夕刊:2019/06/10

日経平均大幅続伸

為替

10日の東京外国為替市場でドル・円相場はほぼ横ばいだった。日経平均株価などを背景にリスクをとって円を売る動きと早期の米利下げ観測からの円買いが均衡し合っている。10日午前に発表された中国の5月の貿易統計は米ドル建ての輸出額が前年同月比1.1%増と、4月(速報値)の2.7%減から増加に転じた。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は416億5000万ドルの黒字と、黒字額は4月(138億4000万ドル)から拡大した。10日朝方に発表された1~3月期の国内総生産(GDP)改定値や、4月の国際収支は特に材料視されなかった。円は対ユーロで続落した。株高連動の円売りや対ドルでのユーロ高に連動した円売り・ユーロ買いが出たものの、勢いはなかった。ユーロは対ドルで続伸し、ユーロ高・ドル安で推移している。米利下げ観測を背景にユーロ買い・ドル売りが先行した後、持ち高整理の売りが出てユーロは伸び悩んだ。日経平均株価を含めたアジアの株高に歩調を合わせた円売りが目立つ。ここまでの取引レンジ:ドル・円108.37円~108.67円、ユーロ・円122.68円~122.93円、ユーロ・ドル1.1303ドル~1.1331ドル。

株式(日経平均)

10日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸して引けた。前日比249円71銭(1.20%)高い2万1134円42銭の終値で引けた。(高値21166.12円-安値21077.95円)TOPIX:1552.94 +20.55 1.34%高、マザーズ:894.91 +10.59 1.20%高。東証1部の売買代金は1兆9516億円、出来高は11億6307万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1783、値下がり銘柄数は294、変わらず64銘柄。取引時間中の2万1000円台乗せは5月29日以来、約2週間ぶり。前週末の米株式相場が利下げ観測の強まりを背景に上昇したため、海外勢が株価指数先物に買いを入れた。米国の対メキシコ関税見送りで自動車株も高かった。上値は重かった。9日閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では世界経済の下振れに対し、「さらなる行動をとる用意がある」と共同声明に明記した。銀行株にはマイナス金利のさらなる低下を警戒した売りが出た。秋の消費増税の実施も固まり、小売株にも戻り待ちの売りがみられた。上値抵抗水準とみられていた25日移動平均を上回った。外国為替市場でやや円安・ドル高に振れたことで、上値を狙った海外勢が株価指数先物に買いを入れた。14日に6月限株価指数先物の特別清算指数(SQ)算出が控えている。今回は日経平均先物ラージとTOPIX先物が対象のメジャーSQ。6月限最終売買日の13日にかけて先物への思惑的な売買により、指数がボラタイルな動きをみせることも想定される。期先物となる7月限の日経平均コール・オプション(買う権利)は、権利行使価格2万1500円の出来高が膨らんでいる。もっとも市場では「2万1500円や2万2000円のコール・オプションのプレミアムの上昇が鈍い。短期的に株価が上昇したとしても、反発局面はそう長くは続かないとの見方が示されている。日経平均の2万1500円より手前は5月中旬に押し戻された価格帯。SQ算出前に指数の上伸を狙うような先物買いが入ったとしても、戻りを試すような展開となるためのエネルギーと材料が足りないでだろう。

