夕刊:2019/09/17

金小幅反落、原油暴騰、株10連騰

為替

17日の東京外国為替市場でドル円は上値が重い。10時30分過ぎに108.37円まで上昇する場面があったものの、108.30円台では国内輸出企業からの売りが観測されたとの指摘もあり、その後は伸び悩む展開に。日経平均株価が再びマイナス圏に沈んだ影響もあり、108.08円付近まで押し戻された。ポンペオ米国務長官は、イランによる攻撃の可能性、と批判し、トランプ米大統領は、「検証の結果次第では臨戦態勢を取る」と警告している。外国為替市場での「有事のドル買い」は、国際紛争などの場合、基軸通貨の米ドルが避難通貨となる現象だが、湾岸戦争のように米国が有事の当事者になった場合は、ドル売り、地政学リスク回避の円買いとなることで、米国とイランとの軍事衝突の可能性に要警戒となる。ユーロ・円も上値が重い。一時119.24円まで上昇したが、一巡後は119.00円付近まで上値を切り下げた。総じてドル円や株価動向につれた動きが続いている。ユーロ・ドルは、一時1.1014ドルまで上げるなど底堅く推移した。これまでの参考レンジ:ドル・円:108.02円~108.37円、ユーロ・ドル:1.0998ドル~1.1014ドル、ユーロ・円:118.87円~119.26円

株式(日経平均)

17日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に10日続伸して引けた。前日比13円03銭(0.06%)高い2万2001円32銭で引けた。(高値2万2041円08銭-安値2万1878円63銭)TOPIX:1614.58 +4.71 0.29%高、マザーズ:849.68 +1.90 0.22%高。中東情勢の緊迫化を懸念した売りが取引開始直後は先行したが、外国為替市場で円相場が一時108円30銭台と約1カ月半ぶりの安値水準まで円安が進行。輸出企業の業績改善期待から海外投資家による買いが入り、日経平均は上げに転じる場面があった。一時2万2000円台に乗せたものの、アジア各国・地域の主要株価指数は総じて下落しており、相場の重荷となって再び下落した。心理的な節目の2万2000円台に乗せた場面で戻り売り圧力が高まったことも、投資家の慎重姿勢につながっている。原油価格の高騰で下押しを想定するも予想外に堅調な値動き。3連休明けで市場参加者が、少ないことも影響していると推定できるが、日経平均の足腰は、意外と強い基調と思われる。中国本土や香港市場の主要株価指数が一時、1%を超す下げとなったのに対し、日経平均の下げが限られており、売り持ち高を解消する目的の投資家から買い戻しが入った。

貴金属

金先限帳入値5191円(前日比-4円)銀先限帳入値62.1円(前日比-0.7)白金先限帳入値3249円(前日比-43円)パラジウム先限帳入値5340円(前日比-19円)東京金は、総じて小幅安。銀は、下落。世界景気への不安から金や国債などの安全資産が買われた。NY市場の金先物12月物は1トロイオンス1511.5ドルと先週末より12ドル上昇。米10年物国債利回りは1.83%と同0.06%低下(価格は上昇)した。東京金は、午前中は、まちまちで始まったのち、ドル建て現物相場の上値の重さを受けて小幅安となったが、円安をきっかけに地合いを引き締めた。午後に入ると、ドル建て現物相場の上値の重さを受けて上げ一服となった。サウジアラビアの石油施設攻撃による原油急騰が下支えとなった。円相場は108円台前半の円安に振れた。銀は、ドル建て現物相場の下落を受けて売り優勢となった。金は、14円安~3円高、銀は、0.6円安~0.7円安。プラチナ系貴金属(PGM)は、総じて下落。プラチナは、NY安を受けて売り優勢で始まった。その後は、円安が下支えになった。パラジウムもNY安を受けて軟調となった。プラチナは、31円安~51円安、パラジウムは、19円安~12円高。NY市場で株安などを背景に利食い売りが出て下落した。原油急騰で景気に先行き懸念が出ており、中東リスクの動向を注意したい。

