。協議がまとまらない場合は、株安に振れるとプラチナ、パラジウムの圧迫要因となる。

石油

原油先限帳入値44720円(前日比-90円)ガソリン先限帳入値55700円(前日比-570円)灯油先限帳入値62040円(前日比-850円)東京石油市場は、軟調。海外市場では、米原油在庫の予想外の取り崩しを示す週報の発表を好感し、前日に付けた約1カ月ぶりの安値から反発した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値は、前日比0.72ドル(1.17%)高の1バレル=62.12ドル。7月物は0.71ドル高の62.22ドルと反発したが、東京原油は、米中通商協議を控えて売り優勢となった。トランプ大統領が、中国は取引を破ったと発言したことで株安・円高・原油安に振れた。原油は、90円安~380円安。ガソリンは、240円安~780円安。灯油は、510円安~900円安。米エネルギー情報局(EIA)によると、3日までの1週間の米原油在庫は400万バレル減少。市場予想の120万バレル増(ロイター通信調べ)に反し、3週ぶりにマイナスに転じた。これを受けて市場の供給過剰感が幾分和らぎ、相場は横ばい水準から上昇。昼近くには一時62.37ドルの高値を付けた。ただ、その後は通商問題をめぐる米中両国の対立が投資家心理を圧迫したため、上値が重い展開となった。米通商代表部(USTR)は8日付の官報で、対中制裁関税の25%への引き上げを公示したが、中国商務省もこの日、米国が実際に追加関税を引き上げれば「対抗措置を講じざるを得ない」として報復の構えを見せた。両国はひとまず、9日から閣僚級貿易協議に臨む予定であるものの、交渉が物別れに終われば、世界最大の石油輸入国である中国から世界経済全体に影響が及び、エネルギー需要の減退につながりかねないとの警戒感がくすぶっている。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値184.1円(前日比-4.9円)ゴムTSR先限帳入値160.3円(前日比-4.1円)東京ゴムRSSは、下落。上海夜間安を背景に売り優勢で寄り付いた。その後は、日中取引の上海ゴムが、下げ幅を縮小すると期近がプラスサイドに振れた展開となったが上値は重く全限月マイナス圏へ。特に期先4本は、米中貿易協議に対する不安感から売り物がちで推移した。TSRは、期近限月高、期先は売り先行の展開となった。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値は23100円(前日比-190円)東京コーンは、9月限以外軒並み3桁安で下落。序盤からシカゴ安を背景に期先が3桁安となり、他限月も連れ安となった。その後シカゴ夜間取引が下げ幅を拡大したことや、109円後半の円高にふれたことから下げ幅を拡大し、先限は、一時23000円割れまで下げ幅を拡大した。10日に米農務省(USDA)から需給報告があるため押し目買いは慎重な投資家が多いようだ。


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