夕刊:2019/05/16

日経平均反落、一時21000円割れ

為替

16日の東京外国為替市場でドル・円は下値が堅調。中国の華為技術(ファーウェイ)製品に対する米国の規制強化を受けてリスク・オフの動きが広がり、株安とともに一時109円34銭まで下押しした。もっとも、小幅安で始まった上海株はプラス圏を回復したため、過度な警戒感が後退しドル円も109円50銭台まで買い戻された。ユーロ・円も下値が堅い。122円54銭まで下げた後は下げ渋るなど総じてドル・円につれた動きとなった。豪ドルは4月豪雇用統計後に下落するもすぐに買い戻し。失業率が悪化し、新規雇用者数も内訳で非正規雇用者数の増加が目立ったことから発表後は豪ドル売りが強まり、対ドルで0.6893米ドル、対円で75円41銭まで値を下げた。ただ、次回6月会合での利下げを織り込むには不十分な内容との見方からすぐにショートカバーが入り0.6920米ドル台、75円80銭近辺まで切り返した。ユーロ・ドルは小動き。東京の値幅は15pips程度と狭い。これまでの参考レンジ:ドル・円:109円34銭-109円61銭、ユーロ・ドル:1.1201ドル-1.1216ドル、ユーロ・円:122円54銭-122円92銭。今後のドル買い材料としては、4月に開催された日米首脳会談で、本格的な日米貿易交渉が、7月の参議院選挙後に先送りされたこと、自動車関税発動が最長6カ月延期される可能性(米政府高官筋)などが挙げられる。ドル売り材料としては、米中貿易戦争への警戒感、中国による米国債売却の可能性、米財務省の為替報告書での円安けん制、などが挙げられる。米中貿易戦争に関しては、トランプ米大統領が、華為技術(ファーウェイ)製品の使用を禁止する大統領令に署名したことで、6月末のG20首脳会議での米中首脳会談までの合意の可能性が低下している。為替報告書に関しては、昨年4月のような「円は過去20年の平均よりも約25%安い」「2013年以降の円安は日銀の量的金融緩和が要因」などの円安けん制に要警戒。

株式(日経平均)

16日の東京株式市場で日経平均株価は反落して引けた。前週末比125円58銭(0.59%)安い21062円98銭で引けた。(高値21153円20銭-安値20951円67銭)TOPIX:1537.55 6.60 0.43%安、マザーズ:874.25 7.08 0.80%安。東証1部の売買代金は2兆3942億円、出来高は14億6158万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は845、値下がり銘柄数は1227、変わらず68銘柄。米国が中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への輸出を事実上禁止したことで、米中摩擦の激化を懸念した海外勢が株価指数先物に売りを出した。海運や鉄鋼などの景気敏感株や中国関連株が売られ、節目の21000円を割り込む場面もあった。取引開始が午前の高値となり、その後はじりじり下げ幅を広げた。米商務省は15日、中国の通信機器最大手、ファーウェイに対する米国製ハイテク部品などの事実上の禁輸措置を発動した。米中貿易摩擦の激化が改めて懸念され、海外投資家を中心に景気敏感株の比率が高い日本株の持ち高を減らす動きが広がった。さらに米ブルームバーグ通信は15日、トランプ米大統領が日本と欧州連合(EU)を対象に、自動車輸出の制限を求める大統領令を検討していると報じた。自動車への追加関税の発動を延期する代わりに、日欧に対米輸出を制限する策を180日以内に講じるよう求める内容で、トヨタやホンダなどの自動車株は朝高後に下げに転じた。貿易摩擦激化の影響を受けやすいとの見方から電子部品株が後場に下げ幅を拡大した。中長期スタンスで運用する投資家が持ち高を減らしている。鉄道やガス、建設などの内需関連株が高く、相場を下支えしている。政府は、5月月例経済報告で、景気の総括判断を引き下げる方向で検討を始めた。米中対立の激化で輸出・生産の回復時期が後ずれする可能性が出てきたほか、20日に公表予定の2019年1─3月期の国内総生産(GDP)1次速報が、前期比マイナスとなる公算が大きく、これまで堅調だった設備投資や消費も下振れつつあるためた。関係筋が明らかにした。

