夕刊:2019/06/06

日経平均戻り高値更新

為替

6日の東京外国為替市場で円相場はほぼ横ばいだった。日経平均株価が上昇し、低リスク通貨とされる円には売りが出た。朝方は米国とメキシコの不法移民流入問題を巡る協議が合意に至らなかったとの報道をきっかけに貿易協議への懸念も出て円買い・ドル売りが進む場面もあった。中値決済に向けてはドルが不足していたようで、国内輸入企業や対外証券投資に絡む円売り・ドル買いが相場を押し下げた。米中の貿易協議には特段新たな動きがなく「投資家のセンチメント(心理)に劇的な改善があったわけではなく、積極的に円売り・ドル買いを進める雰囲気ではない。円は対ユーロで上昇した。ユーロは対ドルで下落。欧州中央銀行(ECB)が6日まで開く定例理事会を前に、東京の取引時間中の値動きは乏しかった。ドル・円は、本日の米国とメキシコの協議を控えて、108円台前半で小動き。本日のNYカットオプション(108円00銭・108円25銭・108円50銭 ※20億ドル規模)が値動きを抑制する可能性に要警戒か。上値には、108円50銭にドル売りオーダー、NYカットオプション、超えるとストップロス買いが控えており、米・メキシコ協議関連のポジティブなヘッドラインに要警戒。下値には、108円00銭、107円80銭にドル買いオーダー、割り込むとストップロス売りが控えている。これまでの取引レンジ:ドル・円108円08銭~108円49銭、ユーロ・円121円39銭~121円78銭、ユーロ・ドル1.1221ドル~1.1236ドルで推移した。昨夜のNY市場では、米国の5月ADP雇用統計が予想外の1ケタ台で、9年ぶりの低調な伸びに落ち込んだことに失望したドル売りが優勢となった。その後発表された米国の5月ISM非製造業景況指数が予想外に4月から改善したことや、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)で全米12地区ほぼ全てが経済活動の拡大を報告したことを背景に、連邦公開市場委員会(FOMC)による利下げの論拠が弱まったとの見方からドルのショートカバーが強まった。

株式(日経平均)

6日の東京株式市場で日経平均株価は小幅に反落して引けた。前日比2円06銭(0.01%)安い20774円04銭の終値で引けた。(高値20842円28銭-安値20745円84銭)TOPIX:1524.91 -5.17 0.34%安、マザーズ:879.37 -14.15 1.58%安。東証1部の売買代金は1兆8427億円、出来高は10億6841万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は649、値下がり銘柄数は1400、変わらず92銘柄。米株式相場が戻りを試すなか、日本株の出遅れに着目した短期筋の買いがやや優勢だった。不法移民問題を巡る米国とメキシコの協議に目立った進捗はなく、トランプ大統領は引き続きメキシコへの関税発動を辞さない姿勢だ。投資家が積極的に運用リスクを取る雰囲気は広がらず、朝方は下げる場面もあった。新規の買い材料に乏しく、様子見を決め込む投資家が多い。ファーストやソフトバンク(SBG)といった一部の値がさ株の上昇が引き続き全体を支えている。前日の米株式相場の上昇を受けて、日本株の戻りに期待した短期筋の買いも入ったが、相場を大きく押し上げるには力不足だった。本日付けた高値2万842円28銭が、戻り高値と見ている。出来高、売買代金とも今年最低水準。

貴金属

金先限帳入値4619円(前日比+12円)銀先限帳入値51.0円(前日比-0.2円)白金先限帳入値2821円(前日比-50円)パラジウム先限帳入値4514円(前日比+4円)東京金は、小幅上昇、銀は、まちまち。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は前日比+4.90ドルの1オンス=1333.60ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは1329.30?1348.90ドル。安全逃避的な需要が増えたことで金先物は2月21日以来の高値をつけた。米国株式の続伸を意識して上げ幅は縮小したものの、米国金利の先安観は強まる展開となっており、金先物は底堅い動きとなった。米民間雇用サービス会社オートマティック・データ・プロセッシング(ADP)が朝方に発表した5月の民間就業者数の伸びが市場予想を大幅に下回ったことを受け、外国為替市場ではドルがユーロに対し大きく下落。ドル建てで取引される金塊は割安感からも買われやすくなり、一時1348.90ドルの高値を付けた。ただ、その後に米サプライ管理協会(ISM)が発表した5月の非製造業景況指数が横ばいの市場予想に対して上昇し、対ユーロでドルが買い戻される中、金塊は上げ幅を大きく縮小する展開となった。東京金は、午前中は、ニューヨーク高と円安を受けて買い優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の戻りが売られたことを受けて上げ一服となった。午後に入ると、ドル建て現物相場の堅調を受けて押し目を買われ買い優勢の展開となった。銀もニューヨーク高を受けて買い優勢となったが値を消し始めまちまちとなった。米国とメキシコの移民問題を巡る協議で合意できなかったと伝えられたが、米大統領が「協議はあす再開する」とツイートしたことから、金の上値が抑えられた。ただアジア株が下落し、警戒感が残ることから、金の押し目は買われた。金は、12円高~17円高。銀は、0.2円安~0.3円高。金相場の上昇を受け、金に連動した上場投資信託(ETF)への資金流入が活発になっている。5月末に国際価格が節目の1トロイオンス1300ドルを超えてから買いが増えている。米利下げ観測や米中対立に伴う景気減速懸念の高まりで金の先高観は強いことを映している。リフィニティブによると世界の主要な金ETFが価値の裏付けとして保有する残高の合計は4日時点で1687トン。貿易戦争の激化懸念を背景に国際価格が1300ドルを超えた5月末時点に比べ20トンほど増加した。とりわけ増加が顕著なのが代表銘柄である「SPDR(スパイダー)ゴールド・シェア」で、この3日にかけて残高は16トン強増加した。指標のニューヨーク金先物は足元で1トロイオンス1340ドル台まで上昇している。米連邦準備理事会(FRB)の高官が利下げを示唆する発言をしたことで投資家が積極的な買いに動いている。プラチナ系貴金属(PGM)は、総じて反落。プラチナは、NY安を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場が堅調となったが、金の上げ一服に上値を抑えられた。パラジウムもNY安を受けて期先2本以外売り優勢となった。プラチナは、47円安~53円安。パラジウムは、100円安~19円高。米国とメキシコが5日、移民・貿易問題を巡りホワイトハウスで行っていた高官級会合は合意に至らないまま終了した。NBCニュースが政権当局者の発言として伝えた。今後協議は明日再開される。

