夕刊:2019/08/14

金反落も高値圏で大引け。

為替

14日の東京外為市場は、ドル・円は弱含み。前日海外市場での大幅高を修正する動きとなり、日本株の上げ幅縮小を手がかりに106円前半に値を下げた。米トランプ政権が対中制裁「第4弾」の一部発動延期を決め、米中通貨戦争への懸念の後退でドル・円は前日NY市場で一時107円付近まで強含んだ。ただ、両国の一段の対立に警戒感は払しょくされておらず、本日のアジア市場では円売りが巻き戻された。その後、中国人民銀行による人民元の基準値は前日の水準や市場予想より元高方向に設定されたが、ドルの106円20銭台からの戻りは限定的に。また、11時に発表された中国の経済指標が予想外に低調な内容となり、円売りをさらに弱めた。さらに、米10年債利回りの低下や米株式先物のマイナス圏推移がドルの買戻しを抑制した。一方、ランチタイムの日経平均先物はプラス圏を維持しており、日本株高継続への期待感は続いているようだ。これまでの取引レンジ:ドル・円106円24銭~106円77銭、ユーロ・円118円73銭~119円30銭、ユーロ・ドル1.1169ドル~1.1180ドルで推移。米通商代表部(USTR)は9月1日に発動する対中制裁関税「第4弾」について、携帯電話やパソコンなど一部製品への適用を12月15日まで延期すると発表した。また、中国商務省は「劉鶴副首相がライトハイザーUSTR代表、ムニューシン米財務長官の両氏と電話協議を行ったほか、今後2週間以内に再度協議することを計画している」と明らかにした。

株式(日経平均)

14日の東京株式市場で日経平均株価は反発して引けた。前日比199円69銭(0.98%)高い20655円13銭で引けた。(高値20697円42銭-安値20581円17銭)TOPIX:1499.50 +12.93 0.87%高、マザーズ:868.80 5.96 0.69%高。東証1部の売買代金は1兆9400億円、出来高は10億6324万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1673、値下がり銘柄数は406、変わらず70銘柄。13日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに大幅反発し、372ドル高となった。通商代表部(USTR)が9月1日から実施予定となっている中国からの輸入品3000億ドル相当への追加関税措置について、一部製品の発動を12月15日まで延期すると発表。延期品目には携帯電話やノートパソコン、ゲーム機、靴などが含まれており、ハイテク株や小売株に買いが広がった。為替相場も一時106円台後半まで円安方向に振れ、本日の日経平均はこうした流れを好感して214円高から始まり景気敏感株を中心に買われた。外国為替市場で円相場が対ドル・対ユーロで前日に比べて円安方向に進んだことで、輸出関連株の買いも誘った。寄り付き直後に240円超まで上げ幅を広げた。米中貿易摩擦への警戒感が和らいだことに加え、内閣府が寄り付き前に発表した6月の機械受注統計で、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比13.9%増と、民間予測の中央値(1.5%減)を大きく上回った。ファナックなど設備投資関連株の一角に買いが入り、相場全体を支えた。その後は、上げ幅をじりじりと縮めた。日本時間午前11時ごろ発表の中国経済統計が市場予想を下回ったことなどを受け、外国為替市場で円が下げ渋った。また米中貿易摩擦への警戒感が和らぎ、短期志向の投資家が内需株から景気敏感株へ資金をシフトさせたことで、鉄道、不動産などの内需株にも売りが広がった。株価指数先物中心の買い戻しの展開。上値を買い進むには、もう一段の材料が必要と思われる。

