夕刊:2019/05/23

日経平均一時21100円割れへ

為替

23日の東京外国為替市場でドル円は下げ渋る。日経平均株価が200円超安、時間外のダウ先物が100ドル超の下げとなり、為替市場はリスク・オフの円買いを強めた。ドル・円は一時110円14銭まで下落。しかし、昨日安値110円24銭を下回る同水準で下げ渋り、やや戻した。午後日経平均株価が下げ幅を縮めたほか、本邦機関投資家から買いが散見され、一時110円37銭と本日高値を付けた。もっとも、買いが一巡すると110円20銭台まで伸び悩むなど東京市場は総じて方向感に欠けた。ユーロ・円も円高一服。クロス円もリスク・オフの円買いで、ユーロ・円は一時122円79銭、ポンド・円も139円33銭、豪ドル・円は75円63銭、NZドル・円は71円42銭までそれぞれ下値を広げた。ただ、ドル円同様に、次第に円買いの勢いを緩めた。ユーロ・ドルは小動き。限られた値動きだが、ユーロ円の下落につれ、1.1148ドルまで下値を若干広げる場面もあった。これまでの参考レンジ:ドル・円:110円14銭-110円37銭、ユーロ・ドル:1.1146ドル-1.1161ドル、ユーロ・円:122円79銭-123円12銭FOMC議事要旨でFRBは、今月1日まで2日間開かれた金融政策を決める会合の議事録を公表し、この中で、会合の参加者の多くが「最近の物価の伸びの鈍化は、衣料品価格の下落など一時的な要因によるものだとみられる」と指摘しました。ただ、物価の上昇が弱まっている状況では、世界経済や株式市場が上向いたとしても、当面、金利は変更せず、経済指標を見極めていく姿勢が適切だという判断を示しました。一方、この会合では多くの参加者が、世界経済の先行きや米中の貿易交渉をめぐるリスクは弱まったと指摘していました。ところが実際には、この会合のあと米中両国が互いの輸入品に関税をかけ合う対立が激しくなっていて、今後、FRBが貿易摩擦の長期化による経済への影響をどのように分析するか注目されます。

株式(日経平均)

23日の東京株式市場で日経平均株価は反落して引けた。前日比132円23銭(0.62%)安い21151円14銭で引けた。(高値21209円56銭-安値21072円72銭)TOPIX:1540.58 -5.63 0.36%安、マザーズ:883.90 -7.01 0.79%安。東証1部の売買代金は2兆853億円、出来高は11億5542万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は783、値下がり銘柄数は1258、変わらず100銘柄。米政権による中国の華為技術(ファーウェイ)への事実上の輸出禁止規制の影響が広がるなか、業績の先行き不透明感から半導体関連や電子部品株に売りが出て相場を下押しした。ファーウェイを巡る制裁措置の影響が広がり、投資家心理に影を落とした。日本の通信大手3社が同社製の新型スマートフォン(スマホ)の発売延期を決めたほか、パナソニックや英半導体大手アーム・ホールディングスは取引を停止すると伝わった。スマホ向けの需要落ち込み懸念からTDKや村田製作所といった関連株に売りが出たほか、22日の米半導体株安もあって東京エレクトロンなど半導体関連株の下げも目立った。下げ幅は一時200円を超えた。特に市場予想に届かない業績見通しが相次いだ製造業を中心に株価の下げが続いている。通貨安などに伴う資金流出への警戒から中国・上海株式相場が大きく下げ、投資家心理を冷やした。傘下の米スプリントとTモバイルUSの合併を巡る不透明感から、ソフトバンクグループ(SBG)が大幅安となったことも日経平均を下押しした。午前の相場下落を受け、日銀が株価指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れに動くとの観測もあって株価指数先物に買いが入り、現物株指数の支えとなった。米中貿易戦争の長期化と激化を市場が、織り込み始めた展開と思われる。下値目先の目処は、5月14日に付けた20751円と推察される。

貴金属

金先限帳入値4509円(前日比-3円)銀先限帳入値51.0円(前日比-0.2円)白金先限帳入値2849円(前日比-39.0円)パラジウム先限帳入値4544円(前日比-38円)東京金は、安値もみあい、銀は、総じて軟調。ニューヨーク金先物相場は、米中貿易摩擦の激化に対する懸念がくすぶる中、小反発した。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は21日、トランプ政権が中国の防犯・監視システム最大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)の製品が米国の利害を損なう恐れがあるとして、米企業による取引の制限を検討していると報道。通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)制裁に続く取引制限となれば、米中貿易戦争の激化は避けられないとの見方が広がり、安全資産としての金買いが先行、相場は朝方に一時1277.10ドルまで上昇した。東京金は、ドル建て現物相場の上げ一服や円高を受けて売り優勢で始まったのち、円高を受けて軟調となった。午後に入ると、円高一服が下支えとなったが、ドル建て現物相場の軟調に上値を抑えられた。銀は、円高を受けて小幅安となった。金は、2円安~4円安。銀は、0.1円安~0.2円安。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが大幅下落。プラチナは、NY安と円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の下落や円高、日本株の軟調を受けてすべての限月が大幅にマイナス圏となった。パラジウムは、NY安と円高を受けて売り優勢となった。プラチナは、31円安~42円安。パラジウムは、38円安~47円安。22日の米株式相場は反落。中国企業5社について米国からの技術移転を禁じる措置を米政府が検討していると伝わり、貿易摩擦の長期化が意識された。米国債は反発。連邦準備制度理事会(FRB)が公表した最新の連邦公開市場委員会(FOMC)会合議事要旨では、金利変更に対する辛抱強さがしばらくは適切との認識が示された。米中貿易摩擦の最新動向を受け、テクノロジー株に売りが膨らんだ。FOMC議事要旨は、年内の利下げ見通しを後退させるもので、株式相場をやや圧迫した。米国政府の矢継ぎ早の中国企業に対する制裁は、投資マインドを低下させる大きな要因となることからプラチナの下落も継続しそうである。

