夕刊:2019/08/21

金反発、日経平均小幅反落

為替

21日の東京外為市場でドル・円は小じっかり。過度なリスク要因の後退で株価の下げ幅縮小を手がかりに円買いは弱まり、ドルは106円半ばに浮揚した。ドル・円は106円20銭付近で寄り付いた後、日経平均株価の下げ幅縮小を背景にやや円売り方向に振れ、ドルはクロス円の上昇に押し上げられた。イタリアの政局に関しては、政界再編で同国の財政再建への期待感もあるようだ。日経平均先物の軟調地合い継続で日本株の反転期待は弱まり、円売りは限定的。ただ、米株式先物がプラス圏を維持するほか、米10年債利回りは上昇方向に振れており目先は106円後半を目指す展開となりそうだ。これまでの取引レンジ:ドル・円106円23銭~106円55銭、ユーロ・円117円89銭~118円28銭、ユーロ・ドル1.1091ドル~1.1105ドルで推移した。

株式(日経平均)

21日の東京株式市場で日経平均株価は小幅反落して引けた。前日比58円65銭(0.28%)安い20618円57銭で引けた。(高値20626円05銭-安値20482円62銭)TOPIX:1497.51 -9.62 0.61%安、マザーズ:882.46 0.83 0.09%高。東証1部の売買代金は1兆5863億円、出来高は9億129万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は384、値下がり銘柄数は1704、変わらず61銘柄。米中貿易摩擦への懸念で前日の米ダウ工業株30種平均が下落し、売りが先行した。その後、外国為替市場で円相場が一時下げに転じたため、株価指数先物に買いが入り、日経平均も下げ渋った。日本時間21日午前のシカゴ市場のGLOBEX(シカゴ先物取引システム)で米株価指数先物が上昇したのも投資家心理を支えた。イタリアのコンテ首相が20日に辞意を表明し、欧州政治の先行き不透明感が意識された。前日の米長期金利が低下(債券価格は上昇)したため、収益が悪化する銀行など金融株に売りが優勢だった。午前の相場下落を受け、日銀が上場投資信託(ETF)買い入れを実施するとの観測があり、相場の下支えにつながっている。取引参加者は少なく、持ち高を一方向に傾ける動きはみられない。米経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でのパウエルFRB議長らの講演に市場の関心が集まっており、大きく売り込もうとする動きは乏しい。また、前日指摘したとおり各国の金融緩和や景気対策への期待が株式相場を支えている。日経平均先物は、来月の取引最終日まで約3週間となり値動きでも下方硬直性が出てきていると思われる。

貴金属

金先限帳入値5135円(前日比+20円)銀先限帳入値58.4円(前日比+0.5)白金先限帳入値2908円(前日比-29円)パラジウム先限帳入値4941円(前日比+11円)東京金は、上昇。銀は、堅調。NY金先物相場は、対ユーロでのドル安を背景に買われ、3営業日ぶりに反発した。外国為替市場では、対ユーロでドルが下落。ドル建てで取引される金塊などの商品に割安感が生じ、金が買われた。米追加利下げ観測も引き続き、金利を生まない資産である金の支援材料。ただ、翌21日に発表を控える7月30、31日両日のFOMC議事要旨や週末のパウエルFRB議長の講演を控えて様子見ムードも広がり、相場の値動きは限定的だった。東京金は、午前中NY高を受けて買い優勢で始まったのち、円安が一服したが、ドル建て現物相場の上げ一服に上値を抑えられた。午後に入ると、ドル建て現物相場の軟調と円安を受け、もみ合いとなった。ドル安や株安が支援要因になった。23日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に関心が集まっている。ただアジア市場では米国債の利回り上昇を受けてドル高に振れた。一方、円相場は106円台前半で円高が一服した。銀もNY高を受けて堅調となった。金は、19円高~24円高、銀は、0円安~0.5円高。国債利回りが低下。中銀による緩和期待の高まりが債券需要を押し上げたほか、イタリア政局や英国の欧州連合(EU)離脱を巡る懸念が安全資産への買いを後押しした。投資家は来月の米連邦公開市場委員会(FOMC)や欧州中央銀行(ECB)理事会に注目しており、成長鈍化を理由に利下げを決定すると見込まれている。今週は21日に7月30-31日の米FOMC議事要旨発表を控えるほか、23日にはパウエル議長がジャクソンホールで開かれる年次経済シンポジウムで講演する予定で、9月利下げの可能性について方向性を示すと見込まれている。CMEグループのフェドウオッチによると、金利先物市場が織り込む9月利下げ確率は100%。米指標10年債利回りは前日終盤の1.598%から1.556%に低下。10年債と2年債の金利差は6bpから4bpに低下した。この日はイタリア連立政権崩壊への懸念や合意なき英EU離脱に対する不安感も安全資産の追い風となった。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが反落。プラチナは、NY安と円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、円高が一服する中、ドル建て現物相場の押し目が変われたことを受け、もみあいとなった。パラジウムは、NY高を受けて先限が続伸した。プラチナは、34円安~14円安、パラジウムは、11円安~14円高。

