夕刊:2019/06/25

円高嫌気し日経平均反落

為替

25日の東京外国為替市場でドル円は軟調。12時時点では107円04銭とニューヨーク市場の終値(107円30銭)と比べて26銭程度のドル安水準だった。市場では「月末を控えて国内輸出企業からの売りが観測された」との指摘もあり、昨日安値の107円25銭を下抜けると売りが加速。1月3日以来の安値となる107円03銭まで値を下げた。午後に円相場は上げ幅を一段と広げた。14時時点は106円83銭近辺と前日17時時点に比べ58銭の円高・ドル安だった。13時50分すぎに106円78銭近辺と1月3日以来、5カ月半ぶりの高値を付けた。日経平均株価やアジアの株式相場の下落を受けてリスク回避姿勢が強まり、円買い・ドル売りが進んだ。米利下げ観測が広がる中、米長期金利が時間外取引で2%を割り込む水準まで下げているのも円買いを誘った。ユーロ・円も軟調。ドル・円や日経平均株価の下落につれて一時122円04銭まで売りに押された。ユーロ・ドルは、総じて底堅い動きが続いている。ドル・円のテクニカル分析では、1月3日の安値104円87銭からダブルトップ(112円14銭・112円40銭)の高値までのフィボナッチ・リトレースメント76.4%押しの106円65銭や全値押しの104円87銭を目指す下落トレンドを形成中となる。上値の抵抗帯は、61.8%押しの107円75銭、一目均衡表・転換線107円89銭となる。28-29日に大阪で開催される20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせて開催される米中首脳会談での通商協議に向けて、本日、大阪で開催予定の(第12回)米中閣僚級通商協議(ライトハイザー米通商代表部代表・ムニューシン米財務長官と劉鶴中国副首相)に注目する展開となる。もし、通商協議が不調に終わり、米中首脳会談でも合意に向けた進展が無ければ、米中貿易戦争が激化し(円高要因)、7月30-31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、パウエルFRB議長が景気減速を阻止するために予防的利下げ(ドル安・円高要因)に踏み切る可能性が高まることになる。また、米国とイランの軍事衝突への警戒感も、中東の地政学リスク回避により、ドル円の上値を抑える要因となっている。先週末には、トランプ米大統領が攻撃承認を撤回したものの、「取り消したわけではない」と述べていること、強硬派のボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)、ポンペオ米国務長官(前CIA長官)、ハスペル中央情報局(IA)長官が攻撃に賛成していたこと、昨日はトランプ米大統領がイランの最高指導者ハメネイ師や軍高官8名に対する制裁を科したことで、予断を許さない状況が続いている。これまでの参考レンジ:ドル・円:106円79銭-107円42銭、ユーロ・ドル:1.1395ドル-1.1413ドル、ユーロ・円:121円85銭-122円47銭

株式(日経平均)

25日の東京株式市場で日経平均株価は反落して引けた。前日比92円18銭(0.43%)安い21193円81銭で引けた。(高値21313円77銭-安値21114円47銭)TOPIX:1543.49 -4.25 0.27%安、マザーズ:885.19 -8.20 0.92%安。東証1部の売買代金は1兆7305億円、出来高は10億2985万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は821、値下がり銘柄数は1209、変わらず114銘柄。トランプ米政権は24日、イランに対する追加経済制裁を発表し、最高指導者のハメネイ師などを制裁対象に指定した。中東情勢への懸念を背景にリスク回避の円買い・ドル売りが進み、日本株相場の重荷となった。朝安後、一時は上昇に転じた。一部報道で朝方、「中国商務省が25日、中国の劉鶴副首相が米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表らと24日に電話会談し、貿易問題で意見交換したと発表した」と伝わった。米中貿易交渉が進展するとの期待が膨らみ、上げ幅を広げる場面もあった。ただ、週末に控える20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)の内容を見極めたいとの雰囲気が強く買いの手は続かず、前日終値を挟んだ推移が続いた。後場に入り中東情勢の悪化不安に伴うリスク回避の動きを背景に、円相場が106円台後半と5カ月半ぶりの円高・ドル安水準を付けた。輸出株の業績への悪影響の懸念から、日経平均は歩調を合わせるように下げ幅を広げた。1月3日のドル急落時も終値では107円台に戻すなど、市場ではこのところ107円が心理的な節目として意識されていた。その水準を超えて上昇したことで円高圧力がかかりやすくなっており、日本株相場の重荷になった。

貴金属

金先限帳入値4889円(前日比+51円)銀先限帳入値53.3円(前日比0)白金先限帳入値2810円(前日比-21円)パラジウム先限帳入値5047円(前日比-3円)東京金は、大幅続伸、銀は、まちまち。NY市場は、米イラン間の対立激化に対する懸念などを背景に買い意欲が継続し、3営業日続伸した。中心限月の清算値としては、2013年8月28日(1418.80ドル)以来、約5年10カ月ぶりの高値水準。トランプ米大統領は24日、イランに対する追加制裁を科す大統領令に署名したことが材料視された。イランの最高指導者ハメネイ師やイスラム革命防衛隊(IRGC)の幹部が制裁対象となる。トランプ大統領は「イランとの交渉ができることを望む」、「イランとの対立を望んでいない」と述べているが、米国とイランの対立は続いており、短期筋などによる安全逃避的な金買いは継続している。東京市場で午前中は、ニューヨーク高を受けて買い優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の上げ一服や円高に上値を抑えられた。午後に入ると、ドル建て現物相場の押し目が買われたことを受けて上伸し一時4932円を付けた。金は、51円高~87円高。銀は、0円~0.3円高。金は、約6年のボックス相場を上抜けた相場に移行し始めている。6月4日にFRBのパウエル議長の緩和発言、FOMCでの緩和政策への転換を契機として上伸相場が始まっている。まだまだ初期段階と位置づけられる。プラチナ系貴金属(PGM)は、反落。プラチナは、まちまちで始まった。その後は、ドル建て現物相場の堅調が支援要因となったが、円高をきっかけに上げ一服となり期中の10月以外マイナス圏へ。パラジウムは、NY高を受けて総じて続伸した。プラチナは、6円安~29円安、パラジウムは、3円安~217円高。

