夕刊:2019/09/10

米中貿易協議開催で金、売り先行の展開

為替

10日の東京外国為替市場で、ドル・円は上昇一服。中国人民銀行公表の人民元基準値「中間値」が1ドル=7.0846元と、前日の7.0851元から0.0005元程度の元高・ドル安水準となった。米中通商協議での為替操作協議への懸念が和らぎ、ドル円も一時107円50銭まで上値を伸ばした。その後は続伸して寄り付いた中国株が利益確定の売りでマイナス圏へ沈み、日経平均株価は上昇幅を縮小。ダウ先物がマイナスへ転じると、円売りは失速した。8月の中国生産者物価指数が前年比-0.8%、7月の-0.3%から下げ幅を拡大したことも、中国経済のさえない状況を連想させた。日経平均の伸び悩みやダウ先物が前日比マイナス圏に沈んだことを背景に、円売りの流れは一服。ドル・円は小幅に軟化し107円40銭前後で売買が交錯。また、クロス・円ではユーロ・円が118円65銭前後で膠着状態、ユーロ・円は伸び悩み。ドル・円と同様に株式市場の底堅い動きを受け、リスク選好を意識した円売りが先行。ユーロ・円も118円75銭まで上昇したがその流れは一巡し、いったん頭打ちとなっている。ユーロ・ドルは下げ渋り。しかし、ドル円の失速によるドル弱含みを支えとして小幅に戻した。これまでの参考レンジ:ドル・円:107円18銭-107円50銭、ユーロ・ドル:1.1040ドル-1.1052ドル、ユーロ・円:118円43銭-118円75銭。

株式(日経平均)

10日の東京株式市場で日経平均株価は6日続伸して引けた。前日比73円68銭(0.35%)高い21392円10銭で引けた。(高値21438円35銭-安値21350円35銭)TOPIX:1557.99 +6.88 0.44%高、マザーズ:855.03 -3.90 0.45%安。週明け9日の米株式市場でNYダウは4日続伸し、38ドル高となった。ムニューシン財務長官がテレビインタビューで米中貿易協議の進展を言及し関連銘柄を中心に買いが入り、長期金利の上昇に伴い金融株も上昇した。しかし、摩擦解消への懐疑的見解と12日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会の結果を見極めたいとの思惑から上値は重かった。ナスダック総合指数は続落。円相場は107円台前半と弱含みで推移しており、取引開始前に「トランプ米大統領が中国と来週協議すると述べた」などと報じられたこともあり、日経平均は45円高からスタートした。朝方には21438円35銭(119円93銭高)まで上昇する場面があったが、高値警戒感から利益確定の売りも出て伸び悩む展開。割安株への海外投資家の資金シフトに一服感が出ており、日経平均は狭いレンジでのもみ合いが続いている。午後の値幅は40円程度にとどまった。現状では、今回の戻り局面は、日米株価ともテクニカル要因での戻りの域を出ていないと思われる。

貴金属

金先限帳入値5124円(前日比-50円)銀先限帳入値61.1円(前日比-0.8)白金先限帳入値3223円(前日比-38円)パラジウム先限帳入値5108円(前日比-47円)東京金、銀は、続落。NY9日の金現物相場は、リスク投資意欲の回復を受けて利益確定の売りが優勢となり、3営業日続落した。相場は朝方ごろまで横ばい圏で推移した後、マイナス圏に転落。前週末6日に中国政府が預金準備率引き下げを通じた新たな景気下支え策を発表したほか、パウエル米連邦準備理事会(FRB)がスイスで行われた討論会で「景気拡大の持続に向け、適切に行動する」と発言したことなどを受け、米中貿易摩擦の激化に伴う世界経済の減速懸念が和らいだ。この日は海外市場に続き、米国でも株価が上昇。安全資産とされる金塊は4日に約6年5カ月ぶりの高値を付けたとあって利食い売りも出やすく、相場は一時1505.50ドルまで下げ幅を拡大した。東京金は、午前中、ニューヨーク安を受けて売り優勢で始まったのち、円安となったが、ドル建て現物相場の下落を受けて軟調となった。午後に入ると、ドル建て現物相場の下げ止まりを受け、弱含みもみ合いとなった。8月26日以来の安値5124円を付けた。米中の協議再開に対する期待感を受けてドル高に振れたことが圧迫要因になった。ドル建て現物相場は1487ドル台まで下落した。円相場は107円台半ばの円安に振れた。銀は、金軟調に連れ安となった。金は、42円安~53円安、銀は、0.4円安~1.7円安。プラチナ系貴金属(PGM)は、下落。プラチナは、NY安を受けて売り優勢で始まった。その後は、円安となったが、ドル建て現物相場の下落を受けて軟調となった。パラジウムは、NY安と他の貴金属の軟調に連れ安となった。プラチナは、38円安~61円安、パラジウムは、47円安~58円高。

