夕刊:2019/08/20

金下落、原油上昇、株3日続伸

為替

20日の東京外為市場でドル・円はもみ合い。短期的なリスク要因は後退しているが、材料難のため積極的なドル買いはみられず方向感の乏しい展開となった。ドル・円は106円半ばから後半を中心とした値動き。世界的な減速懸念に対する過度な懸念は弱まり、日経平均株価の上昇を手がかりにやや円売り方向に振れた。ただ、ドル買い材料は見当たらず、ドルの上昇ペースは鈍い。中国株や香港株はマイナス圏で推移し、日本株高を好感した円売りは抑制された。また、米10年債利回りは節目の1.60%を下回る水準で推移しており、ドル買いは入りづらい。これまでの取引レンジ:ドル・円106円51銭~106円69銭、ユーロ・円118円06銭~118円27銭、ユーロ・ドル1.1078ドル~1.1089ドルで推移した。

株式(日経平均)

20日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸して引けた。前日比114円06銭(0.55%)高い20677円22銭で引けた。(高値20683円04銭-安値20582円01銭)TOPIX:1506.77 +12.44 0.83%高、マザーズ:881.63 16.11 1.86%高。東証1部の売買代金は1兆5837億円、出来高は9億2472万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1729、値下がり銘柄数は347、変わらず73銘柄。米株式市場でNYダウは3日続伸し、249ドル高となった。ロス商務長官が中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置をさらに90日間猶予すると発表し、米中摩擦への懸念が和らいだ。トランプ大統領がアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)と対中制裁関税の影響を議論したと明らかにしたこと、中国やドイツが景気刺激策を検討していると伝わったことなども相場を押し上げた。ドイツや中国など各国の景気対策に対する期待も投資家心理を改善させ、電子部品や機械など景気敏感株を中心に買いが優勢となった。日経平均の上げ幅は100円を超えたが、積極的に上値を追う動きも限られた。週末にかけて国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)や主要7カ国首脳会議(G7サミット)など重要イベントが控えている。景気先行きへの不透明感が根強く残るなか、相場の高値圏では個人投資家など短期筋による利益確定を目的とした売りが出て相場の重荷となった。東京エレクトロンやファナックが上げ幅を広げるなど米中貿易摩擦への警戒が和らいだとの見方から、半導体関連や電子部品株の一部に海外投資家の買いが続き、相場を支えている。商いは低調で積極的に相場の上値を追う投資家は少ない。前述の禁輸猶予延長は事前に報道されており、材料として新味はない。禁輸リストには関連会社46社が追加され、実際には制裁強化という内容で、米中対立の一段の激化につながるとの懸念は残る。また、市場が金融緩和や財政出動への「催促相場」の持続力に疑問を抱いている可能性も否定できない。

貴金属

金先限帳入値5115円(前日比-30円)銀先限帳入値57.9円(前日比-0.1)白金先限帳入値2937円(前日比+20円)パラジウム先限帳入値4930円(前日比+115円)東京金は、反落。銀は、まちまち。NY金先物相場は、景気減速懸念をめぐる過度のリスク回避姿勢が和らぐ中、続落した。中国人民銀行(中央銀行)は17日、企業の借り入れコスト軽減と景気の後押しにつながる金利制度改革を公表。ドイツのショルツ財務相は18日、同国は将来の経済危機に「全力で」立ち向かう財政的な強さがあると述べ、最大500億ユーロの追加支出が可能 と示唆した。主要国による景気支援策への期待が広がる中、世界経済の成長減速に対する過度の懸念が後退。安全資産とされる金塊は売りが優勢となった。東京金は、午前中NY安を受けて売り優勢で始まった。その後は、円小幅安やドル建て現物相場の底堅い値動きを受けて下げ一服となった。午後に入ると、ドル建て現物相場の上げ一服や円小幅高を受けて軟調となった。中国の金利改革やドイツの財政出動用意を受けて株高に振れたことやドル高が圧迫要因になった。一方、円相場は106円台後半で円安が一服した。銀もNY安を受けて軟調となった。金は、35円安~28円安、銀は、0.3円安~0.1円安。プラチナ系貴金属(PGM)は、軒並み上昇。プラチナは、NY高と円安を受けて買い優勢で始まった。その後は、円小幅安やドル建て現物相場の押し目が変われたことを受けて堅調に推移した。パラジウムは、NY高と円安を受けて急伸した。プラチナは、4円高~25円高、パラジウムは、84円高~115円高。中国の金利改革やドイツの財政出動の報道を受けて株高に振れたことが支援要因となった。上海プラチナの出来高が急増し、実需筋の安値拾いの買いが入ったことも下支え要因。パラジウムは、テクニカル要因の買いを巻き込んで上値を伸ばしており、株高が続くと1500ドル台を回復する可能性も出てくる。

