夕刊:2019/10/08

白金、パラジウム、原油、日経平均が、米中暫定合意観測を好感し、上昇、金、銀は嫌気し下落

為替

8日の東京外国為替市場で円相場は続落した。9月の米雇用統計の内容を再評価した債券売りで7日の米長期金利が上昇し、日米金利差の拡大を意識した円売り・ドル買いが優勢だった。昨日早朝のシドニー市場のドル円は、「中国当局者はトランプ米大統領が求める幅広い通商協定で合意することに消極的な姿勢を示している」との報道を受けて106円57銭まで下落した。しかし、NY市場では、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が「米中通商協議は進展する可能性がある。中国企業の上場廃止は検討していない」と述べ、「中国は来年にかけてより困難な問題を解決するためのタイムスケジュールを準備する用意がある」との報道を受けて、米中通商協議の進展期待が高まり、107円46銭まで上昇した。外国為替市場ではリスク回避後退でドル高・円安地合いとなっているものの、NY株式市場はマイナス圏で引けてリスク回避地合いが続いており、10-11日の第13回米中通商協議に向けて予断を許さない状況が続いている。10~11日に予定される米中閣僚級協議に向け中国が「可能な部分で合意をとりまとめ、困難な内容は来年に交渉する工程表を作る用意がある」と伝わり、米中の対立が深まるとの過度の警戒感が後退したのも円売り材料となった。東京株式市場で日経平均株価が上昇したのにあわせて運用リスクを取る目的の円売り・ドル買いが出て、円は107円41銭近辺まで下げる場面もあった。円は対ユーロでも下落した。対ドルでの円売りが対ユーロでの下落につながった。ユーロは対ドルでは小動きだった。これまでの参考レンジ:ドル・円:107円18銭-107円44銭、ユーロ・ドル:1.0969ドル-1.0982ドル、ユーロ・円:117円60銭-117円91銭

株式(日経平均)

8日の東京株式市場で日経平均株価は大幅反発して引けた。前日比212円53銭(0.99%)高い21587円78銭で引けた。(高値21629円24銭-安値21483円18銭)TOPIX:1586.50 +13.75 0.87%高、マザーズ:875.96 +7.54 0.87%高。週明け7日の米株式市場でNYダウは反落し、95ドル安となった。中国の劉鶴副首相が今週10~11日に予定されている米中の閣僚級貿易協議について、産業政策や補助金改革に関する議論は行わないとの見解を示し、協議難航への懸念から売りが先行した。反面、債券・為替市場では米中が部分的、暫定的に合意する可能性があるとの見方から、米長期金利が上昇するとともに円相場は107円台前半に下落。日経平均は円安を好感した先物買い主導で119円高からスタートすると、連休明けの中国・上海株が堅調なことも支援材料となり、前場に一時21627円34銭まで上昇した。外国為替市場で円相場が107円台前半と円安・ドル高が進行し、輸出企業の採算悪化懸念が和らいだ。休場明けの中国・上海株式相場が上昇して始まったことも日本株相場の支えとなり、上げ幅は一時250円を超えた。米中閣僚級貿易協議への不透明感から前日の米国株は下落したものの、円安・ドル高の進行を受け、朝方は株価指数先物を売り持ちする海外短期筋の買い戻しが入った。その後は利益確定を目的とする売りが出て日経平均は伸び悩む場面があったものの、国慶節の連休で前日まで休場だった上海総合指数が上昇して始まると買い安心感が広がり上げ幅を拡大。21580円近辺に位置する25日移動平均線を上回った。米中協議を巡り様々な報道が飛び交っており、市場では協議結果を見極めたいとする投資家が多い。また、今週は小売大手や安川電の決算発表が予定されており、注目しておきたい。

