夕刊:2019/05/31

日経平均大幅下落 一時2万500円台へ

為替

31日の東京外国為替市場でドル円は売り一服。10時30分過ぎに109円40銭付近まで買い戻される場面があったものの、「中国は必要であれば対米レアアースの輸出を規制する計画を準備している」との報道が伝わると、一時109円10銭と13日以来の安値を更新した。もっとも、109円00銭-15銭にかけては依然として本邦勢からの買いが観測されていることもあり、一方的に売りが進む展開にはならなかった。中国国家統計局は日本時間10時に発表した5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.4と節目の50を3カ月ぶりに下回り、市場予想にも届かなかった。中国景気の先行き不透明感も円買い・ドル売りにつながった。円には朝方から買い圧力が強かった。トランプ米政権が日本時間31日朝、6月10日にメキシコからの輸入品すべてに5%の追加関税を課すと発表した。貿易摩擦が世界的に激しさを増すとの警戒感から株式相場が下げ、リスク回避でドルなど主要通貨に対する円買いが進んだ。31日は月末・週末が重なり持ち高調整を目的としたドル売りも出やすい面もあった。円はやや伸び悩む場面もあった。10時前の中値決済にかけては国内輸入企業の円売り・ドル買いが増え、円の上値を抑えた。米政権の対メキシコ関税については「メキシコが抗戦しなかったこともあり、初期反応(の円買いやメキシコペソ売り)は一巡した。メキシコのロペスオブラドール大統領はトランプ米大統領に宛てた書簡で、米政権との対話を求めたと伝わった。14時過ぎから日本株が下落歩調を速め日経平均株価が20600円を割るとドル・円も108円台後半に下落した。ユーロ・ドルはもみ合い。円絡みの取引が中心となったこともあり、1.1135ドルを挟んだ神経質な値動きとなった。ユーロ・円は、中国絡みの報道が伝わったタイミングでは一時121円18銭と1月3日以来の安値を更新する場面も見られた。これまでの参考レンジ:ドル・円:108円89銭-109円64銭、ユーロ・ドル:1.1128ドル-1.1142ドル、ユーロ・円:121円18銭-122円12銭

株式(日経平均)

31日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に3日続落して引けた。前日比341円34銭(1.63%)安い20601円19銭で終値で2月8日以来の安値となった。(高値20823円10銭-安値20581円58銭)TOPIX:1512.28 -19.70 1.29%安、マザーズ:904.19 -0.40 0.04%安。東証1部の売買代金は2兆3336億円、出来高は14億3886万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は374、値下がり銘柄数は1688、変わらず78銘柄。30日の米株式相場の上昇を受け、取引開始前には底堅い展開を見込む市場参加者が多かったものの、トランプ米大統領がツイッターを通じてメキシコへの制裁関税を課すと発表した日本時間早朝に状況が一変。じりじりと水準を切り下げる軟調な相場に展開となった。米国と各国の通商摩擦など日本企業を取り巻く外部環境の悪化に警戒感が広がるなか、売りが優勢だった。外国為替市場で円が対ドルで上昇したのもリスク回避の動きを促した。きっかけとなったのは米トランプ大統領が日本時間31日朝方にメキシコの全製品に5%の追加関税をかけると表明したこと。自動車メーカーなどメキシコに工場を構える日本企業は多く、影響を懸念した売りが出た。さらに中国国家統計局が発表した5月の製造業購買担当者景気指数が市場予想を下回って低下したのも通商摩擦の影響による世界景気の減速を意識させた。貿易問題を巡る米中の溝は足元で深まっており、6月以降は一段の減速を懸念する見方も多い。株価指数先物の下げが先行した。香港や上海の株式相場が比較的底堅い展開になったのを受け、その後は下げ幅を縮小した。経済産業省が朝方発表した4月の鉱工業生産指数速報は2カ月ぶりの上昇となり、民間予測の中心値も上回った。ただ、中国経済の減速で1~3月期からの回復は鈍く、相場全体への影響は限定的だった。その後、株価指数先物に断続的な売りが入り15時引け前に前日終値に比べ340円程度安い20581円まで下げ幅を拡大する場面があった。米国と各国の通商摩擦への警戒感が広がるなか外国為替市場で円相場が108円台まで上昇し、国内輸出企業の採算悪化を懸念した売りが広がっている。株価指数先物にまとまった売りが出たのにつれて日経平均の下げ圧力が強まった。トヨタや東京エレクトロン、ファーストなどが下げ幅を拡大した。

貴金属

金先限帳入値4518円(前日比+19円)銀先限帳入値51.0円(前日比+0.2円)白金先限帳入値2781円(前日比-23円)パラジウム先限帳入値4698円(前日比+89円)東京金、銀は、上昇。昨夜のNY市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が浮上したことなどを背景に買われ、上伸した。中心限月8月物の清算値は前日比6.10ドル(0.47%)高の1オンス=1292.40ドル。ニューヨーク高を受けて買い優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の上昇を受けて堅調となった。午後に入ると、ドル建て現物相場の上げ一服に上値を抑えられた。銀もニューヨーク高と円安を受けて買い優勢で始まったのち、金堅調に連れ高となった。金は、19円高~22円高。銀は、0.1円高~0.4円高。中国人民銀行(中央銀行)の戴相竜元総裁は31日、6月末に日本で実施が見込まれる米中首脳会談について、通商に関して大きな進展は予想していないと述べた。戴氏は北京で行われたセミナーで、現在の人民元安は米中通商戦争に対する市場の短期的な反応だとの見解を示した。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが小幅安。プラチナは、NY安を受けて売り優勢で始まった。その後は、円安などが下支えとなりもみあいとなった。パラジウムは、NY高と円安を受けて続伸した。プラチナは、14円安~23円安。パラジウムは、50円高~175円高。トランプ米大統領は30日、国境を越える不法移民に対するメキシコの対策が不十分だとして、6月10日にメキシコからのすべての輸入品に5%の追加関税を課すことを表明した。メキシコが効果的な対策を行わなければ、最大25%まで引き上げるという。メキシコには日本の自動車メーカーの生産拠点が多数あるだけに、日本企業に大きな影響が及ぶ可能性がある。