石油

原油先限帳入値37550円(前日比-720円)ガソリン先限帳入値46940円(前日比-770円)灯油先限帳入値54840円(前日比-740円)東京石油市場は、大幅安。昨夜のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米エネルギー情報局(EIA)の週報で原油在庫の大幅な積み増しが示されたことを受けて売りがかさみ、大幅反落した。中心限月の清算値ベースで1月14日以来約5カ月ぶりの安値を付けた。週報を受けて、米国内の供給過剰懸念が強まり、原油売りが加速した。また、米中貿易交渉の行方になお不透明感が広がる中、二大経済大国による「貿易戦争」が長期化すれば、エネルギー需要の減退につながるとの懸念も原油相場を圧迫。さらに、外国為替市場ではドルがユーロに対して反転上昇したことも、割高感から原油売りを誘う展開となった。関税引き上げ期日を来週に控え、難民問題を巡って米国とメキシコが協議しているものの、今のところ合意に至っていないことも圧迫要因。東京原油は、円相場が108円前半で前日よりもやや円安水準にあるが、変動は限定的。時間外取引でニューヨーク原油は小幅安。夜間取引で東京原油先限は36840円まで下落し、1月以来の安値を更新した。日中取引開始後は下げが一服しているものの、37600円付近で推移しており、上値は重い。原油は、720円安~810円安。ガソリンは、770円安~930円安。灯油は、580円安~1110円安。米エネルギー情報局(EIA)が発表した5月最終週の原油在庫は前週比680万バレル増の4億8330万バレルと、2017年7月以来、1年10カ月ぶりの高水準となった。ガソリン在庫も同320万バレル増加した。原油相場は主要産油国による協調減産や米国によるイラン制裁を受けて1月以降に回復し、WTIは4月下旬に1バレル66ドル台をつけた。だが、その後は米中貿易摩擦の長期化懸念などから下落し、足元は4月の高値より約2割低い水準となっている。米トランプ政権が検討するメキシコ関税の景気への影響も相場の重しになっている。原油価格が1バレル50ドルを下回れば石油会社の採算が悪化し、生産が伸び悩む可能性がある。米国がメキシコからの輸入品に対して関税をかけようとしていることについて、米国の石油企業は警戒感を強めている。ロイター通信が伝えた。米国はメキシコからの日量65万バレル程度の原油を輸入しており、輸入量全体の約10%を依存している。昨日、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報で、製油所への原油投入量が日量1693万8000バレルだったことからすると、消費量全体に占める割合は限定的だが、段階的な関税賦課が始まるとエネルギー価格の押し上げ要因となる。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値202.0円(前日比+7.0円)ゴムTSR先限帳入値164.7円(前日比+1.8円)東京ゴムRSSは、軒並み高。寄り付きでは、方向性に欠ける展開となったが、その後、まとまった買いが入り、大引けで東京先限は202.0円まで上昇した。TSRは、まちまち。東京先限は、5月30日の高値196.6円を上抜き、15時過ぎ202.0円まで上昇し、直近高値を更新した。午前の上海ゴムは軟調に推移しており、1万2000元台の維持に失敗している。午後の取引で一段安となれば、東京ゴムも売りが優勢になるとみられ、その場合は、今日の高値が目先天井となる可能性もありそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値25070円(前日比-260円)東京コーンは、反落。前日のシカゴコーンが大幅安で引け、6日のシカゴ夜間が序盤、小幅続落で推移し、シカゴの先安感が払拭できないことから複数の限月が300円超の下落となっている。東京コーンは軟調。先限は2万5000円割れ後、いったん25150円まで戻したが、午前11時前に再度25000円割れ。既に出来高が800枚を超え、新規売りも増えているような商状だ。ただシカゴ夜間取引が午前11時前から強含み、期近7月限がプラスサイドに浮上していることから25000円割れは続かず。


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