貴金属

金先限帳入値5136円(前日比-25円)銀先限帳入値60.1円(前日比-0.2)白金先限帳入値3053円(前日比+20円)パラジウム先限帳入値5424円(前日比+48円)東京金、銀は、総じて下落。7日のNY金先物12月限は小幅続落。NY商品取引所の金先物12月限は前日比-8.50ドルの1オンス=1504.40ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは1493.30-1518.80。通常取引終了後の時間外取引で金先物は1500ドルを下回った。中国は米国との通商協議では可能な部分で合意を取りまとめ、より困難な問題は来年に交渉する工程表を作成する用意があるとの報道を受け、安全逃避の金買いは縮小した。東京金は、安値もみ合い。午前中は、NY安を受けて売り優勢で始まったのち、軟調となったが、ドル建て現物相場の押し目が買われたことを受けて下げ一服となった。午後に入ると、ドル建て現物相場の戻りが一服し、もみ合いとなった。米中の通商協議で中国が複数の部分で合意と伝えられたことが金の圧迫要因になった。ただトランプ米大統領は部分的な合意は望むものではないとしている。円相場は107円台前半の円安に振れた。銀もNY安を受けて売り優勢となった。金は、23円安~25円安、銀は、0.2円安~0.4円高。プラチナ系貴金属(PGM)は、総じて上昇。プラチナは、NY高と円安を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の押し目が買われたことを受けて底堅い値動きとなった。パラジウムもNY高と円安を受けて買い優勢の展開となった。プラチナは、13円高~23円高、パラジウムは、0円~48円高。

石油

原油先限帳入値36310円(前日比+530円)ガソリン先限帳入値50000円(前日比+460円)灯油先限帳入値53290円(前日比+400円)東京石油市場は、堅調。7日のNY原油先物11月限は伸び悩み。時間外取引を含めた取引レンジは52.59ドル-54.06ドル。雇用市場の拡大は続いていることや、米中協議進展への期待で原油先物は一時54ドル台を回復した。しかしながら、トランプ大統領は部分的な合意を望んでいないとの意向を改めて表明したことから、原油先物の上げ幅は縮小した。東京石油市場は堅調。週明けの海外原油の売り買いは交錯したものの、NY時間外取引の上げや円安が支援要因となっている。米中通商協議を控えた期待感が背景。ただ、景気減速で石油需要の伸びは鈍化しており、国内市場の上げ幅は限定的。円相場は107円前半で推移。日中取引開始後、東京原油先限は36180円まで強含み。夜間取引で高値から押し戻された後、再び水準を切り上げている。今晩は米エネルギー情報局(EIA)が月報を公表する。相場に流れを与えるような手がかりではないが、米国の原油生産や石油需要見通しにまた修正が入るのか注目したい。米中通商協議を控えた脇役的な材料であると思われる。原油は、480円高~640円高、ガソリンは、460円高~590円高、灯油は、390円高~630円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値159.0円(前日比+3.1円)ゴムTSR先限帳入値148.9(前日比0円)東京ゴムRSSは、軒並み高。ゴム相場は、タイ現物価格が下げ止まったことなどを背景に、買いが優勢となっている。TSRは、玉次第の展開となっている。東京RSS先限は、3日に154.3円まで下落後は、地合いを引き締めている。産地価格が下げ渋りをみせており、目先、160円台回復を試す可能性がありそうだ。106円台回復となれば、1日の高値162.1円を目指すことになろう。なお、今日から、再開された上海ゴムは、売り物がちの展開となっている。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値24150円(前日比+80円)東京コーンは、総じて小幅続伸。107円台前半の円安、シカゴ夜間取引が小幅続伸、強気のテクニカル要因から買い優勢となる限月が目立ったが、期先5、7月限が一時小安くなったが、再浮上し、小じっかり。前日のシカゴ高は前日の上昇で織り込み済み閑散商い。東京コーン先限は日中取引で24190円まで上昇。2日の高値24150円を一時上抜けた。その後利食い売りがあったが、地合いは緩まず。


掲載内容は情報提供を目的としております。情報につきましては細心の注意を払っておりますが、正確さを保証するものではありません。また、取引における判断はお客様ご自身で行って下さい。