夕刊:2019/05/15

日経平均8日ぶりに反発

為替

15日の東京外国為替市場で円相場は小幅に反発した。14日の欧米株高を好感して小高く始まった日経平均株価が下げに転じ、歩調を合わせて円買い・ドル売りが広がった。中国で日本時間11時に発表された工業生産など4月の経済指標が軒並み市場予想を下回った。米中の貿易交渉が決着していない状況での指標の下振れは悪印象で、円買いを誘った。しかし円の上値は重かった。トランプ米大統領が14日、6月下旬に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会議にあわせて米中首脳会談を開く意向を示した。米中の貿易摩擦に対する過度な懸念が後退し、リスク回避の円買い圧力も和らいだ。円は対ユーロでも反発した。ユーロは対ドルで反落した。イタリアの財政問題が再燃し、前日の欧米市場でユーロが売られた流れが続いた。午後は目新しい材料に乏しく、積極的に持ち高を傾ける動きは限られている。ここまでの取引レンジは、ドル・円は109円53銭~109円69銭、ユーロ・円は122円69銭~123円01銭、ユーロ・ドルは1.1201ドル~1.1222ドルで推移した。

株式(日経平均)

15日の東京株式市場で日経平均株価は8日振りに反発して引けた。前週末比121円33銭(0.58%)高い21188円56銭で引けた。(高値21191円53銭-安値20968円08銭)TOPIX:1544.15 9.17 0.40%高、マザーズ:881.33 8.62 0.99%高。東証1部の売買代金は2兆5724億円、出来高は15億2404万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1359、値下がり銘柄数は716、変わらず65銘柄。米中貿易摩擦の抜本的な解決がみえないなか、国内の企業業績の下振れ懸念もくすぶり、次第に戻り待ちの売りに押された。日経平均の下げ幅は100円に迫る場面があった。前日の米株高などを手掛かりに強気に傾いた投資家が運用リスクをとるための買いを入れたが、上昇の勢いは続かなかった。トランプ米大統領が米中貿易協議に前向きな姿勢を示しているものの、解決までの道筋はみえず、中長期スタンスで運用する機関投資家や個人投資家の利益確定を目的とした売りが出た。中国国家統計局が15日発表した4月の工業生産高や小売売上高はともに3月から伸び率が鈍化し、市場予想も下回った。中国の景気回復ペースに加速がみられていないことが嫌気され、日本株相場の重荷となった。午後に入り中国・上海などアジア各国・地域の株価指数が総じて上昇し、投資家心理が改善。海外ヘッジファンドなど投機筋中心に買いが入っている。半面、中長期で運用する機関投資家の買いは限られており、相場上昇の勢いは鈍い。2020年3月期の減益見通しと減配を発表した日産自が急落した。20年3月期の最終赤字予想を示した武田薬品のほか、エーザイなど医薬品株の下げが目立った。初となる自社株買いを発表した三菱地所が大幅高。アドバンテストや丸井が買われた。

貴金属

金先限帳入値4556円(前日比-10円)銀先限帳入値52.2円(前日比+0.1円)白金先限帳入値3027円(前日比-15円)パラジウム先限帳入値4585円(前日比+24円)東京金は、小反落。金は、米中貿易戦争に対する過度の懸念が後退する中、前日に約1カ月ぶりの高値を付けていた反動から売り戻され、4営業日ぶりに反落した。6月物の清算値は前日比5.50ドル(0.42%)安の1オンス=1296.30ドル。NY安を受けて売りが先行して始まった。その後は、小幅安でのもみ合いで推移した。銀は、金の小安い推移にもかかわらず様子見ムードの中小幅高。金は、10円安~16円安。銀は、0.1円高。6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で、米中首脳会談が行なわれるとの見方が広がったことや、トランプ米大統領が米中協議の合意に自信を示したことが材料視された。米中貿易摩擦への過度の懸念は後退し、米国株式が反発したことが金先物相場の上昇を抑えた。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナは反発。プラチナは、金堅調を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の上昇や円安を受けて堅調となった。パラジウムは、NY高を受けて総じて反落した。プラチナは、12円安~30円安。パラジウムは、2円安~24円高。中国国家統計局が15日発表した4月の鉱工業生産は、前年同月比5.4%増と、前月から伸びが鈍化し、市場予想を下回った。米国との貿易摩擦が激化する中、中国当局がさらなる景気刺激策を打ち出すとの見方を裏付ける内容となった。アナリストの予想は6.5%増だった。3月は8.5%増と4年半ぶりの高い伸びを記録していた。一部のアナリストは3月の急増について、季節要因や一時要因が影響したとの見方を示している。4月の小売売上高は前年比7.2%増と伸び率は3月の8.7%から大幅に縮小し、2003年5月以来の低水準となった。市場予想は8.6%増。景気減速や米中貿易戦争で消費者信頼感が低下しつつあるとの懸念が浮上している。同日発表された1-4月の固定資産投資は前年比6.1%増で、こちらも伸びは市場予想(6.4%増)に届かなかった。1-3月は6.3%増だった。

石油

原油先限帳入値45020円(前日比+290円)ガソリン先限帳入値55690円(前日比+300円)灯油先限帳入値61630円(前日比+290円)東京石油市場は、上昇。NY原油は、サウジアラビアの製油所に対してドローンによる攻撃があったことで中東の地政学的リスクの高まりや投資意欲の改善を背景に買い戻しが入り、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値は前日比0.74ドル(1.21%)高の1バレル=61.78ドルだった。7月物は0.75ドル高の61.96ドル。原油は、150円高~410円高。ガソリンは、290円高~330円高。灯油は、290円高~510円高。サウジアラビア国営通信によると、サウジの東西を結ぶ石油パイプラインの2カ所が14日、爆発物を積んだ無人機に攻撃され、施設の一部が損壊した。サウジと敵対するイランが支援するイエメンのイスラム教シーア派系武装組織フーシ派が14日に無人機7機でサウジの重要施設を攻撃したと主張。中東では既に米国とイランの間で軍事的緊張が高まっており、地政学的リスクに対する警戒感が一段と強まったことから、供給混乱への懸念も広がって原油が買われた。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値186.0円(前日比+0.1円)ゴムTSR先限帳入値159.1円(前日比-0.9円)東京ゴムRSSは、上昇。14日の上海夜間が軟調に推移したことから、寄り付きは売り物がちで推移した。その後は、日中取引の上海ゴムが下げ幅を縮小させたことなどから、買い優勢となり、プラスサイドに浮上した。TSRは、シンガポールTSR20安を背景に、期先2本が小安く推移した。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値は23440円(前日比+240円)東京コーンは、軒並み3桁高で続伸。14日のシカゴコーンが夜間取引から一段高となったことを背景に連日3桁高。先限は、23500円まで上伸後、上げ幅を縮小したが、堅調な展開。期近から期中は、高値に張り付いている。15日のシカゴ夜間取引が小幅続伸していることも買い方にとって有利に作用している。5月半ばにかかっても米国産コーンの作付け進捗率は、30%にとどまり作付け意向面積から下方修正される可能性が台頭。生産量も大幅下方修正される可能性が大きい。


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