夕刊:2019/06/12

日経平均4日ぶりに反落

為替

12日の東京外国為替市場で円相場は小幅に続伸した。トランプ米大統領による米連邦準備理事会(FRB)への利下げ圧力や米株式相場の下落を受け、前日のニューヨーク市場で円買い・ドル売りが優勢だった流れを引き継いだ。12日の上海株が小幅ながら下げたのも円の支えとなった。上値は重かった。10時前の中値決済にかけては国内輸入企業の円売り・ドル買いが出たとみられる。米連邦公開市場委員会(FOMC)や20カ国・地域首脳会議(G20サミット)など重要日程を月内に控え、今から持ち高を一方向に傾けておくのはリスクが高い。円は対ユーロで小反発した。対ドルの円買いにつれてユーロ売り・円買いが若干出たものの、おおむね横ばい圏で方向感が乏しかった。ユーロは対ドルでやや上げた。トランプ大統領が11日にユーロ高をけん制した影響が続いた。東京市場では新規の手掛かりに欠け、売買は低調だった。108円45銭前後で膠着状態となっている。これまでのレンジ:ドル・円108円45銭-108円59銭、ユーロ・円122円84銭-123円07銭、ユーロ・ドル1.1337ドル-1.1326ドルで推移している。

株式(日経平均)

12日の東京株式市場で日経平均株価は4日ぶりに反落して引けた。前日比74円56銭(0.35%)低い21129円72銭の終値で引けた。(高値21259円70銭-安値21118円75銭)TOPIX:1554.22 -7.10 0.45%安、マザーズ:901.97 +0.91 0.10%高。東証1部の売買代金は1兆9169億円、出来高は10億5678万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は717、値下がり銘柄数は1329、変わらず95銘柄。トランプ大統領が6月下旬に開催される20カ国・地域(G20)首脳会議の際に米中首脳会談がなければ中国からの輸入品に追加関税を課すと発言しており、米中対立への懸念も相場の重しとなった。本日の東京市場もこうした流れを引き継ぎ、利益確定売りが先行して日経平均は73円安からスタート。朝方発表された4月機械受注の改善を受けプラスに転じ、21259円70銭(55円42銭高)まで上昇する場面もあったが、買いは続かなかった機械受注の改善が投資家心理の支えとなり、買いがやや優勢だった。一方、戻り待ちの売りに押されて下げる場面も多かった。商いは引き続き低調だった。内閣府が寄り付き前に発表した4月の機械受注統計で民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比5.2%増と、市場予想の中心値(0.8%減)を上回った。基調判断も上方修正された。先々の受注持ち直しに期待した買いがファナックや安川電機に入り、相場全体を支えた。日経平均は下げて推移する場面も目立った。トランプ氏はG20首脳会議の際に米中首脳会談がなければ中国からの輸入品に追加関税を課すと発言しているが、これまでのところ両国から会談実施について言及はなく、先行き不透明感が強い。日経平均は連日の陽線で底堅さを見せているが、売りにも買いにも大きく傾きづらい状況。米国株、日本株とも連騰が継続し、大きく戻したことから目先は調整局面に入りやすいと見ている。

貴金属

金先限帳入値4644円(前日比+17円)銀先限帳入値51.7円(前日比+0.5)白金先限帳入値2872円(前日比+44円)パラジウム先限帳入値4709円(前日比+74円)東京金は、小幅上昇、銀は、まちまち。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、最近の上昇基調を受けた利益確定の売りが一巡し、ほぼ横ばいとなった。トランプ米政権は前週末、メキシコと不法移民対策で合意したとして、10日から予定していたメキシコ産品への制裁関税発動を「無期限に見送る」と表明。加えて、対中追加関税「第4弾」の発動も棚上げにする可能性があるとの楽観的な見方も一部で浮上したことから、安全資産とされる金塊には下押し圧力がかかった。ただ、売り一巡後は買い戻しが活発になり、清算値確定の段階では小幅ながらプラス圏を回復した。東京金は、午前中は、ドル建て現物相場の下落を受けて売り優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の押し目が買われたことを受けて下げ一服となった。午後に入ると、ドル建て現物相場の上昇を受けてプラスサイドに転じた。銀は、NY高と円安を受けてまちまちとなった。金は、13円高~17円高。銀は、0.3円安~0.5円高。米労働省が11日発表した5月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は、食品とエネルギー、貿易サービスを除いたコア指数が前月比0.4%上昇し、前月と同じ伸びとなった。宿泊費を含む幅広いサービスが値上がりし、基調的な物価圧力が高まっていることを示唆した。プラチナ系貴金属(PGM)は、上昇した。プラチナは、ドル建て現物相場の下げ一服を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の堅調と円高一服を受けて上値を伸ばした。パラジウムは、NY高を受けて続伸とした。プラチナは、32円高~44円高。パラジウムは、30円高~96円高。トランプ米大統領はこの日、中国との通商協議について、中国側が4、5項目の「主要な点」で再び合意しない限り、協議を先に進めない姿勢を示した。これとは別に、トランプ氏は今月末の20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせ、中国の習近平国家主席と通商合意に達しなかった場合、中国輸入品に追加の報復関税を発動する用意があると述べた。10日のNYの指定倉庫在庫は、プラチナ・パラジウムともに減少し、実需の買戻しが入った。プラチナは、800ドル前後の水準で買戻しが入りやすい。

