夕刊:2019/10/09

米中貿易協議懸念から金、銀反発、日経平均株価は、嫌気して反落

為替

9日の東京外国為替市場でドル円は底堅い。ドル・円は、日経平均株価の弱含みを背景に円買いが進み、一時106円台に沈んだ。ただ、米中貿易交渉での進展期待が後退しドル売りが進んだ影響でクロス円が上昇基調に振れ、ドル・円はそれに連動し再び107円台に戻した。時間外のダウ先物が70ドル超上昇し、日経平均株価も緩やかながら下げ幅を縮める動きとなったことでドル・円にも買い戻しが入った。一時107円21銭まで切り返し、目先のレジスタンスとして意識される昨日NY時間高値の107円30銭に迫っている。ユーロ・円は強含み。株価のショートカバーにより全般円安が進み、一時117円54銭まで上値を伸ばした。ユーロ・ドルは、ユーロ円が買われるにつれて1.0971ドルまでじり高となった。これまでの参考レンジ:ドル・円:106円90銭-107円21銭、ユーロ・ドル:1.0958ドル-1.0971ドル、ユーロ・円:117円18銭-117円54銭。

株式(日経平均)

9日の東京株式市場で日経平均株価は反落して引けた。前日比131円40銭(0.61%)安い21456円38銭で引けた。(高値21467円77銭-安値21359円84銭)TOPIX:1581.70 -4.80 0.30%安、マザーズ:866.28 -9.68 1.11%安。10日から開かれる米中閣僚級協議を前に、制裁の応酬が激しさを増してきた。前日の米NYダウが300ドルを超える下落となり、東京市場でも半導体関連などの景気敏感株を中心に売りが先行した。人権問題を巡る米国と中国の対立で、10日から始まる米中の閣僚級貿易協議が不調に終わるとの懸念が広がった。米株式相場の大幅下落で運用リスクを取りづらくなった海外勢などが売りに動いた日経平均は寄り付きを安値に下げ渋り、日足は21400円台に位置する5日移動平均線水準まで値を戻している。前日比150円ほど安い2万1400円台前半でやや膠着した展開になっている。10日から始まる米中の閣僚級貿易協議を見極めたいとして、積極的な取引は手控えられている。

貴金属

金先限帳入値5181円(前日比+45円)銀先限帳入値61.3円(前日比+1.2)白金先限帳入値3080円(前日比+27円)パラジウム先限帳入値5422円(前日比-2円)東京金、銀は、反発。NY金市場は、米中貿易摩擦激化への懸念が再燃する中、「質への逃避」の金買いが先行したものの、利益確定の売りに押され、ほぼ横ばいとなった。米商務省は7日、中国の少数民族ウイグル族らに対する弾圧の制裁として、監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術や新疆ウイグル自治区当局など28団体・ 企業への輸出を原則禁止すると発表。米中閣僚級の貿易協議の再開を10日に控え、中国が米国の措置に対して反発する可能性があり、両国の交渉が難航するとの懸念が台頭した。このため市場のリスク投資意欲が後退し、米株式が急落。安全な資金の逃避先として金に買いが入り、相場は朝方に一時1514.30ドルまで上昇した。ただ、買い一巡後は利益確定の売りに押され、上げ幅を一掃。外国為替市場で、ドルが対ユーロで反転上昇し、ドル建てで取引される金に割高感が生じたことも相場を下押しした。東京金は、NYは、小幅安ながら、ドル建て現物相場が1500ドル台で堅調に推移しているため序盤から買いが先行。午前中は、一時、上げ幅を縮小する場面があったが、先限は5167円で買い拾われ、10時半頃に5175円台に戻した。その後は5175円水準で推移しもみあいとなった。銀も海外高に金高が加わる中、買い優勢となった。金は、41円高~48円高、銀は、0.3円高~1.2円高。長短金利差が拡大。パウエルFRB議長が一段の利下げを排除せず、短期金融市場の円滑な運営に向けFRBのバランスシートを拡大させる方針を示したことで2年債利回りが低下したことが背景。米短期金融市場でボラティリティーが高まったことで、FRBはバランスシートを縮小させ過ぎたのではないかとの懸念が出ていた。こうした中、パウエル議長はこの日の講演で「準備金供給を時間をかけて増やす措置を近く発表する」と表明した。議長の講演を受け、政策金利変更を巡る市場の予測を反映しやすい2年債利回りは終盤の取引で4.1bp低下の1.424%。2年債利回りが低下したことで利回り曲線はスティープ化。2年債と10年債の利回り格差は10.8bpに拡大した。CMEグループのフェドウオッチによると、FRBが今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で25bpの追加利下げを決定する確はこの日は83.9%と、前日の74.8%から上昇した。市場ではFRBの動向のほか、週内に始まる米中通商協議も注目されている。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが続伸。プラチナは、NY高とドル建て現物相場が890ドル台前半で推移を背景に買いが先行。その後は、金高にも支援され30円以上の上げ幅の限月が目立つ展開となった。パラジウムは、先限が戻り歩調、期近は、安い。プラチナは、22円高~48円高、パラジウムは、59円安~2円安。