貴金属

金先限帳入値4553円(前日比-3円)銀先限帳入値52.3円(前日比+0.1円)白金先限帳入値2980円(前日比-47円)パラジウム先限帳入値4585円(前日比0円)東京金は、小幅安。金は、貿易摩擦が激化している中国と米国の景気先行き懸念を背景に安全資産としての金買いが先行し、小反発した。6月物の清算値は前日比1.50ドル(0.12%)高の1オンス=1298.70ドル。東京金は、円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、リスク回避の円高が圧迫要因、ドル建て現物相場の上値の重さを受けて軟調となった。金は、0円~4円安。銀は、0.1円高。トランプ米大統領は、欧州輸入車に対する関税実施を6か月延期する意向を示したことから、安全逃避の金買いは縮小した。しかしながら、米中貿易摩擦の早期解消への期待は広がっていないことから、押し目買い興味も散見された。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナは続落。プラチナは、NY安と円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、株安を受けて軟調となった。パラジウムは、NY市場での下げ一服を受けてまちまちとなった。プラチナは、35円安~53円安。パラジウムは、37円安~29円高。

石油

原油先限帳入値45780円(前日比+760円)ガソリン先限帳入値56490円(前日比+800円)灯油先限帳入値62410円(前日比+780円)東京石油市場は、続伸。NY原油は、米国内の供給過剰懸念が圧迫材料となったものの、中東の地政学的リスクを警戒した買いが入り、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値は前日比0.24ドル(0.39%)高の1バレル=62.02ドル。7月物の清算値は0.28ドル高の62.24ドルだった。東京原油は、NY市場高を支援材料に続伸した。109円台の円高は、重石となっている。原油は、490円高~770円高。ガソリンは、690円高~800円高。灯油は、590円高~810円高。米エネルギー情報局(EIA)が公表した週間在庫統計で原油在庫は大幅増となったが、トランプ米大統領は、欧州輸入車に対する関税実施を6か月延期する意向を示したことから、原油需要増大の思惑が広がり、原油先物は反転した。米中首脳会談開催への期待は残されていることも買い材料となったようだ。朝鮮半島や中東の地政学リスクへの警戒感も、リスク回避の円買い要因となる。北朝鮮は2017年以来となる短距離ミサイルの発射実験を再開しており、イランによる中東の米軍基地への攻撃の可能性を受けて、トランプ米政権が空母打撃群をホルムズ海峡に派遣し、在イラク公館職員に退避命令を出したことで、緊迫感が高まりつつある。米運輸省は15日、国内外の航空各社に対し、米・ベネズエラ間の旅客機および貨物機の運航をすべて停止するよう命じた。ベネズエラ情勢が悪化しているとの報道を踏まえた措置という。米国土安全保障省は運輸省に宛てた書簡で、ベネズエラ情勢について、「乗客や旅客機、乗員の安全を脅かす状況となっている」と説明して運航停止を要請していた。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値193.1円(前日比+7.1円)ゴムTSR先限帳入値165.6円(前日比+6.5円)東京ゴムRSSは、軒並み高。上海夜間高を受けて、買い先行で寄り付いた。その後は、日中取引の上海ゴムが一段高となったことから、上げ幅を拡大させた。TSRは、シンガポールTSR20高を受けて、期先3本が買い進まれた。上海高を好感して東京ゴムも買い進まれているが、米中貿易戦争が本格化する気配が濃厚では、上値が重くなることが推測される。ロイター報道などによると、トランプ大統領は輸入車への追加関税導入の判断を最大6カ月先送りする方針で、18日までに正式発表するとみられている。また、ムニューシン財務長官は、カナダやメキシコとの鉄鋼・アルミ輸入関税問題で解決が近づいているとの見方を示した。米中貿易協議の継続も期待されており、リスク回避的な取引は全般的に縮小するとの見方が広がっている。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値は23590円(前日比+150円)東京コーンは、軒並み続伸。序盤は、限月間で方向性を欠き、小幅安で推移したが、シカゴコーン夜間取引の続伸に支援され、先限がプラスサイドに浮上。その他の限月も連れだかとなり続伸した。先限は、夜間取引の中盤で23620円の高値を付けた。しかし、次第に売り圧力が強まり、夜間取引は、23300円で引けた。


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