夕刊:2019/10/10

為替・日経平均米中貿易協議のヘッドラインニュースに翻弄される展開、金17日連続でETF買い残高増加で続伸

為替

10日の東京外国為替市場で円相場は下落した。10日から始まる米中閣僚級の貿易協議を前に両国が歩み寄るとの期待が高まり、運用リスクを回避する姿勢の後退で低リスク通貨とされる円に売りが出た。朝方は円買い・ドル売りが先行した。米中通商協議に関するネガティブな報道で107円04銭まで下落後、ポジティブな報道で107円77銭まで反発したものの、一目・転換線107円48銭前後に収斂している。昨日のニューヨーク市場終値も107円48銭であり、週初のネガティブ報道での106円57銭、昨日のポジティブ報道での107円63銭とヘッドラインに振らされる展開が続いている。第13回米中通商協議の本番は、今夜から明日にかけて開催され、これまでの観測記事、リークなどの真相を見極めることになる。円は対ユーロでも下落した。米中協議を巡る過度な警戒感が和らぎ、対ユーロでも円に売りが出た。対ドルでの円売りが対ユーロに波及した面もある。これまでの参考レンジ:ドル円:107円01銭-107円78銭、ユーロ・ドル:1.0976ドル-1.0997ドル、ユーロ・円:117円54銭-118円45銭

株式(日経平均)

10日の東京株式市場で日経平均株価は反発して引けた。前日比95円60銭(0.45%)高い21551円98銭で引けた。(高値21601円46銭-安値21308円88銭)TOPIX:1581.42 -0.28 0.02%安、マザーズ:852.61 -13.67 1.58%安。前日の米国株式市場では、中国が米農産物の購入拡大を提案する一方、制裁関税の一部撤回を米国に求めていることが報じられ、10日から始まる米中閣僚級協議への期待から主要3指数は揃って大幅に反発。一方、米中貿易問題を巡る次官級協議に関して、「2日間の議論では主要な問題点について進展がなかった」と日本時間朝方に伝わると、日経平均は売り先行でのスタートになった。その後、中国の劉鶴副首相が両国閣僚級協議のために11日までワシントンに滞在するとの報道が伝わると、海外短期筋などによる指数先物に対する買い戻しの動きが強まり、日経平均は前場中ごろにかけてプラスに転じた。投資家からは、米中協議の開始に加え、主要企業の決算発表を目前に控え積極的に動く理由はないとの姿勢が強まっている。この日はファーストリテイリングの2019年8月期、安川電機の3-8月期などの決算発表が予定されている。

貴金属

金先限帳入値5197円(前日比+16円)銀先限帳入値61.2円(前日比-0.1)白金先限帳入値3089円(前日比+9円)パラジウム先限帳入値5492円(前日比+70円)東京金、銀は、続伸。NY金先物相場は、反発。世界的に緊張がエスカレートし、景気減速の兆候が強まる中、金への投資が増えている。金価格に連動する上場投資信託(ETF)は、世界全体での保有高が17日連続で拡大。2009年以降で最長の資金流入となった。東京金は、高値もみ合い。午前中は、NY高を受けて買い優勢で始まったのち、ドル建て現物相場が上げ一服となったが、円高一服が下支えとなった。午後に入ると、ドル建て現物相場の下げ止まりを受け、もみ合いとなった。9月27日以来の高値5212円を付けたのち、上げ一服となった。米中の通商協議に対する懸念が支援要因となったが、ドル建て現物相場はドル安が一服すると、上げ一服となった。一方、円相場は107円台前半で円高が一服した。銀もNY高を受けて買い優勢となった。金は、15円高~21円高、銀は、0.1円安~2.6円高。米連邦準備制度理事会(FRB)が9日公表した連邦公開市場委員会(FOMC)会合(9月17-18日)の議事要旨によれば、当局者は米経済へのリスク拡大に対応するための政策金利引き下げで合意した一方、現在の利下げ局面をどこまで続けるかについて議論を始めていた。議事要旨は「経済活動の見通しに対する下振れリスクは7月会合以降に幾分か強まり、貿易政策に関する不透明感や海外情勢に起因するものが顕著だというのが、参加者の全般的な判断だ」と記述している。9月会合後に公表した当局者の金利予測はばらばらだった。5人が利下げは間違いだと考えた一方、利下げには賛成するが年内はそれで十分だと考える参加者が5人いた。さらに、12月の追加利下げを支持する参加者は7人いた。世界経済の減速やトランプ大統領が仕掛けた貿易対立が伴う不確実性についても、あらためて懸念が示された。参加者はそのようなリスクだけでなく、地政学的な脅威に対しても懸念が強まっていると指摘した上で、そうした不確実性は引き続き企業の投資支出に影響するとの見解を示した。幾人かの参加者は「事業見通しや継続的に弱い投資を巡る不透明感がいずれ雇用の減速につながり、その結果、所得や消費の伸びを抑制する可能性がある」と言及したという。個人消費が強いペースで伸びており、家計支出は堅調を維持する能性が高いとの見方で一致した一方、幾人かは住宅ローン金利の低下に伴い住宅セクターは回復し始めると指摘した。その半面、統計モデルが示す中期的なリセッションの確率は、ここ数カ月で顕著に上昇したとの指摘も複数あった。プラチナ系貴金属(PGM)は、総じて上昇。プラチナは、NY高を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の軟調を受けてマイナスサイドに転じる場面も見られたが、押し目は買われた。パラジウムは、NY高を受けて堅調となった。プラチナは、7円安~11円高、パラジウムは、49円高~148円高。

