夕刊:2019/10/15

米中貿易協議暫定合意を受け日経平均、コーン大幅高、東京原油、東京金、白金は、嫌気し下落

為替

15日の東京外為市場でドル・円はもみ合い。米長期金利の低下でややドル売りに振れたが、日本株高を手がかりに円売りも観測され底堅さが意識された。3連休明けの東京市場は前週の米中貿易協議における部分合意が好感され、日経平均株価の上げ幅拡大を背景にリスク選好の円売りが先行。また、日銀の黒田東彦総裁が一段の緩和的な金融政策に言及したことも、円売りを支援した。一方、上海総合指数の弱含みや米10年債利回りの低下を受け、ドル買い・円売りは抑制されているが、全般的にリスク要因は弱まり目先の日本株高継続を期待した円売りが出やすい。これまでの取引レンジ:ドル・円108.25円~108.45円、ユーロ・円119.38円~119.62円、ユーロ・ドル1.1025ドル~1.1039ドルで推移した。

株式(日経平均)

15日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸して引けた。前日比408円34銭(1.87%)高い2万2207円21銭で引けた。(高値2万2219円63銭-安値2万2049円71銭)TOPIX:1620.20 +24.93 1.56%高、マザーズ:845.24 +4.96 0.59%高。米中が11日まで行った貿易協議で部分的な合意に達したと伝わり、日本の3連休中に海外株は大きく上昇。円相場もリスク回避ムードの後退で108円台前半に下落しており、連休明けの日経平均はこうした流れを好感して264円高から始まった。節目の22000円台をおよそ3週間ぶりに回復すると、先物の買い戻しや短期筋の追随買いを巻き込んで上げ幅を広げ、一時22219.63円まで上昇した。今週は米中で主要経済指標の発表が予定されており、米国では決算発表が本格化。17日からは英国の離脱を巡り欧州連合(EU)首脳会議が開かれるなど、引き続きイベントが多く控えている。日経平均が直近高値近辺まで値を戻したところで、これらの内容を見極める展開となりそう。

貴金属

金先限帳入値5185円(前日比-5円)銀先限帳入値61.6円(前日比+0.5)白金先限帳入値3107円(前日比-32円)パラジウム先限帳入値5589円(前日比+49円)東京金は、総じて小反落。銀は、反発。NY金現物相場は反発。米国と中国が貿易合意に達するとの楽観的な見方が後退した。中国との貿易合意や英国の欧州連合(EU)離脱問題、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策に対する予測を見直す動きで、金相場は1500ドルを下回る水準で小動きとなっている。米ブルームバーグ通信によると、中国は合意の詳細を詰めるため10月末までに米国との追加協議を望んでいる。一方、ムニューシン米財務長官は12月15日までに中国と合意ができなければ、中国製品に対する追加関税が発動されるかもしれないと話した。中国が貿易合意の前にさらなる協議を望んでいるとのニュースは、先週末のトランプ米大統領による大きな発表後の楽観的な見方を後退させるものだった。東京金は、高値もみ合い。午前中は、ドル建て現物相場の下落を受けて売り優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の堅調を受けてプラスサイドに転じた。午後に入ると、ドル建て現物相場の上げ一服や円高に上値を抑えられた。米中の通商協議で部分的な合意に達したが、合意文書作成で不透明感が残ることが下支えとなった。円相場は108円台前半で円安が一服した。銀は、ドル建て現物相場の上昇や円安を受けて買い優勢となった。金は、5円安~2円高、銀は、0.5円高。トランプ米大統領は14日、トルコによるシリア侵攻で深刻な人道的危機が起きているとして、トルコに経済制裁を科すと表明した。トルコの国防相とエネルギー天然資源相、内相を制裁対象に指定した。貿易面でもトルコに打撃を与える。鉄鋼への追加関税を現在の25%から50%に引き上げる。トランプ政権は米トルコ関係が改善したとして、5月に追加関税を25%に戻していた。2国間の貿易交渉も即時に打ち切る。トランプ氏は「トルコ指導部が危険で破滅的な道を歩み続けるのであればトルコ経済を即座に破壊する措置を準備している」とけん制した。サウジアラビアとイランの情勢やトルコのシリア侵攻など中東の緊迫した情勢も金価格のサポート要因となっている。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが反落。プラチナは、NY安を受けて売り優勢で始まった。その後は、金が底堅く推移し、プラチナも小幅に値を戻した。パラジウムは、NY高と円安を受けて堅調となった。プラチナは、8円安~32円安、パラジウムは、30円高~73円高。