貴金属

金先限帳入値4623円(前日比-9円)銀先限帳入値51.6円(前日比-0.2)白金先限帳入値2828円(前日比+14円)パラジウム先限帳入値4575円(前日比+23円)東京金は、小反落、銀は、まちまち。金は、ニューヨーク高と円安を受けて買い優勢で始まった。その後、押し目を買われる場面もあったが、ドル建て現物相場の上げ一服をきっかけにマイナスサイドに転落した。銀もNY高や円安を受けて高寄りしたが、ドル建て現物相場の上げ一服に上値を抑えられた。金は、4円安~10円安。銀は、0.2円安~0.6円高。労働省が7日に発表した5月の雇用統計は、非農業部門雇用者数の伸びが大幅に鈍化したほか、賃金上昇率も予想を下回った。経済活動のモメンタム低下が労働市場に広がっていることが示され、米連邦準備理事会(FRB)による年内利下げ観測が高まる可能性がある。非農業部門の雇用者数は7万5000人増加。ロイターがまとめたエコノミスト予想は18万5000人増だった。時間当たり平均賃金は前月比0.2%増。予想は0.3%増だった。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが小反発。プラチナは、NY高を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の上げ一服に上値を抑えられた。パラジウムは、NY高を受けて続伸となった。プラチナは、11円高~14円高。パラジウムは、23円高~138円高。今回の雇用統計は、米連邦準備理事会(FRB)が近く利下げを実施するとの観測を高めるものではあった。ドル安が続くと、プラチナは、買戻し主導で上昇する可能性がある。トランプ米大統領が7日遅く、メキシコ製品に対する5%の関税計画を「無期限で停止する」と発表したことから、米ドルは一時2%下落し、1ドル=19.2299ペソ。ドルは円に対して一時0.4%上昇し、108円67銭を付けた。

石油

原油先限帳入値39580円(前日比+860円) ガソリン先限帳入値49630円(前日比+1230円)灯油先限帳入値56550円(前日比+800円)東京石油市場は、大幅高も、高値からはやや失速した。先週末の米雇用統計が弱かったことから米利下げ観測が強まったことや、米国がメキシコからの輸入品に対する関税見送りを決定したことが買い手がかり。ただ、週明けのニューヨーク時間外取引は伸び悩んでおり、国内市場は上げ幅を削っている。円相場は108円半ばと、先週末の日中取引の水準とほぼ変わらず。東京原油先限は日中取引開始後に3万9730円まで上昇し、上げ幅は4ケタ超となった。ただ、その後は3万9430円までやや調整し、もみ合いの展開。原油は、700円高~900円高。ガソリンは、1010円高~1290円高。灯油は、510円高~860円高。今週は米エネルギー情報局(EIA)や国際エネルギー機関(IEA)、石油輸出国機構(OPEC)などが月報を公表する。ただ、来週以降は米連邦公開市場委員会(FOMC)、OPEC総会、G20首脳会談など重要なイベントが目白押しであり、月報はその場しのぎの手がかりに過ぎない。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値205.0円(前日比-1.4円)ゴムTSR先限帳入値167.6円(前日比+0.1円)東京ゴムRSS3号は、期近中高・期先安。寄り付きでは、円安を背景に、買いがやや優勢となった。ただ、その後は、前週の急伸の反動から、買いがやや鈍っており、期先2本はマイナスサイドでの取引となっている。TSR20は、シンガポール高を背景に、総じて地合いを引き締めている。東京先限は、3月7日の取引で207.9円まで上昇し、同日の夜間取引では207.8円で上値が抑えられている。3月4日の高値209.5円や節目の210円を目前にして、208円の手前では、利食い売りに押されているようだ。ただ、産地需給がタイトになるとの見方に変わりはなく、いずれ高値を更新するとみる。その場合だが、節目の210円や215円を試しながら、2018年1月16日の高値216.3円を目指すことになりそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値24600円(前日比-340円)東京コーンは、下落。シカゴコーンが7日の下落に続き、10日の夜間取引きも続落となり、軟調な展開。先限は夜間取引の安値2万4700円を下抜き、5月28日以来の安値となる2万4610円まで下落。東京コーンは軟調。シカゴ夜間取引で期近7月限が415セントをあっさりと割り込み、一時410セントを試すまでの下落となり、東京コーンは押し目底を模索の展開。先限は2万4500円の節目が視野に入りつつある。19-20年度の米国産コーンの生産高、単収、期末在庫予想が11日に米農務省(USDA)が発表する需給報告で5月予報下方修正予想。しかしシカゴコーンは5月後半から今月初めまでの上昇で織り込み済み、その上昇に対する修正安を継続。


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