夕刊:2019/09/09

金反落、日経平均5日続伸

為替

9日の東京外国為替市場で、ドル円は限られたレンジで上下。「米アップルと台湾の鴻海精密工業がiPhone生産で中国の労働法に違反」との一部報道が伝わると、ダウ先物の失速とともに一時106円76銭まで値を下げた。オフショア市場では中国人民元が弱含み、対ドルで7.1274元まで元安が進んだ。ただ、台風の影響で東京市場の取引参加者が限られるなか、一辺倒にリスク回避が強まるには至らず。その後はドル円と元相場、ともに持ち直した。ユーロ・円は下げ渋り。米中に関する懸念によるリスク回避の円買いはクロス円も圧迫。ユーロ・円は円高傾向となった。しかし影響は一過性で、ユーロ・円は本日のレンジ下限を広げるには至らず、下げ渋った。ユーロ・ドルは持ち直す。対円でのドル下押しをきっかけに、ユーロ・ドルはややドル安・ユーロ高方向へ戻した。ドル・円が下げ渋った後も、ユーロ・円が並行して水準を回復したことが支えとなり、ユーロ・ドルは戻した値位置を維持した。これまでの参考レンジ:ドル・円:106円76銭~107円02銭、ユーロ・ドル:1.1016ドル~1.1030ドル、ユーロ・円:117円73銭~117円94銭

株式(日経平均)

9日の東京株式市場で日経平均株価は5日続伸して引けた。前日比118円85銭(0.56%)高い21318円42銭で引けた。(高値21333円51銭-安値21182円26銭)TOPIX:1551.11 +14.01 0.91%高、マザーズ:858.93 +3.39 0.40%高。米8月雇用統計は非農業部門雇用者数が予想を下振れたものの、平均時給の伸びが加速したため、市場反応は限られていた。円相場は1ドル106円80銭台と落ち着いた値動きとなるなか、21200円を回復して始まった日経平均は、一時21182円26銭と下げに転じる局面もみられたが、その後プラス圏での推移となり、21300円処での底堅い値動きが続いた。世界の景気減速への過度な懸念が後退した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が金融政策について「経済の成長の持続へ適切に行動する」と述べ、17~18日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げを示唆したと受け止められた。中国の景気下支え策に対する期待も支えとなり、東京市場では幅広い銘柄に買いが入った。内閣府が寄り付き前に発表した4~6月期の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比年率1.3%増と、速報値(1.8%増)から下方修正された。ただ、想定通りとの受け止めから材料視する向きは限られた。日経平均はチャート分析上の200日移動平均(前週金曜日引け値時点で21226円)を上回る水準にあり、上値では個人投資家などが売りを出しているようだ。逆に日経平均先物を売り建てた目先筋の買戻しも断続的に入っている模様。テクニカルでは、やや強気な展開。取引最終限月の特徴は、最終売買日前日9月11日に目先の高値を付ける可能性がある。

貴金属

金先限帳入値5174円(前日比-28円)銀先限帳入値61.9円(前日比-1.6)白金先限帳入値3261円(前日比+24円)パラジウム先限帳入値5155円(前日比-6円)東京金、銀は、軟調。NY6日の金現物相場は一時、1%下落した。米雇用統計の非農業部門就業者数は予想を下回ったものの、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の米景気に関する上向きな発言や、投資家のリスク選好意欲改善が相場の重しとなった。パウエル議長はスイスのチューリヒで行われた討論会で、雇用統計が比較的強い労働市場と一致するとの見解を示し、米国の景気後退を予想していないと述べた。パウエル氏が少々楽観的な調子だったことが金相場下落の主因。議長は米国経済が依然好調だと指摘した。市場では、パウエル議長の講演が幾分ハト派的になるとみられていた。その上で金相場の中長期的な見通しは引き続き強い。FRBによる9月中旬の政策決定に向けて少々不安定な値動きになるだろう。東京金は、午前中、NY安と円高を受けて売り優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の下げ一服や円高一服を受けて下げ幅を縮小した。午後に入ると、ドル建て現物相場の戻りが一服し、もみ合いとなった。米雇用統計が予想以下となったが、パウエル米連邦準備理事会(FRB)の発言を受けてドル安が一服したことが圧迫要因になった。週明けは押し目を買われたが、1511ドル台で戻りが一服した。一方、円相場は106円台後半で円高が一服した。銀もNY安を受けて軟調となった。金は、26円安~33円安、銀は、0.4円安~1.7円安。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが反発。プラチナは、ドル建て現物価格の上昇を受けて買い優勢で始まった。その後は、円高一服やドル建て現物相場の堅調を受けて上値を伸ばした。パラジウムは、NY安となったが、押し目買いが入りまちまちの展開となった。プラチナは、14円高~32円高、パラジウムは、6円安~10円高。

