夕刊:2019/10/29

日経平均株価7連騰で年初来高値更新一時23000円台、東京金、白金、銀、原油軟調。

為替

29日の東京外国為替市場でドル・円相場は下げ幅を広げる場面があった。9時50分すぎには一時109円07銭近辺(200日移動平均線)と8月1日以来、約3カ月ぶりの安値を付けた。日経平均株価が取引時間中としては約1年ぶりに2万3000円台に乗せるなど、上げ幅を広げたことで投資家がリスク選好姿勢を強めた。低リスク通貨とされる円には株高に歩調を合わせた売りも出たが節目付近に押され108円台に押し戻された。ユーロ・ドルは下値が限定的。1.1091ドルまでの小幅な下押しが見られたが、対オセアニア通貨でドル安が進んだことを支えに1.1103ドルまで持ち直すなど狭いレンジながらも下値は堅かった。ユーロ・円は、仲値後にドル円が伸び悩むと120.88円まで下げたが、追随する動きは見られなかった。これまでの参考レンジ:ドル・円:108.91円-109.07円、ユーロ・ドル:1.1095ドル-1.1107ドル、ユーロ・円:120.85円-121.06円。29-30日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、第3次予防的利下げが実施され、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は、0.25%引き下げられて、1.50-1.75%になることが予想される。注目は、第3次予防的利下げが見送られる可能性、12月10-11日のFOMCに向けて第4次予防的利下げが示唆される可能性、利下げ打ち止めが示唆される可能性となる。第4次予防的利下げが示唆された場合は、ニューヨーク株式市場には買い要因、ドルは売り要因となる。見送られた場合や利下げ打ち止めが示唆された場合、NY株式市場には売り要因となり、ドルにとっては買い要因となる。9月のFOMCでのドット・プロット(金利予測分布図)は、年内の利下げは1回(10月か12月)となっており、パウエルFRB議長が成長維持のために「適切に行動する」と述べることで、第4次予防的利下げの可能性を残すのか、否かにも要注目となる。

株式(日経平均)

29日の東京株式市場で日経平均株価は7日続伸し年初来高値も更新して引けた。前日比106円86銭(0.47%)高い2万2974円13銭で引けた。(高値2万3008円43銭-安値2万2935円35銭)TOPIX:1662.82 +14.25 0.86%安、マザーズ:877.30 +9.82 1.13%高。米中貿易交渉については、貿易問題をめぐる閣僚級の電話協議で今月、一部の分野で合意した内容を正式な文書にする作業を進め、中国側は「技術的にはおおむね完成した」と発表しており、作業が順調に進んでいるという認識を示している。貿易問題をめぐる主要な論点は先送りされたままではあるが、慎重姿勢は和らぐ格好となった。週明け28日の米株式市場でNYダウは続伸し、132ドル高となった。トランプ大統領が米中貿易協議の部分合意について楽観的な見方を示したほか、欧州連合(EU)が英国の離脱期限の延長を認め、投資家心理が上向いた。主要企業の好調な決算も相場を押し上げた。為替市場では109円近辺まで円安が進み、日経平均はこうした流れを引き継いで83円高からスタート。朝方には一時23008.43円(141.16円高)まで上昇し、取引時間中としては昨年10月以来、およそ1年ぶりに23000円台を回復する場面があった。その後、短期的な達成感や高値警戒感から売りも出たが、日経平均は高値圏で堅調に推移した。日本でも今週から企業決算の発表が本格化。輸出企業を中心に減益決算や業績下方修正は相次いでいるが、ファナックやキヤノンが朝安後に下げ渋ったことは安心感につながっているようだ。企業業績の底打ち期待、決算発表後のあく抜け期待はなお強いことが窺える。今日からの連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げが見込まれる米国を中心とした世界的な金融緩和の流れも景気の下支えとして期待されている。