貴金属

金先限帳入値5122円(前日比-15円)銀先限帳入値58.2円(前日比-0.4)白金先限帳入値2922円(前日比-11円)パラジウム先限帳入値4854円(前日比+64円)東京金は、下落。銀は、まちまち。NY金先物相場は、米中貿易摩擦の緩和期待が膨らむ中で手じまい売りが台頭し、小反落。米中貿易摩擦の激化に伴う世界経済の減速懸念のほか、逃亡犯条例改正案に抗議する香港のデモ拡大、アルゼンチンの政局不安を背景とした通貨急落などをにらみ、朝方までは投資家のリスク回避姿勢が継続。金塊は「質への逃避」を目的に買われ、早朝には一時1546.10ドルまで上値を伸ばした。しかし、USTRが午前、中国からの輸入品ほぼすべてに制裁関税を拡大する「第4弾」を9月1日に発動すると正式に発表した上で、携帯電話やPCなど一部製品への適用は12月15日まで延期する方針を表明。また、2週間以内に再度電話協議を行う予定が明らかにされたことで金塊への資金流入が止まり、相場は一転して急落、一時1488.90ドルの安値を付けた。ただ、両国対立の構図に変化はないとの見方が広がるにつれ、その後は徐々に下げ幅を 縮小。1500ドルの節目を回復し、前日清算値近くまで値を戻した。東京金は、午前中は、ドル建て現物価格の軟化からジリ安となり、先限は5094円まで下げ幅を拡大。11時過ぎまで安もちあいで推移し、その後、現物価格の戻りから下値を切り上げ、午後零時半過ぎに5121円まで戻した。ドル建て現物相場が1500ドル割れ状態が長く続かなかったことから押し目買い意欲の強さは感じられる。銀は、NY安を受けやや売り優勢で始まったが円安を受けまちまちとなった。金は、23円安~14円安、銀は、0.9円安~0.2円高。米労働省が13日発表した7月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.3%と、市場予想通り、6月+0.1%から上昇し4月来で最高となった。また、前年比でも+1.8%と6月の+1.6%から上昇し、予想の+1.7%を上回り3月来で最高となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)がインフレ指標として特に注目している燃料や食料を除いたコアCPIは前年比で+2.2%と、予想外に6月+2.1%から上昇。1月来で最高となり、FOMCの目標である25%を17カ月連続で上回った。インフレの上昇や景気見通しの改善にもかかわらず、FRBが9月のFOMCで追加利下げに踏み切ることは依然確実視されてる。ただ、金利先物市場での9月の50ベーシスポイントの利下げ確率は35%前後から11%に低下した。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナがまちまち。プラチナは、NY小幅安と円安を受けて堅調に始まった。その後は、円安一服やドル建て現物相場の押し目が変われたことを受けてまちまちとなった。パラジウムは、NY高と円安から上昇した。プラチナは、13円安~9円高、パラジウムは、30円高~117円高。米国のトランプ政権は13日、残りの中国輸入品3000億ドルに対する関税で、スマホやゲーム機器といった消費財の関税発動を当初計画の9月1日から12月中旬に延期すると発表。年末商戦への影響を回避する。さらに、安全保障や健康関連に関しては制裁対象外とすると発表した。ゴールドマンサックスなど、多くの金融機関は米国政府が米国経済の成長の鍵を握る消費財に対しても10%関税を9月にも発動することを見込んで、成長率見通しを引き下げていた。12カ月以内に景気後退入りする確率も上昇していた。不透明感は依然存続するが、短期的なリスクは回避。消費財に対する関税延期は成長見通しを改善させる。さらに、米中閣僚は貿易に関して13日に電話会談をしたことも明らかになっており、予定通りワシントンで協議が実施される可能性も強まった。

石油

原油先限帳入値37340円(前日比+1720円)ガソリン先限帳入値48000円(前日比+2050円)灯油先限帳入値55460円(前日比+1760円)東京石油市場は、大幅上昇。NY原油先物相場は、米中貿易摩擦激化に対する懸念が和らぐ中で買い進まれ、大幅続伸。USTRの発表を受けて、投資家のリスク姿勢が後退し、米株価が大幅高。株式と並んでリスク資産とされる原油にも買いが入った。また、ロイター調査によると、9日までの1週間で米原油在庫が280万バレル減少したとみられている。需給引き締まり観測が強まっていることも原油の買いを後押ししたもようだ。東京原油は、米国が中国からの輸入品に対する10%の関税賦課を一部延期すると発表したことで、米中貿易摩擦の悪化懸念が後退し、海外原油の買い戻しが加速した。今週電話会議した米中両国は2週間以内に再度協議を行う。円相場は106円前半で推移しており、リスク回避の円高に巻き戻しが入ったことも国内市場を押し上げた。ただ、米石油協会(API)が発表した米週間石油在庫統計で、原油在庫が増加したことは時間外取引でニューヨーク原油を圧迫している。東京原油先限は夜間取引で37880円まで上昇した後、日中取引開始後は37250円まで上げ幅をやや削っている。米石油協会(API)が発表した米週間石油在庫統計で、原油在庫は前週比370万バレル増となった。あと半月程度で米国の夏休みシーズンは終了し、ガソリン需要はピークアウトしていくほか、足元のガソリン在庫は十分にあり、製油所への原油投入量は下向きとなりそうだ。先週の米エネルギー情報局(EIA)の週報や、今回のAPI統計における原油在庫の増加は、週次の統計に特有の数字の振れではないと思われる。原油は、1010円高~1820円高。ガソリンは、1690円高~2050円高。灯油は、1420円高~1830円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値168.6円(前日比+2.0円)ゴムTSR先限帳入値146.0円(前日比+3.1円)東京ゴムRSSは、期近2本を除いて反発。寄り付きは、上海夜間高や円安を背景に買いが先行した。先限は、163.92円まで水準を引き上げた。ただ、その後は、薄商い中、伸び悩んでいる。TSRは、シンガポール高を背景に、総じて買いが先行している。東京時間の午前11時に中国国家統計局から発表された7月の鉱工業生産指数は、前年比4.8%増と事前予想の6.0%、前月の6.3%を大きく下回る内容となった。同じく発表された同月の小売売上高は同7.6%と事前予想の8.6%、前月の9.8%を下回った。注目の景気減速は依然として続いており、ゴム相場の圧迫材料となりそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値22550円(前日比-130円)東京コーンは、期先2本を含む3本が下落。期近9、1月限は出合いなし。13日のシカゴコーン期近が大幅続落も106円台半ばの円安、シカゴ夜間取引の反発が下支え要因となり、期先の下げ幅は限定的。期近11月限が出来高1枚ながら720円安の21700円と下げが目立つ展開。東京コーン先限は22600円割れまでジリ安。夜間取引の安値22520円を試すほどの下げにはなっていない。明日、19年9月限の納会を控え、新規売買は見送られ、玉整理が中心となっているもよう。


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