石油

原油先限帳入値35610円(前日比+540円)ガソリン先限帳入値48600円(前日比+730円)灯油先限帳入値55500円(前日比+670円)東京石油市場は、上昇。6日の米欧石油市場の原油先物相場は続伸。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、国内の景気拡大の持続に向け「適切に」行動すると発言したことが材料視された。8月の米雇用統計で非農業部門の就業者数の伸びが鈍化したほか、長引く米中貿易摩擦への懸念が響いた。この日、パウエル氏はスイスのチューリヒ大学で、FRBが「景気支援に向け政策手段を活用する」義務を引き続き遂行する意向を明言した。原油相場が反発しているとの見方を示し、追加利下げを示唆したパウエル氏の発言が、週末前に買いが続く一因になると分析した。米中両国は5日、10月上旬に閣僚級貿易協議を行うことで合意。この報は、米中両国が互いに関税をかけ合う「貿易戦争」の終結を期待する投資家に歓迎された。東京原油は、海外原油が堅調に引けたのに続き、9日のニューヨーク原油時間外取引が続伸して推移していることが、買い方にとって追い風となり、原油中心に買い優勢となる限月が目立つ。原油先限は、日中取引開始後、夜間取引の引け値から一段高となり、37580円まで上げ幅を拡大。37500円台では短期筋からの利食い売りも含め、戻り売り圧力が強く、上げ幅を縮小したが、37370円で買い拾われ、37400円台で堅調に推移後、37600円台に上昇。円相場は106円台後半で推移しているが、日経平均株価、上海株とも堅調に推移し、投資家心理の改善しつつあることは、原油、石油製品市場でも買い方にとって追い風。発会して日が浅いが、原油2020年2月限は発会値35780円から1500円以上、値上がりしており、テクニカル要因からも買い方に有利だ。原油は、540円高~810円高、ガソリンは、700円高~830円高、灯油は、610円高~710円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値165.0円(前日比0円)ゴムTSR先限帳入値141.2(前日比0円)東京ゴムRSSは、総じて小幅高。寄り付きは、上海夜間安を嫌気して、売りが優勢となった。ただ、その後は、日中取引の上海ゴムが、夜間取引の下げ幅を縮小したことから、買いが優勢となっている。TSRは、小動きとなっている。6日のタイ現物価格をみると、46.21バーツとなっており、前日の45.92バーツから水準を引き上げ、このところ戻りを抑えていた45バーツ台を上抜いた。また、上海ゴムの中心限月1月限も、伸び悩みをみせているものの、終値ベースでは1万2000元は維持しており、東京ゴムにとっては、上値を試しやすい状況となっている。現状、東京先限は、167円台で上値が抑えられており、同水準の突破が目先のポイントになる。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値22790円(前日比0円)東京コーンは、期先2本が下落。6日のシカゴコーンが一代安値を更新する下落から売り優勢。先限は序盤の取引で110円安の22680円まで軟化。前半で下値を切り上げ、22700円台後半で推移。シカゴ夜間取引が反発していることが買い戻し要因。東京コーン期先はプラスマイナスゼロ。シカゴコーンの安値更新にも売り人気が波及してこない。玉の出方次第ではあるが、まちまちの展開。


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