石油

原油先限帳入値41310円(前日比+4470円) ガソリン先限帳入値52560円(前日比+4400円)灯油先限帳入値59330円(前日比+4270円)東京石油市場は、暴騰。16日海外原油市場は、サウジアラビアへの石油施設の攻撃で、原油の需給への先行き不透明感が強まってきた。サウジの原油生産が半減する一方、米国は景気への打撃を避けるため、戦略石油備蓄を放出する構えをとった。市場は攻撃の再発などを警戒しており、NY市場の原油価格は16日に15%高となった。ニューヨーク市場の原油先物(期近物)は1バレル62.90ドルと先週末比8.05ドル(15%)上昇した。上昇率は2008年12月以来の大きさだ。北海ブレントは一時1バレル71.95ドルと19%上昇した。ともに4カ月ぶりの高値を付けた。原油は、3050円高~5620円高、ガソリンは、4400円高~5690円高、灯油は、4240円高~4940円高。米ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は15日、サウジは570万バレルの約3分の1を16日までに復旧させる方針だと報じた。一方、ロイター通信は16日、関係者の話として全面復旧まで「数カ月かかる可能性がある」と報じている。サウジアラムコは進捗状況を明らかにしておらず、復旧にかかる期間は不透明だ。トランプ大統領は市場の不安を鎮めるため、いち早く動いた。原油市場が開く直前の米時間15日午後、ツイッターで「必要に応じ、戦略石油備蓄を放出することを承認した」と表明した。備蓄在庫は13日時点で6億4480万バレルと、サウジの生産被害の100日分以上にあたる。BCAリサーチは「欧州連合(EU)も90日分の消費に対応できる戦略備蓄がある」とみる。備蓄の放出などで極端な需給逼迫は回避できそうだが、市場がむしろ懸念するのは中東情勢の一段の緊迫化だ。イエメンの親イラン武装勢力フーシが犯行声明を出しているが、米国はイランの直接的な関与を疑う。トランプ大統領は「我々は犯人を知っており、検証結果によっては臨戦態勢をとる」とツイッターで述べた。仮にイランへの報復が強まれば、石油施設への攻撃の再発やホルムズ海峡の封鎖といった可能性も排除できない。サウジの生産が短期間で正常化しても、大規模な原油供給停止が十分に起こりうる。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値173.0円(前日比+2.4円)ゴムTSR先限帳入値159.0(前日比+17.8円)東京ゴムRSS3号は、軒並み高。寄り付きでは、日本市場が連休中の上海高を映し、買いが優勢となった。その後、日中取引の上海ゴムが一段高となったことから、東京市場も地合いを引き締めている。TSR20は、買いが先行しており、3月限は急騰している。東京RSS3号先限は、上海高を手掛かりに買いが優勢となっている。目先の上値目標だが、8月19日の高値174.4円となる。同水準を上抜くと、180円まで特に目立った抵抗線は見当たらない。180円台を回復すれば、節目の185円や7月25日の高値188.9円を目指すことになる。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値23700円(前日比+90円)東京コーンは、総じて上昇。期先2本と期近11月限が序盤から前半の取引でシカゴ高に支援され、3ケタ高で推移した。午前10時前に期先が上げ幅を縮小し、2ケタ高で推移したが、先限のみ強含み100円超高。先限は2万3830円まで上伸した後、2万3700円台前半でもみあった。その後、2万3700円割れとなり、2万3670円まで上げ幅を縮小する場面があったが、2万3700円台を回復している。東京コーンは概ね買い優勢。シカゴコーンが期近12月限で16日の取引で374.75セントまで上伸し、8月29日以来の高値をつけたが、東京コーン市場は閑散商いで反応薄。シカゴ戻り高値更新にも新規買いは低調。


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