石油

原油先限帳入値41020円(前日比-2680円)ガソリン先限帳入値50620円(前日比-2830円)灯油先限帳入値58030円(前日比-2510円)東京石油市場は、大半の限月の下げ幅が2000円超となった。昨夜のNY原油は、米中貿易摩擦の激化懸念に加え、米原油在庫のだぶつきや増産基調の継続を示す統計を嫌気し、続落した。米国産標準油種WTI7月物の清算値は、前日比2.22ドル(3.77%)安の1バレル=56.59ドルと、中心限月としては3月8日以来約3カ月ぶりの安値に沈んだ。8月物の清算値は2.21ドル安の56.74ドル。昨日の海外原油が大幅安となったほか、不法移民問題を背景にトランプ米大統領がメキシコからの輸入品に関税を課すことを発表し、リスク資産全体が圧迫されている。昨日、ニューヨーク原油やブレント原油は3月以来の安値を更新した。時間外取引でニューヨーク原油は続落の動き。円相場は109円前半で円高推移している。日中取引開始後、東京原油先限は41130円まで下げ幅を拡大。夜間取引までの安値を下抜き、2月以来の安値を更新している。トランプ米大統領は、6月10日以降メキシコからの輸入品すべてに5%の関税を課すと発表した。不法移民の流入が止まるまで続ける。関税率は7月1日に10%、8月1日に15%、9月1日に20%、10月1日に25%に引き上げられる。原油は、200円安~2680円安。ガソリンは、2830円安~3050円安。灯油は、2250円安~2580円安。ロイターの調査によると、サウジアラビアの5月の産油量は前月比日量20万バレル増の1005万バレルとなった。ただ、米制裁に直面するイランの減産分を埋め合わせるほどは増えなかったため、石油輸出国機構(OPEC)全体の産油量は減少した。OPECの産油量は日量3017万バレルと、前月から6万バレル減少し、2015年以来の低水準となった。サウジは原油高を嫌うトランプ米大統領からの圧力を受けて増産したもようだが、OPEC主導の協調減産合意で同国に割り当てられた日量1031万バレルの上限を引き続き下回っている。OPECの減産にもかかわらず、原油先物価格は4月に付けた6カ月ぶりの高値である1バレル=75ドル超から30日には68ドルを割り込む水準まで下落。米中貿易摩擦の経済的影響への懸念が相場を圧迫した。ロシアなど非加盟国も含む「OPECプラス」は1月に合計日量120万バレル減産を開始。この協調減産を延長あるいは調節するかどうかを話し合うため、6月に会合が予定されている。減産合意を除外されているイラン、リビア、ベネズエラ除くOPEC11加盟国の5月の減産順守率は96%と、4月の132%から低下。サウジのほか、イラクとアンゴラが増産となった。ただ、イランとベネズエラは、11カ国の増産分を相殺して余りある減産となった。米制裁などの影響でイランは日量40万バレル、ベネズエラは同5万バレル、それぞれ減少した。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値194.2円(前日比0円)ゴムTSR先限帳入値163.8円(前日比+0.4円)東京ゴムRSSは、総じて上昇。寄り付きでは、ドル円が円高方向に振れたことを受けて、やや売りが優勢となった。その後、日中取引の上海ゴムが買い先行となると、東京RSSも地合いを引き締めたが期先2本以外上昇した。TSRは、期先2本が堅調、他限月は変わらず。今日の東京RSS先限は、一時195.7円まで水準を引き上げたが、同水準では上値が重くなっている。3月下旬以降、195円台では切り返されており、同水準には売り物が多いようだ。反落となった場合だが、28日の安値がある191円台が支持になりそうだ。同水準を下抜くと、24日の安値188.6円を目指した下げ局面となりそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値は25620円(前日比+560円)東京コーンは、総じて反発。30日のシカゴコーンが大幅高の反発となったことから上伸。先限は25810円まで買い進まれ、先限のつなぎ足で昨年5月30日以来の高値をつけた。場中、円相場が109円台前半まで上昇したこと、シカゴ夜間取引が反落から上げ幅を縮小。先限は一時25370円まで上げ幅を削ったが、再度、上げ幅を拡大し、25500円水準で推移し、堅調。期先3本を含む4本が一代高値を更新している。東京コーンは総じて堅調。東京、シカゴとも短期的な買い過剰感が強く、切掛けがあれば利食い売りで修正安があってもおかしくはないが、今日の東京コーンは堅調に推移。シカゴ、東京コーンとも米国産コーンの作付けの遅れを、かなり織り込む水準まで上げている。この水準から一段高には米国産コーンの生育が悪いなどの材料が待たれる。今夜は米農務省(USDA)から週間輸出成約高の発表がある。


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