夕刊:2019/08/30

金反落、原油、日経平均上昇

為替

30日の東京外国為替市場でドル・円は続落した。米中貿易の対立が和らぐとの期待から、安全資産とされる円を売って、ドルを買う動きが優勢だった。足元で米長期金利の低下が一服しているのも、円売り・ドル買いを誘った。円の下値は限定的だった。30日は事業会社の決済が集まりやすい日にあたり、国内輸出企業の円買いが入った。米中が互いに追加関税を発動する9月1日が近づくなか、米中摩擦への懸念も残り、積極的にドルを買う動きは出にくかった。円は対ユーロでも続落した。対ドルでの円売りが対ユーロに波及した。欧州中央銀行(ECB)の追加緩和観測からユーロ売りも出て、円は対ユーロで次第に下げ幅を縮めた。ユーロは対ドルで続落した。米中対立の緩和を期待した円売りは一巡し、持ち高調整の円買い・ドル売りが出ている。トランプ米大統領のツイッターなどでの情報発信次第では円高が進行するリスクが拭えず、円の売り持ち高を解消する動きが出やすい。これまでの取引レンジ:ドル・円106円35銭~106円54銭、ユーロ・円117円49銭~117円82銭、ユーロ・ドル1.1042ドル~1.1060ドル。

株式(日経平均)

30日の東京株式市場で日経平均株価は反発して引けた。前日比243円44銭(1.19%)高い20704円37銭で引けた。(高値20748円35銭-安値20633円30銭)TOPIX:1511.86 +21.69 1.46%高、マザーズ:841.19 +16.99 2.06%高。29日の米株式市場でNYダウは続伸し、326ドル高となった。追加関税の応酬で米中摩擦の深刻化が懸念されるなか、中国政府が冷静な交渉による解決を望む姿勢を示したことで市場の警戒感が和らいだ。米長期金利の上昇に伴い円相場は106円台まで下落し、日経平均は米株高や円安を好感して180円高から始まった。アジア株の堅調推移も支援材料となり、前引けにかけて20700円台に乗せた。週末を控えているうえ、9月1日には米国による対中制裁関税「第4弾」の発動が予定され、来週は米8月雇用統計の発表などがある。日経平均は20700円台に乗せてきたが、この水準は足元のもち合いレンジ上限に当たり、押し目買いした個人投資家の利益確定売りも出やすい。株式相場全体の先高感が高まらず、腰の入った買いは入りづらいと思われる。

貴金属

金先限帳入値5219円(前日比-26円)銀先限帳入値62.8円(前日比+0.3)白金先限帳入値3156円(前日比+55円)パラジウム先限帳入値4951円(前日比+58円)東京金、銀は、総じて反落。NY金先物相場は、29日のNY金先物12月限は続落。時間外取引を含めた取引レンジは1528.60-1559.80。中国が対米貿易協議に期待を表明したことや、この日発表された4-6月期国内総生産(GDP)改定値で個人消費の伸びは上方修正されたことから、景気後退入りへの警戒感は低下し、安全逃避の金買いは縮小した。米国株高を意識した売りも観測された。東京金は、午前中は、NY安を受けて売り優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の下落や円安一服を受けて軟調となった。午後に入ると、ドル建て現物相場の下げ一服を受け、もみ合いとなった。中国が通商協議で交渉優先の姿勢を示し、ドル高・株高に振れたことが圧迫要因になった。ただ中国は米国が追加関税発動を撤廃するよう要求している。一方、円相場は106円台半ばで円安が一服したが、午後に入ると、小動きとなった。銀もNY安を受けて売り優勢となった。金は、24円安~30円安、銀は、0.2円安~0.5円高。米国債市場では、2年債と10年債の利回りが逆転する逆イールド現象が続いている。2年-10年スプレッド(利回り格差)は現在2.3bp。朝方一時マイナス3.7bpまでマイナス幅が拡大した。市場が注目する同スプレッドは、14日にマイナス圏に落込んだあと、28日にマイナス6.5bpまで拡大し、金融市場で景気後退懸念を強めた。市場の注目度が相対的に低い3カ月-10年スプレッドは5月下旬から逆転している。サンフランシスコ連銀のレポート(2018年3月5日公表)によると、3カ月-10年のスプレッドが逆転すると、その後6カ月から12カ月先に米国経済はリセッションに突入してきた。この逆イールドは1955年以来9回のリセッションの直前に起き、過去のリセッション全てを正確に予想した。プラチナ系貴金属(PGM)は、総じて上昇。プラチナは、NY高と円安を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の上げ一服や円安一服に上値を抑えられた。パラジウムもNY高と円安を受けて堅調推移。プラチナは、51円高~62円高、パラジウムは、1円安~58円高。中国商務省が、9月の米中対面協議について話し合っていることが好感され支援要因となっている。