石油

原油先限帳入値35880円(前日比-430円)ガソリン先限帳入値49500円(前日比-500円)灯油先限帳入値52920円(前日比-370円)東京石油市場は、総じて堅調。NY石油市場は、米中貿易協議の進展期待が薄れる中、小幅続落した。米商務省は7日、中国が少数民族ウイグル族らを弾圧しているとして、中国の監視カメ ラ大手など28団体・企業への輸出禁止を発表。中国側はこれを「内政干渉」と強く批判し、10日から始まる閣僚級の貿易協議に及ぼす影響への懸念が増大した。また、ブルームバーグは8日、公務員年金基金などを通じた中国市場への投資についてトランプ米政権が規制の検討を進めていると報道した。これら一連の報が投資家心理を圧迫し、原油相場は8日未明ごろにマイナス圏に転落。また、朝方発表された9月の米卸売物価指数が予想を下回ったほか、米原油在庫が4週連続で増加したとの市場調査も売りに拍車をかけ、相場は一時51.81ドルの安値を付けた。ただ、イラクやエクアドルで反政府デモが続く中、原油供給混乱への警戒感もくすぶり、昼ごろからは幾分買い戻しの動きもみられた。東京石油市場は下落。10日からの米中通商協議を控えて、海外原油は警戒感から反落した。円相場が107円前半で前日よりも円高推移していることや、米石油協会(API)が発表した米週間石油在庫統計で、原油在庫が市場予想以上に増加したことも重し。時間外取引でNY原油は軟調。日中取引開始後、東京原油先限は軟調だが、3万5800円まで下げ幅を削っている。夜間取引の安値である3万5270円から離れる動き。10日は石油輸出国機構(OPEC)、11日は国際エネルギー機関(IEA)が月報を公表する。石油の需要見通しがさらに下方修正される可能性が高く、相場には重しとなりそうだ。ただ、石油需要はすでに鈍化しており、あらためて売り材料となる可能性は低い。原油は、420円安~620円安、ガソリンは、240円安~500円安、灯油は、370円安~720円安。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値158.0円(前日比-1.0円)ゴムTSR先限帳入値148.9(前日比0円)東京ゴムRSSは、期近高・期先安。上海ゴムが堅調に推移していることから、期近3本は買いが優勢となっている。だが、前日の上げ幅の大きかった期先3本は小安く推移している。TSRは、4月限のみ約定している。東京ゴムは、期近高・期先安となっている。ただ、商いは盛り上がりを欠いている。昨日から取引が再開された上海ゴムも、値動きは限られており、いまのゴム相場は新規材料待ちとなっている。目先は、先限ベースで155~160円前後でのレンジ相場となる可能性もありそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値24270円(前日比+120円)東京コーンは、期中先が大幅高。前日のシカゴコーンが上伸したこと、強気のテクニカル要因から値を飛ばし、先限は24490円まで上昇。朝方、円相場が106.90円台に上昇したが、場中、107円台前半に反落しているため、特に弱材料視されず。20年9月限が一代高値を更新。東京コーン先限は24490円まで上昇し、先限つなぎ足として7月31日以来の高値をつけた。7月31日の高値でもある24500円が抵抗線。


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