石油

原油先限帳入値40330円(前日比-650円)ガソリン先限帳入値50640円(前日比-800円)灯油先限帳入値57390円(前日比-560円)東京石油市場は、下落。ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)は、トランプ米大統領がイランに対して新たな制裁を発動する方針を表明したことなどを背景に続伸した。米無人偵察機がイランに撃墜された問題で両国間の軍事的緊張が高まる中、トランプ大統領はこの日、イランに対して追加制裁を発動する方針を表明。このため、中東の地政学的リスクや米イラン間の軍事衝突に対する警戒感がくすぶっており、中東産の原油供給に混乱が生じるのではないかとの懸念が根強いことも原油買いを後押しした。また、石油輸出国機構(OPEC)総会などの日程が7月1.2両日で確定し、OPEC加盟・非加盟国による協調減産合意が延長されるとの期待が広がっていることも引き続き原油相場を下支えした。東京石油市場は、ブレント原油が反落したことや、円相場が107円前半でやや円高に振れたことが重し。米国とイランの対立激化が警戒されているが、米国が軍事的な選択肢を見送っていることが海外原油の上値を抑えた。週末の米中首脳会談を控えた警戒感は圧迫要因。中国が譲歩しなければ、米国は対中関税を強化する見通し。時間外取引でニューヨーク原油は小幅安。東京原油先限は40000円付近で軟調。夜間取引の安値からは戻しているが、日中取引開始後の高値は40630円までとなった。為替の円高を嫌気してマイナス幅を拡大した。原油は、230円安~890円安。ガソリンは、730円安~1600円安。灯油は、240円安~900円安。トランプ米政権は24日、イランに対する追加経済制裁を発表した。最高指導者のハメネイ師や同師直属のイラン革命防衛隊の幹部8人を制裁対象に指定した。ザリフ外相にも近く制裁を科す。米国の無人偵察機の撃墜などをめぐってイラン指導部の責任を問う姿勢を明確にしたが、イランの猛反発は必至で両国の緊張はさらに高まりそうだ。トランプ大統領は同日、追加制裁を科すための大統領令に署名した。トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、中東のホルムズ海峡周辺で起きた無人機撃墜やタンカー攻撃に触れて「最高指導者(のハメネイ師)は敵意に満ちた行為に関して最終的に責任を負う人物だ」と指摘した。ウラン濃縮や弾道ミサイル開発を停止すべきだとイランに対して要求し「実現するま圧力を強化していく」と断言した。国家元首に制裁に科すのは極めて異例の措置だ。制裁対象に指定されると米国での保有資産が凍結され、米企業との取引も禁じられる。制裁対象と取引をした第三国の企業や人物も米国の制裁対象になる可能性があり、イランと外国企業の取引を難しくする効果がある。ロイター通信の報道によると、昨年11月から今年5月にかけてインドの米国からの原油輸入量は前年同期比で4倍以上に拡大した。米国からの原油輸入量は日量18万4000バレルまで増加している。米国の対イラン制裁が背景。米国はイランの原油輸出をゼロにしようとしている。ただ、イランの原油輸出は6月末時点で日量30万バレル以下まで減少しているが、ゼロではないもよう。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値196.8円(前日比-1.2円)ゴムTSR先限帳入値158.2円(前日比+0.8円)東京ゴムRSSは、小幅まちまち。寄り付きでは、手掛かり材料難となるなか、前日の夜間取引と同値圏で推移した。その後は、日中取引の上海ゴムが小じっかりとした展開となるなか、買いがやや優勢となっている。なお、新甫2019年12月限は、192.9円で発会したのち、194.5円まで上昇したが、195円目前で切り返され、193円付近で取引されている。TSR、方向性を欠く展開となっている。タイ現物価格は、21日、24日と二日連続で小幅ながら水準を引き下げた。直近の上昇は、タイ現物価格が主導していただけに、今回の下落は、ゴム相場に調整安をもたらす可能性がありそうだ。期先12月限は、新甫ということもあるが、先限ベースでは節目の195円をしっかり割り込んでいる。まずは、190円割れを試す展開となりそうだ。ただ、当先の逆ザヤが40円以上も開いているため、突っ込んで売る動きは、限られそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値25410円(前日比-30円)東京コーンは、総じて下落、期中1月限以外マイナス圏の小幅安。シカゴコーンが24日の反発に続き、25日の夜間取引の続伸から上げ幅を拡大。序盤に25690円まで上昇した。上げ幅を縮小も150円程度の上げ幅を維持し、25500円水準で堅調に推移。1月限以外は下げ幅を縮小も小幅安状態から抜け出せず。東京コーンは先限のみ堅調。先限は序盤早々に3ケタ高となった。先限高が他限月に波及せず先限もマイナス圏へ下落した。米農務省(USDA)が24日の引け後に発表した23日現在の作柄報告によると、良以上は56%となり、前週の59%から3ポイントの悪化。それを受け、シカゴ夜間取引は新穀12月限が460セント台に乗せているが、東京コーンは過剰反応せず。円相場が107円の節目に接近する円高となり、円高警戒感から新規買いには慎重姿勢がうかがえる。


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