石油

原油先限帳入値37070円(前日比+410円)ガソリン先限帳入値47540円(前日比+300円)灯油先限帳入値55450円(前日比+590円)東京石油市場は、上昇。NY原油先物相場は、需要減速懸念が重しとなり一時、売りが先行したものの、ドル安に伴う割安感などを 背景に買い戻され、まちまちとなった。相場は午前に一時55.28ドルまで下落。中東の地政学的リスクの高まりを警戒した前日の買いの流れが一服し、米株安などを眺めて売りが先行した。ただ、売り一巡後は、外国為替市場でドルが対ユーロで下落し、ドル建てで取引される原油などの商品に割安感が生じたことが買い戻しを後押しし、前日清算値近辺に値を戻した。中国人民銀行(中央銀行)が、20日に新たな金利決定メカニズムを導入し、「実質的な利下げ」に踏み切るなど、主要国による景気浮揚に向けた動きを受けて、過度の景気減速懸念がひとまず和らぎ、エネルギー需要の先行き不安は抑えられた。市場の次の注目材料は、20日夕と21日午前に発表される官民の米在庫週報。16日までの1週間の米原油在庫は前週比190万バレルの取り崩しとなったもよう。ガソリン在庫、ディスティレート(留出油)在庫はそれぞれ20万バレル増、30万バレル増と、小幅な積み増しが見込まれている。東京原油は、序盤から原油が小高くなり、限月間で方向性を欠いたガソリン、灯油も薄商いながら地合いを引き締め、軒並み高の展開。前日の海外原油が総じて小高く引け、21日のニューヨーク原油時間外取引が強含みで推移していることが買い方にとって追い風。ただ出来高は低調で閑散に売りなし商状の中、しっかり。20日のニューヨーク原油の引け後に米石油協会(API)が発表した米週間石油在庫統計はで原油在庫が前週比345万4000バレル減少。事前予想190万バレルよりも減少幅が大きく、21日のニューヨーク原油時間外取引は小幅高。午前9時台は小動きだったが、10時頃から小高くなっている。ただし世界的な景気後退による需要減少のシナリオは崩れていない。今夜、先月末に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表される。年内の米追加利下げの期待が強まる内容なら原油相場には追い風。原油は、240円高~490円高、ガソリンは、300円高~380円高、灯油は、500円高~700円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値168.3円(前日比-2.7円)ゴムTSR先限帳入値145.4円(前日比0円)東京ゴムRSSは、軒並み安。前日の夜間取引の軟調地合いを引き継いだうえ、日中取引の上海ゴムが地合いを緩めていることから、売りが先行している。TSRは、玉次第の展開となっている。このところの東京ゴム先限は、170円前後でのもみ合いとなっている。産地価格はジリ高となっているものの、米中貿易摩擦の影響や、これに絡んで世界的に景気減速懸念が高まったおり、ゴムを積極的に買い進む動きは限られている。ただ、20日のタイ現物価格から輸入採算価格を計算すると166円台となり、東京先限とほぼ同値圏となる。このため、現時点では東京先限が積極的に売り込まれる可能性は低そうだ。目先、新規材料待ちとなれば、もみ合いが続きそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値22550円(前日比-200円)東京コーンは、まちまち。期先がシカゴ安、円小幅高から売り優勢。先限は240円安の22510円まで軟化。戻り鈍く、今日の安値水準でもみあい。期先5、7月限も3ケタ安だが、期近1、3月限が買い優勢で推移し、限月間で方向性を欠いている。東京とうもろこし先限は軟調。22500円の節目が支持線となり、下げ渋っているが、弱気ムードが払拭できず。シカゴ夜間取引が小反発も期先は反応鈍く、安もちあいを継続か。


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