石油

原油先限帳入値38210円(前日比+600円)ガソリン先限帳入値49250円(前日比+650円)灯油先限帳入値56230円(前日比+730円)東京石油市場は、上昇。9日の米欧石油市場の原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)が主導する協調減産方針が維持されるとの期待などから買われ、4営業日続伸した。サウジアラビアのサルマン新エネルギー相は9日、原油価格下支えのために生産を抑制する同国の政策を維持する姿勢を示した。また、OPEC加盟国とロシアなど一部の非加盟の産油国との協力関係が「長期間維持される」との見通しを明らかにした。有力産油国による価格下支えの動きが続くとの期待が広がる中、相場は一時58.16ドルまで上昇した。外国為替市場ではドル安・ユーロ高が進行。ドル建てで取引される原油などの商品の割安感が生じたことも買いを後押しした。東京石油市場は上昇。サウジアラビアの新エネルギー相に対する期待感から海外原油が上昇したほか、米中通商協議が再開されることになったことでリスク回避の円買いが後退している。円相場は107円半ばまで円安・ドル高推移。世界的な景気減速懸念は根強いが、主要国の中銀の金融緩和が下支えとなると期待されている。時間外取引でニューヨーク原油は堅調。日中取引開始、東京原油先限は38470円まで上げ幅を拡大。8月2日以来の高値を更新した。週明けのブレント原油は63.00ドルまで上昇した。4月25日以降の下降トレンドラインを上抜けている。5日移動平均線は上向きであり、目先は買い戻しが継続する可能性が高い。原油は、570円高~780円高、ガソリンは、620円高~850円高、灯油は、660円高~730円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値169.0円(前日比+4.0円)ゴムTSR先限帳入値141.2(前日比0円)東京ゴムRSSは、総じて小幅安。寄り付きは、上海夜間高や円安を好感して、買いが優勢となった。ただ、その後、日中取引の上海ゴムが、軟化したことから、売り物がちの展開となったが大引けにかけて買いが入り堅調な展開となった。TSRは、小動きとなっている。上海ゴムの中心限月1月限は、6日に1万2210元まで上昇した。ただ、その後、伸び悩みをみせており、今日の取引では、節目の1万2000元を割り込んでいる。米中関係の緊張緩和が進むなか、上海株価総合指数も軟化しており、上海ゴムも戻り試しにくそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値22670円(前日比-120円)東京コーンは、総じて下落。昨日に続き、出来高が2ケタしかない超閑散商い。9日のシカゴコーンは期近が小幅ながら一代安値を更新する下落。しかしシカゴ夜間取引は米国産コーンの作柄悪化から反発。円相場が場中、107.50円を試すまで軟化と買い材料はあるが、反応は鈍く、期先7月限、9月先限は小安く推移。先限は120円安の22670円までジリ安となった後。22700円台前半に戻したが、再度、22700円割れ。東京コーン期先は小幅安。東京コーン市場のローカル市場化が止まらず、方向性が掴めない。米国産コーンの作柄悪化(8日時点で良以上が55%に低下。前週の58%から3%低下)からシカゴ夜間取引で期近12月限が357セント台に上昇。自律修正高だが、この動きが東京市場に波及してこない。


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