石油

原油先限帳入値44660円(前日比-1170円)ガソリン先限帳入値55490円(前日比-1340円)灯油先限帳入値61530円(前日比-1310円)東京石油市場は、大幅安。NY原油は、原油先物相場は、官民の在庫週報で原油が予想外の積み増しだったことなどを嫌気し、大幅続落した。東京原油先限は海外原油の下落や円高を手がかりに下げて始まった後、下げ幅を拡大した。ほぼすべての限月の下げ幅が4ケタ超となった。米国の原油在庫が増加し続けているほか、米中貿易摩擦の悪化が警戒されていることが相場を圧迫している。円相場は110.10円付近まで円高に振れた。時間外取引でニューヨーク原油は続落の動き。日中取引開始後、日中取引開始後、東京原油先限は4万4760円まで下げ幅を拡大。夜間取引までの安値を更新した。原油は、360円安~1250円安。ガソリンは、1150円安~1340円安。灯油は、1130円安~1310円安。米エネルギー情報局(EIA)がこの日午前に発表した最新週の原油在庫は470万バレル増と、API統計を大幅に上回る積み増しとなった。この結果、戦略備蓄(SPR)を除く在庫は4億7677万バレルに上り、2017年7月28日までの週以来約1年10カ月ぶりの高水準を記録。また、石油製品在庫もガソリンが370万バレル増(市場予想は80万バレル減)、ディスティレート(留出油)も80万バレル増(同5万バレル減)と、いずれも予想に反して積み増しとなったため、あと売りが一段と加速した。今晩の欧州時間帯には5月のドイツIfo景況感指数や同月のユーロ圏製造業購買部担当景気指数(PMI)速報値が発表される。米国と中国の貿易摩擦は、ユーロ圏の製造業に対する強い逆風となっているほか、米国と欧州の通商協議に対する懸念が根強いことから、製造業マインドが一段と低下してもおかしくはない。場合によっては足元の悲観的な雰囲気を後押ししそうだ。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値190.8円(前日比-0.7円)ゴムTSR先限帳入値162.6円(前日比-0.9円)東京ゴムRSSは、まちまち。寄り付きでは、上海夜間安を背景に売り優勢となり、東京夜間の上げ幅を縮小させた。その後、日中取引の上海ゴムが一段安となると、東京ゴムは、プラスサイド3本、マイナスサイド3本となった。TSRは、動意に欠ける展開となるなか、期先2本が軟調に推移している。前日の海外市場では、上海ゴムの中心限月9月限が1万2000元台を維持できず、反落となったが、タイの現物価格は上昇し、56バーツ台を付けている。この背景には、エルニーニョ現象の影響から、タイの天然ゴム生産量が減少するとの見方がある。現状、東京ゴムは、上海ゴムの値動きに追随することが多い。ただ、東京ゴムのサヤ関係をみると、当先が16円前後の逆ザヤとなっており、需給ひっ迫に対する懸念の強さがうかがえる。今後、タイの生産減少が目に見える形となって表れれば、東京ゴムは一気に地合いを引き締める可能性がありそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値は23950円(前日比-230円)東京コーンは、1月限以外反落。前日の夜間取引の前半から軟化となり、修正安局面を迎えた。日中取引開始後、シカゴ夜間取引が小幅続伸で推移から先限は下値を切り上げ、24050円まで戻した。しかし午前10時過ぎからシカゴ夜間取引が弱含むとジリ安となり、24000円台は維持できず、23900円台で推移。東京コーン先限は夜間取引で23590円まで急落。シカゴコーンの日中取引の始まる前の下げで、東京コーン独自の修正安局面となった。チャート上に70円幅ではあるが、ギャップ(窓)を空けている。今日、24150円まで戻さないと、窓埋めができず、いったん調整局面入りの可能性がある。19日時点の米国産コーンの作付け進捗率は49%。1週間で20%以上ずつ進展すれば、6月初旬には90%台まで進展の可能性は残している。それだけに今週中のシカゴコーン期近7月限が4ドル台に乗せには疑問。


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