夕刊:2019/08/01

米株下落するも日経平均株価プラスで引ける

為替

1日の東京外為市場でドル・円は伸び悩み。米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げの長期化は回避されるとの見方から月初の買いで109円前半に浮揚したが、ドル買いは一服した。ドル・円は朝方から108円70銭付近で寄り付き後、前日の米FRBの政策決定を受け利下げは長期化しないとの観測で予想外に買いが強まり、109円30銭まで強含んだ。ただ、国内勢とみられる月初の買いはその後一服し、ドルは失速。ドル・円は、ダウ先物は小幅高、米10年債利回りは2.03%台で推移しているものの、日中の株価指数が小幅なマイナス圏に沈んでいることで、109円20銭付近で上値が重い展開。ユーロ・ドルは下げ渋り。米長期金利の上昇が一服した影響もあり、10時前に1.1034ドルの安値をつけた後は1.1050ドル台まで下げ渋った。ユーロ・円はもみ合い。ドル絡みの取引が中心となったことで方向感を欠き、120円60銭を挟んだ小動きが続いた。これまでの参考レンジ:ドル・円:108円71銭-109円32銭、ユーロ・ドル:1.1034ドル-1.1082ドル、ユーロ・円:120円38銭-120円72銭

株式(日経平均)

1日の東京株式市場で日経平均株価は小幅反発して引けた。前日比19円46銭(0.09%)低い21540円99銭で引けた。(高値21556円69銭-安値21288円90銭)TOPIX:1567.35 +2.21 0.14%高、マザーズ:905.27 +0.35 0.04%高。東証1部の売買代金は2兆2260億円、出来高は13億5643万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は978、値下がり銘柄数は1062、変わらず109銘柄。米連邦公開市場委員会(FOMC)後の米株式相場の下げが嫌気され、売りが先行した。日経平均は寄付き後200円あまり下落する場面もあった。米利下げ観測の後退を受け、前日は米ダウ工業株30種平均が大きく下落し、投資家心理を冷やした。決算発表をきっかけに花王やヤマトHDなどに業績の先行き不透明感から売りが出たことも相場の重荷となった。しかし、外国為替市場で円安・ドル高が進んだことにつれ、輸出採算悪化への警戒が和らぎ次第に買い優勢となった。米連邦準備理事会(FRB)は7月31日まで開いたFOMCで約10年半ぶりの利下げを決めたが、パウエル議長は会合後の記者会見で過度の利下げ観測をけん制。追加的な利下げ観測が大幅に後退し、円相場は109円台前半まで円安方向に振れ、トヨタなど自動車株を中心に買いが入った。米長期金利が時間外取引で上昇し、運用環境が改善するとの期待から銀行など金融株の上げも目立った。月初とあって積み立て型投資などに絡んだ投資信託による買いも相場の支えとなっている。今後は、国内企業の業績と米国景気動向、米中貿易協議に対するトランプ大統領の対応が日米株価の主要な変動要因と思われる。FOMCは景気に対する認識をほぼ変えず、世界経済とインフレ動向を考慮した保険的な利下げだと位置づけられる。今後の利下げは経済指標次第となった。米国では在庫調整圧力がやや強まってきた面もあったが、投資に持ち直しの兆しが見えてきた。このまま下げ止まるようなら、9月は利下げ見送りがあり得る。また、中国景気減速の影響で製造業がもたつくようなら、利下げがあってもおかしくないか。

貴金属

金先限帳入値4924円(前日比-55円)銀先限帳入値56.3円(前日比-1.0)白金先限帳入値3001円(前日比-63円)パラジウム先限帳入値5174円(前日比+9円)東京金、銀は、下落。NY金先物相場は、金相場ではFOMC声明の発表後、売り買いが交錯。金利を生まない資産である金塊は利下げ観測を追い風に上昇基調が続いていたが、声明内容が一部で期待されていたほどハト派寄りではなかったとの見方に加え、パウエル議長が会見で「長期的な利下げ局面の始まりではない」と発言したことを受けて、売り圧力がかかり下げ幅を拡大した。東京金は、午前中は、ニューヨーク安を受けて売り優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の軟調を受けて下げ幅を拡大したが、円安が下支えとなった。午後に入ると、ドル高が一服し、もみ合いとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル高が圧迫要因になった。利下げが決定されたが、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は緩和サイクルの開始を必ずしも意味しないと述べた。一方、円相場は109円台前半の円安に振れたが、午後に入ると、円安が一服した。銀もNY安を受けて売り優勢となった。金は、55円安~63円安。銀は、0.4円安~1.1円安。米連邦準備理事会(FRB)は30-31日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.00-2.25%に25bp引き下げることを決定した。米国債など保有資産を縮小する「量的引き締め」も、2カ月前倒しして終了することにした。利下げは2008年12月以来で10年半ぶり。FRBは世界経済を巡る懸念のほか、国内インフレの低迷に言及し、必要に応じて一段の利下げを実施する用意があることを示唆した。FOMCは声明文で「経済の見通しには不確実性が残る」と指摘し、景気下振れリスクが拭えなければ追加利下げの可能性も残した。ただ、パウエル議長は今回の利下げを「景気循環の途中の調整」と述べ、緩和局面が極めて短期で終わる可能性もあるとの考えも示唆した。同議長の発言を受けて、先物市場が年内の追加利下げを見込む割合は87%から41%へと急落した。今後は、米国の景気関連指標と米中貿易協議の影響と展開が次回金融緩和の実施確率を左右させる要因となろう。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが続落。プラチナは、ドル建て現物相場の下落を受けて売り優勢ではじまった。その後は、ドル建て現物相場の軟調が圧迫要因となったが、円安を受けて下げ一服となった。パラジウムもNY安を受けて売り優勢の展開となったが押し目は買われまちまちの展開。プラチナは、39円安~73円安、パラジウムは、6円安~41円高。米中貿易協議は、中国のニーズに基づいた米国からの農産品の輸入について協議したと、国営新華社通信が報じた。9月の会合には高位の当局者が参加すると付け加えた。米ホワイトハウスも声明を発表し、上海での協議は「建設的だった」と評価。協議では中国が米国から農産品の購入を増やす意向を確認したほか、強制的な技術移転、知的財産権、サービス、非関税障壁を中心に話し合ったが進展は見られなかった。

