夕刊:2019/10/16

ドル・円108円台後半、日経平均年初来高値を更新、東京金は、投資家のリスク選好を受け下落

為替

16日の東京外国為替市場でドル・円は横ばい後に反落した。海外市場の株式高、ドル高を受けてドル・円は朝方108.80円台で推移していた。米下院で香港人権法が可決され、これに反発した中国外務省の見解を受けて米中対立懸念の再燃から一時は108.57円まで下押しした。一方、11日高値の108.60円付近では押し目を拾う動きも見られたため、売りは一服している。テクニカル面でドル・円は、昨日まで5営業日連続の陽線引けでの強い上昇。109.07円近辺にある200日移動平均を伺う動きをしている。ユーロ・円も下げ渋り。119.75円まで下押しした後はやや水準を切り上げるなどドル円につれた動きとなっている。ユーロ・ドルは小動き。昨日同様、東京市場での動意は薄く、これまでの値幅は12pips程度に留まっている。これまでの参考レンジ:ドル・円:108.57円-108.87円ユーロ・ドル:1.1024ドル-1.1042ドル、ユーロ・円:119.73円-120.12円

株式(日経平均)

16日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸して引けた。前日比265円71銭(1.20%)高い2万2472円92銭で引けた。(高値2万2615円47銭-安値2万2461円43銭)TOPIX:1631.51 +11.31 0.70%高、マザーズ:836.76 -8.48 1.00%安。前日の米株高を受けて寄り付きから大きく買い優勢の展開となり、日経平均は4月25日につけた年初来高値(2万2307円)を大きく上回り、一時は2万2600円台まで上値を伸ばした。米中摩擦への警戒感が後退したことに加え、外国為替市場で円安に振れたことで輸出関連株中心に追い風となり、投資家の運用リスクを取る姿勢が強まった。また、先物を絡め海外ファンドの買い(買戻し)が上昇に寄与した。海外短期筋による株価指数先物の買いが先行し、ファーストリテイリングやファナック、東京エレクトロンなど値がさ株が大きく上げた。英国による欧州連合(EU)の「合意なき離脱」への警戒感が後退し、投資家心理が強気に傾いた面もあった。上昇一服を見込んで株価指数先物を売り持ちにしていたヘッジファンドや個人などが買い戻しを迫られ、株高に弾みが付き、日経平均の上げ幅は一時400円を超えた。一部報道で「米下院が香港人権・民主主義法案を可決したことに対し中国が報復を示唆している」と伝わると、利益確定や持ち高調整目的の売りが出て、上昇が一服した。

貴金属

金先限帳入値5161円(前日比-24円)銀先限帳入値60.5円(前日比-1.1)白金先限帳入値3101円(前日比-6円)パラジウム先限帳入値5670円(前日比+81円)東京金、銀は、総じて反落。NY金現物相場は、投資家のリスク選好意欲の改善を受けて、「安全資産」としての金が売られ、反落した。2019年7-9月期の米企業決算発表シーズンが始まる中、一部金融大手の堅調な業績を受けて市場のリスク投資意欲が改善した。米株価が上げ幅を拡大する半面、安全資産としての金の需要は縮小。金相場は早朝、心理的な節目である1500ドルを回復していたが、利益確定の売りなどで一時1480.80ドルまで下落した。外国為替市場で朝方、ドルが対ユーロで堅調に推移し、ドル建てで取引される金に割高感が生じたことも下押し要因となった。ただ、米中貿易協議を巡っては、米国が「第1段階の合意」(トランプ米大統領)と成果を強調したのに対し、中国は詳細について一段の協議を持つことを望んでいるとの報が流れ、進展への期待が剥落。先行き不透明感は根強い。このため、売り一巡後は下げ渋る展開となった。東京金は、安もちあい。午前中は、期先が下値切り上げの動きが見られたが、戻りは限定的。先限は5175円まで戻したが、5170円台は戻り売り圧力が感じられる商状。銀は、ドル建て現物相場の上昇や円安を受けて買い優勢となった。金は、16円安~26円安、銀は、1.1円安~0.2円高。米国国債利回りが上昇。英国とEUが離脱交渉で合意に近づいているとの報道を受け、リスク選好度が高まり、安全資産としての債券需要が後退した。指標10年債利回りは一時1.773%と、9月20日以来の高水準に達した。序盤の取引では、米中貿易摩擦を巡る先行き不透明感から利回りは低下していた。米中は前週末「第1段階」の通商合意に達したと発表。しかし、前日にはムニューシン米財務長官が12月15日に発動予定の対中追加関税について、その時までに中国と通商合意に達しなければ、発動の可能性はあると述べ、市場では貿易摩擦が近く解消されるという期待が後退した。米消費動向の力強さを見極めようと、16日発表の小売売上高統計が注目される。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが続落。プラチナは、NY安を受けて売り優勢で始まった。その後は、現物相場が880ドル台前半から880ドル台半ばに下値を切り上げたことから下げ幅を縮小させ、期先の3限月は、プラス圏へ浮上した。パラジウムは、NYの高値更新と円安を受けて堅調となった。プラチナは、1円安~15円安、パラジウムは、53円高~275円高。