石油

原油先限帳入値35960円(前日比+80円)ガソリン先限帳入値49730円(前日比+280円)灯油先限帳入値53060円(前日比+140円)東京石油市場は、総じて堅調。NY原油先物相場は、小幅続落。一時は上昇していたものの、米原油在庫の増加に注目が移り、下げに転じた。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計によると、原油在庫は293万バレル増加した。10日の米中貿易協議を巡る不透明感も相場の重しになった。東京石油市場は買いが優勢。次官級の米中通商協議が進展しなかったとの報道で売りが先行したものの、ほぼ全ての限月がプラス圏に浮上している。NY市場の引け後から米中通商協議に関する報道がほぼ絶え間なく続いており、相場は神経質に上下しているものの、足元では米国が中国との通貨合意を検討していると伝えられたことが買い材料となっている。日中取引開始、東京原油先限は35510円まで下落。ただ、買いが巻き戻されプラス圏に浮上すると、36110円まで強含んだ。すでに訪米している中国の劉鶴副首相の滞在日程や、中国による強制的な技術移転に関する協議のほか、米中通貨合意、中国ファーウェイと米企業の取引許可、中国による米国へのビザ発給制限など、東京午前は通商協議に絡んだ報道に埋め尽くされている。本日の協議開始を控えて、報道によるけん制が続いているようだ。原油は、10円安~130円高、ガソリンは、110円高~330円高、灯油は、110円高~170円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値160.0円(前日比+2.0円)ゴムTSR先限帳入値148.9(前日比0円)東京ゴムRSSは、総じて小高い。寄り付きでは、ドル円が円高に振れたことを嫌気して、売りが優勢で推移した。だが、その後、ドル円が急激に円安に転じたことなどから、買いが優勢となっている。商いは盛り上がりを欠いている。TSRは、4月限のみ約定している。東京ゴムは、総じて小高く推移している。今日は、ドル・円の動きに追随する展開となっている。積極的な商いはみられない。その背景としては、ゴム独自の材料が見当たらないことがある。8日から再開された上海ゴムも狭いレンジ内での取引となっており、相場を先導するような動きはみせていない。目先は、新規材料待ちとなりそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値24330円(前日比+60円)東京コーンは、期先3本が上昇。期先は円安とテクニカル要因から買い優勢。円相場が朝方、107.40円台で推移後、107円近くまで急上昇。しかし場中、107円台半ばに反落したため、期先の買いを誘った。シカゴコーンが前日の小反落に続き、10日の夜間取引でも小安くなり、米農務省(USDA)からの需給報告待ちムードで買い材料不足。期中3月限は小幅安。期近11、1月限は出来ず。東京コーン先限は日中取引で2万4240円まで弱含んだが、午前10時前から急速に切り返した。2万4420円で戻りを抑えられ、上げ幅を縮小も小じっかり。USDA需給報告が強気の数字になることを期待した新規買いは少なく、玉整理が中心か。


掲載内容は情報提供を目的としております。情報につきましては細心の注意を払っておりますが、正確さを保証するものではありません。また、取引における判断はお客様ご自身で行って下さい。