石油

原油先限帳入値40740円(前日比-290円)ガソリン先限帳入値50510円(前日比-270円)灯油先限帳入値58530円(前日比-470円)東京石油市場は、上昇。NY原油先物相場は、米原油在庫の減少などを受けて買われ、5営業日続伸した。米エネルギー情報局(EIA)がこの日午前に発表した週報によると、国内の原油在庫は前週比850万バレル減と市場予想の260万バレル減を大きく上回る取り崩し幅だった。また、ガソリン在庫も180万バレル減と、わずかながら予想の140万バレル減を上回る取り崩し。これらを受けて、米国内の供給過剰懸念が和らぐ中、原油相場は堅調に推移した。また、リビア最大のシャララ油田(生産能力日量29万バレル)がパイプラインのバルブが閉められたことにより、稼働を停止したとの報も支援材料。さらに7月のサウジアラビアの産油量が前月から減少し、日量平均960万バレルにとどまったとの報道も相場を押し上げた。ただ、外国為替市場ではドル高・ユーロ安が進行。ドル建てで取引される原油は割高感が重しとなり、上げ幅は抑えられた。東京原油は、米連邦公開市場委員会(FOMC)が10年半ぶりの利下げを決定したことや、米原油在庫が7週連続で減少したことを手がかりに海外原油は続伸したものの、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見を手がかりにニューヨーク時間外取引が下げていることが重しとなっている。パウエルFRB議長は利下げサイクル入りを否定しており、株価や原油価格には失望が現れている。ただ、円相場が109円前半まで円安・ドル高推移したことは支援要因。東京原油先限2020年1月限は40060円で発会した後、39890円まで下げた。ただ、売り一巡後は40150円まで持ち直した。ロイター通信の調査によると、7月の石油輸出国機構(OPEC)14カ国の生産量は日量2942万バレルまで減少し、2011年以来の低水準となった。米国の制裁でイランの生産量が減少しているほか、協調減産の舵取り役であるサウジアラビアが減産割当以上に積極的に生産量を絞っていることが背景。原油は、230円安~290円安。ガソリンは、190円安~300円安。灯油は、260円安~470円安。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値175.3円(前日比-1.7円)ゴムTSR先限帳入値148.5円(前日比-2.5円)東京ゴムRSSは、軒並み続落。前日の上海夜間は小動きとなったものの、産地価格の下落を背景に売りが優勢となっている。TSRは、1月限のみ約定している。東京ゴムは依然として大幅な逆ザヤにあるが、徐々にその逆ザヤが縮小している。7月12日には当先の逆ザヤが54.6円となった。だが、その後、期近中心に水準を引き下げており、現在は、40円前後の逆ザヤとなっている。40円の逆ザヤでも異常なほどの逆ザヤであるが、産地価格の下落や天然ゴム最大の消費国である中国の景気減速を受けて、今後、一段と逆ザヤが縮小するとみる。タイの輸出削減が9月末で終了することから、9月限と10月限は、23円前後逆ザヤとなっているが、10月限以降は、各限月のサヤが小さい。今後、10月限以降の限月を中心に同ザヤ化、そして順ザヤに向かっていくとみる。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値24100円(前日比-340円)東京コーンは、大幅安。前日のシカゴ期近2ケタ安から軟調。シカゴ夜間取引の小反発、円相場が109円台前半に下落が支援材料となり、期先2本が下値を切り上げているが、戻りは限定的。先限は24100円台前半で推移。東京コーン先限は夜間取引の終盤に24050円まで下落し、1カ月ぶりの安値に沈んだ。24000円割れを回避したが、買い戻し主導で下げ幅縮小か。米国産コーンの作付けが例年より遅く天候リスクが7月後半まで残ったが、そろそろ天候リスクも低下し、天候相場もピークを超えた感が強い。


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