夕刊:2019/07/08

米雇用統計受け日経平均大幅反落

為替

8日の東京外国為替市場でドル・円は上値が重い。仲値にかけて108円56銭付近まで上げたものの、上値は限られた。上海株が3%近く下落し、日米株価指数も下げたためリスク回避の売りに押されたほか、時間外の米10年債利回りが低下したことも重しとなり108円32銭近辺まで値を下げた。ユーロ・円も頭が重い。ドル・円と同様の展開に。121円80銭台から株安を嫌気して121円60銭台まで水準を切り下げた。ユーロ・ドルはこう着。週明け早朝から目立った動意は見られていない。午後に入ると、日経平均の下げ幅拡大に伴いリスク回避の円買いがやや優勢に。ドル・円は米債利回りの低下も重なり108円28銭付近まで軟化。本日安値圏での推移が続く。米10年債利回りは前週末の米雇用統計発表後に2.06%台へ急回復したが、足元は2.01%台に失速しドル売りを誘発している。アジア主要株価指数は下落し、欧米株式先物も軟調地合いとなっている。また、クロス円ではユーロ円が121円60銭付近まで水準を切り下げた。これまでの参考レンジ:ドル・円:108円28銭-108円59銭、ユーロ・ドル:1.1218ドル-1.1233ドル、ユーロ・円:121円57銭-121円91銭。

株式(日経平均)

8日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに大幅反落して引けた。前日比212円03銭(0.98%)安い21534円35銭で引けた。(高値21672円65銭-安値21499円57銭)TOPIX:1578.40 -14.18 0.89%安、マザーズ:916.04 -9.89 1.07%安。東証1部の売買代金は1兆6953億円、出来高は10億7838万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は402、値下がり銘柄数は1676、変わらず69銘柄。米国で大幅な利下げの期待が後退し、前週末の米株式相場が下落。きょうの中国・上海株式相場も下げており、相場を下押しした。国内投信の売りも重荷となり、日経平均の下げ幅は200円を超えた。米株安を嫌気した売りが優勢となった。5日に発表された6月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が市場予想を上回り、大幅な利下げの期待が後退した。米株式相場が下落し、投資家心理が悪化。朝方から株価指数先物に売りが出た。中国・上海株が下げ幅を広げると海外投資家などが売りの勢いを強めた。国内投信の売りが相場を下押しした。指数連動型上場投資信託(ETF)を運用する国内の投信が決算日を迎え、分配金を捻出する目的の売りを出した。週初で海外投資家などの参加が少なく、需給面から売りに押されやすい。5月の機械受注が市場予想を下回ったことも機械株などの重荷となった。5月機械受注(船舶・電力を除く民需):前月比-7.8%(予想:-3.7%、4月:+5.2%)また、中国の規制当局が不動産信託のリスク防止を強化すると伝わり、中国・上海株式相場が下げ幅を広げた。投資家心理が悪化し、株価指数先物に嫌気した売りが出た。

貴金属

金先限帳入値4871円(前日比-19円)銀先限帳入値52.2円(前日比-0.8)白金先限帳入値2850円(前日比-63円)パラジウム先限帳入値5195円(前日比+46円)東京金、銀は、下落。金は、ニューヨーク安を受けて売り優勢で始まったのち、安値から戻したが、ドル建て現物相場が下げ一服となったが、円安一服に上値を抑えられた。午後に入ると、ドル建て現物相場の上値が限られ、もみ合いとなった。銀もニューヨーク安を受けて売り優勢となった。予想以上の米雇用統計を受けてドル高に振れたことが圧迫要因になった。ただドル建て現物相場は1400ドル割れの水準で下げ一服となった。一方、円相場は108円台半ばで円安が一服した。6月の米雇用統計では非農業部門雇用者数(NFP)は予想を上振れ22.4万人増となった。NFPは3カ月・6カ月平均で約17万人、ひところの20万人水準からは鈍化しているものの、緩やかに適正水準に戻りつつあることを示した。米連邦準備理事会(FRB)にとって、6月の雇用統計は好都合な指標となった。労働市場が急激に悪化している証拠がなかったため、FRBは断続的な利下げの実施や、50ベーシスポイントなど大幅な利下げを実施する必要がなくなった。大幅利下げの見方が後退し、ドル高に振れ、金の圧迫要因となった。今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)ではまず25BP利下げし、その後はデータを吟味して決めるという時間的ゆとりができたと考えている。FRBは、米国の経済成長率が2020年にかけて潜在成長率(1.9%)に向けて減速するシナリオを想定しており、雇用の伸びが人口の増加ペースに見合った水準に戻ることには意外感はないはずだ。FRBが立て続け、または、大幅な金融緩和をしないのであれば、ドルはサポートされるとみている。しかし、緩和モードにあることは否定できず、109円台では上値が重くなりそうだ。金は、16円安~39円安。銀は、0.8円安~0.9円安。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが下落。プラチナは、ニューヨーク安を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の小幅高が下支えとなったが、円安一服に上値を抑えられた。パラジウムは、円安を受けて買い優勢となった。プラチナは、56円安~72円高、パラジウムは、45円高~90円高。プラチナは、強い雇用統計を受けてドル高に振れたことが圧迫要因となった。FRBの大幅利下げ観測も後退しており、ドル高が継続するとプラチナは軟調に推移する可能性がある。