石油

原油先限帳入値37180円(前日比-170円) ガソリン先限帳入値51030円(前日比-40円)灯油先限帳入値54350円(前日比-70円)東京石油市場は、総じて軟調。NY原油先物相場は、米中貿易協議の行方に引き続き注目が集まる中、続落した。中国税関総署が14日発表した9月の貿易統計によると、同国の輸出額は前年比3%減少。米中貿易戦争を背景としたエネルギー需要の先行きに警戒感が広がる中、原油は売りが先行した。トランプ大統領は前週末、米中協議について「第1段階の合意に達した」とし、15日に予定していた対中関税拡大を延期すると表明。ただ、12月15日に対中追加関税の第4弾が発動される懸念などはなおも払拭されていない。また、民間と政府の在庫週報発表をそれぞれ16日夕と17日午前に控えて、米国内の原油在庫が5週連続で積み増しとなる見込みであることも相場の重しとなった。一方、石油輸出国機構(OPEC)のバーキンド事務局長が15日、協調減産履行率は136%だとした上で、市場の安定維持のためにできることはやると発言したとの報道が支援材料となり、下げ幅を縮小する場面もあった。東京石油市場は全般的に売りが優勢。値幅は限定的だが、第1段の米中通商合意が発表された後も不透明感が根強い。中国はこの合意を実行するうえで米国に関税の一部撤廃を要求していると伝わっているほか、米下院が香港人権・民主主義法案を可決したことに中国が反発しており、通商協議の進展が懸念されている。前日までの円安は108.60円付近まで一時後退した。時間外取引でニューヨーク原油は堅調さを維持している。日中取引開始後、東京原油先限は3万7130円まで弱含み。ただ、夜間取引の終値水準から目立った変動はない。米下院は香港人権・民主主義法案を可決した。香港に高度の自治を認めた「一国二制度」が守られているかどうか毎年検証する。この法案は米上院にも提出されているが、採決の日程は不明。中国の反発をよそに成立するならば、通商協議の足を引っ張る要因となる。原油は、50円安~170円安、ガソリンは、30円安~80円高、灯油は、70円安~70円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値162.6円(前日比-0.9円)ゴムTSR先限帳入値148.9(前日比0円)東京ゴムRSS3号は、軒並み安。寄り付きでは、円安を背景に買いが先行した。ただ、買い一巡後は、日中取引の上海ゴムが売り物がちで推移していることなどから、売り圧力が強まり、小幅ながらマイナスサイドに振れている。TSR20は、11月限と4月限のみ約定している。東京RSSは、寄り付きこそ買い優勢となったが、その後は売り物がちの展開となっている。前日の日足をみると、下十字となっており、10月4日から続いた自律反発場面に陰りがみえている。昨日の取引では、165円超では売り物が多かった。目先、直近の上昇に対する反動安となりそうだ。その場合、160円付近が支持になるであろう。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値24080円(前日比-320円)東京コーンは、下落。108円台後半の円安、シカゴコーン安と強弱材料が交錯するなか、序盤は概ね期近高、期先安で推移。期先7、9月限がシカゴ夜間取引の下落を受け、下げ幅を拡大し、期近5月限、さらに期近3月限もマイナスサイドにつれ安。新甫20年11月限は2万4500円で発会し、2万4350円まで軟化。東京コーンは閑散商いの中、概ね軟調。先限が2万4500円をつけたが、2万4500円超えはならず。新甫発会だが、商いは低調。米国産コーンの収穫率が13日時点で22%にとどまり、昨年の同時期の38%を16%下回っているが、シカゴコーン夜間取引が軟調に推移しているため、東京コーン市場も買い意欲が盛り上がらない。


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