貴金属

金先限帳入値5213円(前日比-35円)銀先限帳入値62.3円(前日比-0.8)白金先限帳入値3204円(前日比-47円)パラジウム先限帳入値6026円(前日比+90円)東京金、銀は、軟調。NY金現物相場は、米中貿易協議の進展期待が強まる中、売りが優勢となり、4営業日ぶりに反落した。トランプ米大統領は28日、米中貿易協議の第1段階について「極めて大きな部分合意に予定より早く署名することを目指している」と発言。前倒しの可能性に期待を示したことで、投資家のリスク選好が活発化。「安全資産」とされる金に売り圧力がかかった。東京金は、安値もみ合い。午前中は、NY安を受けて売り優勢で始まったのち、円小幅安となったが、ドル建て現物相場の上げ一服に上値を抑えられた。午後に入ると、ドル建て現物相場の小動きを受け、もみ合いとなった。新甫2020年10月限は5216円で推移。米中の通商協議の進展期待による株高を受けて下落したことが圧迫要因になった。一方、円相場は109円台で円安が一服し、小動きとなった。銀もNY安を受けて軟調となった。金は、35円安~37円安、銀は、0.9円安~1.2円高。米金融・債券市場では国債利回りが上昇。あすから始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)に向け警戒感が広がったほか、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る動きでリスク選好が上向いた。10年債利回りは4.4bp上昇し1.846%。30年債利回りは4.5bp上昇の2.338%。2年債利回りは1.9bp上昇の1.646%。ケイ線分析では利回りが複数の節目水準を突破していることから、今後10年債への売りは加速する可能性がある。水準としては1.9%が注目される。金の下押し要因の可能性もある。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが下落。プラチナは、NY安を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の下落を受けて軟調となった。パラジウムは、NY高と円安を受けて堅調となった。プラチナは、38円安~49円安、パラジウムは、61円高~90円高。

石油

原油先限帳入値38420円(前日比-320円) ガソリン先限帳入値52870円(前日比+90円)灯油先限帳入値54900円(前日比-200円)東京石油市場は、総じて軟調。NY原油先物相場は、一段の買い手掛かりに乏しく、5営業日ぶりに反落した。中国国家統計局が27日発表した9月の工業企業の利益総額が前年同期比で2カ月連続のマイナスとなり、エネルギー消費大国である中国の経済成長鈍化に伴う需要減退懸念が広がった。東京石油市場は軟調。米中通商協議の前進が期待されている反面、石油需要の下振れ見通しは根強く、海外市場が反落したことが重しとなっている。ただ、米中通商協議の先行きに明るみがやや増しているなかで、円安に振れていることは国内市場を下支えした。円相場は108.90円台後半で推移し、8月1日以来の円安水準にある。時間外取引でニューヨーク原油は小幅安。日中取引開始後、東京原油先限は弱含みで始まった。ただ、売りに勢いはなく、夜間取引の安値である3万8400円を試すような流れにはない。上値も重く大引けにかけて弱含んだ。注目度は低いものの、今週は日銀金融政策決定会合が行われる。長短金利操作付き質的・量的緩和はほとんど景気を押し上げられておらず、今年に入ってから毎月勤労統計における賃金上昇率は前年比でマイナス続きである。日銀は物価上昇率の鈍化のほか、消費増税後の景気の落ち込みも警戒しなければならない。黒田日銀は意表をつくタイミングで金融政策を修正する傾向にあり、念のため注意しておくべきか。原油は、50円安~360円安、ガソリンは、210円安~90円高、灯油は、200円安~410円安。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値170.2円(前日比-0.2円)ゴムTSR先限帳入値148.9(前日比0円)東京ゴムRSS3号は、期近2本と2月限を除いて小幅安。寄り付きでは、上海夜間の軟調地合いを受けて、売りがやや優勢となった。その後、期近2本はしっかりとなったものの、3番限以降は、弱もち合いとなった。取引は盛り上がりを欠いている。TSR20は動意に欠ける展開となっている。今日の東京ゴムは、期近2本が小幅高となる一方で、3番限以降は売り物がちの展開となっている。ゴム独自の材料に欠けるなか、当先の順ザヤが20円前後まで広がっていることから、サヤ修正の動きが出ている。東京RSS3号の場合、当先の順ザヤは通常10円前後である。サヤ修正の動きが強まれば、165円前後まで水準を引き下げる可能性は十分にありそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値24100円(前日比-100円)東京コーンは、総じて下落。108.90円台後半に円安が進んでいることが支援材料だが、シカゴコーン夜間取引が続落していることから期近以外売り優勢となる限月が目立つ。取組高の多い期先9月限は2万3900円まで下落し、2万4000円割れ。先限は2万4100円まで軟化した。東京コーンは閑散商いのなか、期先9月限が、大台割れ。他限月も含め、まだ押し目形成局面。シカゴコーンが収獲の進展を背景の投機家が売り姿勢を強め、期近12月限が380セント割れとなると、東京コーン先限は2万4000円の節目を試すまで軟化した。


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