石油

原油先限帳入値40620円(前日比+700円)ガソリン先限帳入値50980円(前日比+730円)灯油先限帳入値58470円(前日比+830円)東京石油市場は、大幅高。米国とイランの対立激化を警戒して、先週末の海外市場でブレント原油が上昇した。米雇用統計を手がかりに円安・ドル高となったほか、石油需要の下振れ懸念も後退している。円相場は108円半ばで先週末からの円安水準を維持。時間外取引でニューヨーク原油は小幅高。東京原油先限は40700円付近で推移し、夜間取引までの上昇幅を維持。日中取引開始後に40820円まで水準を切り上げ、夜間取引の高値に並んだものの、上値は抑えられ一段高にはなっていない。内戦の続くリビアでは、首都トリポリにあるミティガ国際空港がミサイル攻撃を受けたことから一時閉鎖された。暫定政府があるトリポリに向けて、リビア国民軍(LNA)を率いるハフタル司令官が攻撃を続けている。原油は、640円高~870円高。ガソリンは、730円高~1000円高。灯油は、710円高~880円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値181.0円(前日比-0.6円)ゴムTSR先限帳入値154.0円(前日比+2.4円)東京ゴムRSSは、まちまち。上海夜間安と円安という強弱材料が交錯するなか、寄り付きでは、5日の東京夜間の引けと同値圏で推移した。だが、その後は、上海安などを背景に、売り物がちの展開となり、8月、9月、11月、12月限はマイナスサイドに沈んだ。TSRは、期先2本が堅調、他限月は小動きとなっている。商いは盛り上がりを欠いている。今日の東京ゴムRSSは、総じて小じっかりと推移しているが、期中9月限が地合いを緩めている。タイの輸出削減が9月末までの予定となっていることから、これまで9月限までは買いが先行することが多かった。9月限と10月限のサヤのみても、22円超の逆ザヤとなっている。現在、当先の逆ザヤが47円超まで拡大しているが、その半分弱が9月限と10月限の逆ザヤだ。ただ、先週木曜日あたりから、9月限の下落が目立っている。産地の荷物の集まりが改善しつつことなどが背景にあるとみられるが、9月限が10月限にサヤ寄せするようなら、先限のサヤ出世による上げ幅も限られることになる。9月限の動向に注目したい。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値25340円(前日比+140円)東京コーンは、続伸。シカゴコーンが5日の期近が小幅高に続き、8日の夜間取引で買い優勢となっていること、108円台半ばの円安に支援され、堅調な展開。期近9月限は出合いがない。2番限以降はほぼ3ケタ高。東京コーン先限は25370円まで上昇。25240円まで上げ幅を縮小も早々に上げ幅を拡大し、25300円台半ばで推移。出来高は5日の超閑散商いから回復しているが、伸び悩み気味。週末のコーンベルトは好天となった地域が多かった。最高気温が30℃を超えた地域、州は見当たらず。高温熱波から作柄に深刻な被害のシナリオが描けないが、8日の引け後に米農務省(USDA)から発表される7日時点での作柄報告で作柄の改善が見られない、または悪化を警戒した買いがシカゴ夜間取引で優勢となっているもよう。


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