石油

原油先限帳入値37170円(前日比+690円)ガソリン先限帳入値47960円(前日比+680円)灯油先限帳入値55160円(前日比+800円)東京石油市場は、小幅安。NY原油先物相場は、米原油在庫の減少を好感した買いが継続し、3日続伸した。米エネルギー情報局(EIA)が前日に発表した週間によると、原油在庫は前週比1000万バレル減と、市場予想の210万バレル減を大きく上回る取り崩し。またロイター通信によると、原油受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫は昨年12月以来の低水準となった。これらを受けて、米国内の供給過剰懸念が和らぎ、買いが継続した。さらに、ハリケーン「ドリアン」は「カテゴリー3」以上に発達し、フロリダ州東部に接近する見込み。国内の産油事業に影響を与えるのではないかとの観測も相場を押し上げた。中国商務省の高峰報道官は29日、9月に予定されている米中の閣僚級貿易協議について、調整を続けていると表明。協議の進展期待から米株相場が大幅続伸する中、株と共にリスク資産とされる原油に買いが入る面もあった。東京原油は、海外高と円安が支援要因となっている。米中貿易戦争の悪化懸念がやや後退していることがリスク回避を和らげているほか、米フロリダ州にハリケーンが接近していることが海外原油を押し上げた。ただ、円相場は106円半ばで円安推移は一服気味。時間外取引でNY原油は弱含んでいる。週明け2日のNY市場はレイバーデーで休場。日中取引開始後、東京原油先限は37200円付近で堅調。ただ、週末とあって目立った変動はみられない。明日は8月の中国製造業の購買部担当景気指数(PMI)が発表される。米中貿易戦争が激化しているなかで、中国製造業の企業マインドは一段と悪化している可能性がある。8月が前回並みにとどまるなら、9月分に対する警戒感が高まる。原油は、50円高~710円高、ガソリンは、490円高~880円高、灯油は、630円高~930円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値163.5円(前日比+3.9円)ゴムTSR先限帳入値141.0(前日比0円)東京ゴムRSSは、軒並み高。上海夜間高や円安を好感し、買い優勢で寄り付いた。その後、日中取引の上海ゴムがしっかり推移したことから、一段高となっている。TSRは、動意に欠ける展開となっている。今日の東京ゴムRSSは、期近の上昇が目立っている。8月限と9月限は、28日から再び逆ザヤとなっている。ただ、タイ現物価格をみると、依然として44バーツ台の取引となっており、積極的に買い進む材料に乏しい。その一方で、輸入採算価格は、先限とほぼ同値圏となることから、下げ余地は少ないとみる。ここから一段高となり、先限が165円を超えてくるには、新規の買い材料が必要となる。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値22630円(前日比+260円)東京コーンは、上昇。前日のシカゴ小幅高、円相場が106円台半ばに下落から買い優勢。シカゴ夜間取引が序盤、弱含みで推移したことから上げ幅を削る場面があった。シカゴ夜間取引が下値を切り上げたことから、先限は上げ幅を拡大し、22500円台を回復。東京コーンは堅調。新規材料不足、シカゴ市場が31日から3連休となるため、小口の玉整理にとどまっている。


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