石油

原油先限帳入値38480円(前日比-980円)ガソリン先限帳入値48250円(前日比-1450円)灯油先限帳入値55440円(前日比-970円)東京石油市場は、下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)主導の協調減産延長への期待が下値を支える一方、世界的なエネルギー需要の先細り懸念が相場の重しとなり、ほぼ横ばいとなった。ロイターによると、ロシアのノバク・エネルギー相は10日、原油価格が過剰生産により急落するリスクがあると表明。OPEC加盟・非加盟国が6月下旬もしくは7月初旬に開く会合ではロシアも7月以降の協調減産延長を支持する可能性を示唆した。これを受け、原油買いが先行。また、世界の主要株価がほぼ全面高となったことも、株と並んでリスク資産とされる原油の買いを後押しした。ただ、米エネルギー情報局(EIA)はこの日発表の月報で、2019年の世界の原油需要見通しについて伸びが日量平均120万バレルにとどまるとし、前月時点から20万バレル下方修正。米中貿易摩擦の激化が世界のエネルギー需要に悪影響を与えるのではないかとの懸念が根強いため、徐々に上げ幅を縮小する展開となった。時間外取引でニューヨーク原油は軟調に推移。円相場は118円半ばで小動きだが、前日と比較すると小幅に円高。東京原油先限は38610円まで下落。夜間取引までの安値を下回り、日中取引開始後は下げ幅を広げている。原油は、760円安~1100円安。ガソリンは、1310円安~1450円安。灯油は、590円安~1160円安。イエメンのイスラム教シーア派武装組織であるフーシ派は、サウジアラビア南西部にあるアブハー空港を巡航ミサイルで攻撃したと発表した。被害の状況は今のところ不明。フーシ派はイランが支援しているとされ、サウジアラビアを繰り返し攻撃している。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値204.9円(前日比+0.3円)ゴムTSR先限帳入値165.3円(前日比-0.4円)東京ゴムRSSは、まちまち。寄り付きでは、上海夜間が小幅安となったことなどから、やや売り物がちとなった。その後、日中取引の上海ゴムが一段安となったことを受けて、売りが先行している。TSRは、シンガポール安を受けて、総じて軟調に推移している。11日のタイ現物価格は、60.64バーツとなっており、前日の60.21バールから上昇している。このところ、タイ現物価格は、連日、年初来高値を更新する展開となっている。この背景には、今年はエルニーニョ現象の影響から、生産が減少するとの見方が一段と強まってきたことがあるようだ。このため、東京ゴムは、調整安となっても、下げ幅が限定的となっている。東京ゴム先限は、現在、調整場面となっているが、200円割れは回避されている。この状況で上海ゴムが上昇すれば、高値を更新する可能性がありそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値25240円(前日比+550円)東京コーンは、期中先が大幅高。11日のシカゴコーンの急上昇を受け、期先3本が500円程度の上昇幅を維持。シカゴ夜間取引が小反落していることが圧迫要因ながら米国産コーンの生産高、単収、期末在庫が大幅な下方修正から強気地合い。東京コーンは先限が夜間取引の引け値から上げ幅を縮小しているが、高もちあい商状。出来高は午前10時前に550枚を超えていたが、その後は伸び悩み気味ながらも700枚以上まで増えている。米農務省(USDA)の需給報告で19-20年度の米国産コーンの生産高は、前月の150億3000万Buから136億8000万Buに下方修正された。事前予想の平均139.03Buを下回り、ミニサプライズ。消費も下方修正となったが、期末在庫は前月の146億7500万Buから142億5000万Buに下方修正となった。期末在庫率は11.8%まで下方修正。前月が16.9%で過剰在庫を示す数字だったが、過剰在庫からの荷余り感はやや解消された。今後、作柄が悪いと7月の需給報告では一段の下方修正もあり得る。


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