石油

原油先限帳入値36660円(前日比+450円)ガソリン先限帳入値47240円(前日比+460円)灯油先限帳入値54860円(前日比+420円)東京石油市場は、上昇。NY原油先物相場は、地政学的リスクの高まりなどを背景に買われ、続伸した。イエメンの反政府武装組織フーシ派は17日、サウジアラビア東部のシャイバ油田に対して無人機10機で大規模な攻撃を加えたと主張した。サウジ国営石油会社サウジアラムコは声明で影響は限定的と強調したものの、地政学的リスクの高まりに警戒感が広がり、原油が買われた。序盤の東京石油市場は原油、ガソリンが上昇、灯油はまちまちで推移。19日の海外原油相場の続伸、円相場が106円60銭水準に小安くなっていることから原油、ガソリンが堅調。灯油がガソリン、原油高から地合いを引き締めた。前半は伸び悩んだが、午前11時前から上げ幅を拡大し、原油期先も300円超の上昇を記録。東京原油先限は36440円で上げつかえた後、一時36500円超えから36550円まで上げ幅拡大した。ガソリン期先の上げが目立ち、350円前後の上げ幅を維持。ニューヨーク原油時間外取引が小反落、円相場が106円60銭水準で安もちあいで推移と、朝方と比べ、投資環境に大きな変化はないが、原油先限は15日以来の戻り高値をつけた。14、15日に売り建てられた玉の一部整理商い(買い戻し)があったとみられる。原油は、270円高~710円高、ガソリンは、340円高~460円高、灯油は、240円高~490円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値171.0円(前日比-1.9円)ゴムTSR先限帳入値145.4円(前日比0円)東京ゴムRSSは、軒並み安。手掛かり材料難の中、前日の夜間取引の軟調地合いを引き継ぎ、やや売り物がちで推移している。TSRは、9月限と2月限のみ約定している。昨日の取引では、上海高やタイ政府がゴム農家支援に動きだしたことを好感し、買いが優勢となった。ただ、強地合いは継続できず、今日は売り優勢の展開となっている。また、当先のサヤが徐々に順ザヤになってきており、需給関係は、現時点ては緩んでいるようだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値22750円(前日比+330円)東京コーンは、上昇。寄り付きから序盤の取引は、東京夜間取引の堅調な値動きを引き継ぎ、3ケタ高。シカゴ夜間取引が米国産コーンの作柄悪化を受け、反発したことから期先が上げ幅を拡大。先限は前日の高値22720円超えとなり、22820円まで上げ幅を拡大した。東京コーン先限は日中取引で22820円まで上昇。昨日は買い一巡後、上げ幅を削る展開となったが、今日は堅調に推移しそう気配だ。米農務省(USDA)が発表した作柄報告で良以上が56%となり、前週の57%から1%の悪化。シルキングが95%、ドウが55%に達し、受粉期がほぼ終焉。期近12月限が380セントから一段高となるには、今週から実施されているプロファーマーの現地調査で単収がUSDAの報告より低くなるなどの材料が待たれる。


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