石油

原油先限帳入値37350円(前日比-240円) ガソリン先限帳入値51070円(前日比-380円)灯油先限帳入値54420円(前日比-570円)東京石油市場は、反落。NY原油先物相場は、反落。詳細に乏しい米中貿易協議の「第1段階の合意」は、貿易摩擦の迅速な解決をほとんど確信できる内容ではなく、世界の石油需要が引き続き圧迫されるとの懸念が圧迫要因となった。ドル高も重し。米中貿易協議の合意をめぐる期待感が後退したことに加えて、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる懸念の持続により、安全資産に買いが入った。米中は10、11日の貿易協議で第1段階の合意に達し、米国は今週予定されていた対中追加関税引き上げを延期。ブレントとWTIは先週、週間で3%超上昇した。ただ、中国側はさらなる協議が必要だと示唆し、ムニューシン米財務長官が、12月15日に発動が予定される対中追加関税について、その時点までに合意に達しなければ課す見通しだと指摘。貿易交渉が成功するとの楽観的な見方が後退した。東京石油市場は売り優勢。先週末の米中通商協議は第一段階の合意に至ったものの、口頭での合意に過ぎず、文書化まで1ヶ月程度かかる可能性があることが警戒感を高めた。来月、米中首脳会談が行われ、文書に署名できるかどうかが焦点。時間外取引でNY原油は軟調に推移。円相場は108円前半で推移し、先週末よりも円安水準にある。日中取引開始後、東京原油先限は買い優勢だったものの、マイナス転換した。3万7300円まで弱含んでいる。本日、米エネルギー情報局(EIA)は掘削生産性報告(DPR)を発表する。主要7地域のシェールオイルの生産量は増え続けているものの、原油安を背景に米原油生産量は全体で伸び悩んでいる。いずれはシェールオイルの増産が頭打ちとなる可能性もある。ただ、8月の掘削済み・未仕上げ坑井(DUC)は7950本と高水準のままであり、企業は限定的な投資で生産を開始することができる。シェールオイルの増産はまだ止まりそうにない。原油は、170円安~550円安、ガソリンは、250円安~700円安、灯油は、410円安~570円安。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値163.5円(前日比+0.1円)ゴムTSR先限帳入値148.9(前日比0円)東京ゴムRSS3号は、まちまち。寄り付きでは、上海高やドル円が円安に振れたことを好感し、買い優勢で推移した。ただ、中盤に入ると、日中取引の上海ゴムが軟化したことを受けて、上げ幅を削っている。TSR20は、総じて堅調に推移している。東京RSS先限は自律反発場面が継続している。きょうの取引では、一時166.0円まで上昇し、一目均衡表の雲の中に入った。テクニカル的には、170円まで特に目立った抵抗線もなく、目先の上値目標は170円となりそうだ。ただ、ファンダメンタルズをみると、米中通商協議が部分合意に達したものの、中国サイドは調印までに再び会談を持ちたいとの報道がなされるなど、合意内容について懐疑的な見方も広がっている。再び、米中の貿易摩擦が悪化するようなら、ゴム相場にとっては弱材料となる。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値24400円(前日比+410円)東京コーンは、期中先が大幅高。11日のシカゴコーン期近が15セントを超える暴騰となったことを映した上昇となり、400円超の上げ幅を維持。先限は2万4500円超えとなることなく、夜間取引の引け値から上げ幅を縮小したが、2万4390円で買い拾われ、2万4400円台で高もちあいの推移。期近11、1月限は出来ず。11月限は今日、納会となるが、ここまで出合いがなく、約定していない。東京コーン先限は堅調ながら2万4500円超えはならず。序盤で利食い売りで上げ幅を縮小し、その後は、見送りムードが強いなか、伸び悩んでいる商状だ。明日、20年11月限が9月限に対し、上ザヤ発会となると、先限つなぎ足で7月下旬以来、約2カ月半ぶりに2万4500円超えとなるシナリオは描ける。


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