夕刊:2019/10/31

FRB0.25%の利下げを受け日経平均株価反発、東京金、銀、白金、パラジウムも上昇。原油は、在庫の余剰から下落。

為替

31日の東京外国為替市場でドル・円は弱含み。30日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、パウエルFRB議長発言「現行の政策スタンスは適切であり続ける可能性が高い。将来、利上げが適切となる時期があるだろう」を受けて利下げ打ち止め観測が高まり109.29円まで上昇した。しかし、「利上げの前には著しいインフレ率の上昇が必要」とのパウエルFRB議長の発言で、早期の利上げ転換もないとの思惑から108.72円まで反落した。当面の米利上げ観測が後退したことを背景としたドル売りの流れが継続。本邦輸出企業や米系短期勢などの売りが観測されたこともあり、一時108.55円と今週に入ってからの安値を付けた。もっとも、日銀の金融政策決定会合の結果および展望レポートの公表を控えるなか、一巡後は次第に動きが鈍くなった。ユーロ・円も弱含み。ドル円の下落に引っ張られる形で一時121.25円まで下押しする場面があった。ユーロ・ドルは底堅い。ドル全面安の流れに沿って一時1.1176ドルと21日以来の高値を付け、その後も高値圏で推移している。これまでの参考レンジ:ドル・円:108.55円-108.88円、ユーロ・ドル:1.1154ドル-1.1176ドル、ユーロ・円:121.25円-121.47円。米連邦準備制度理事会(FRB)は29日から30日にかけて連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、市場の予想通り政策金利であるFF金利誘導目標を0.25%ポイント引き下げ1.5%-1.75%に決定した。声明では、「持続的な成長を維持するために適切な行動をとる」との文言が削除され、「不透明性が存続、適切な金利の軌道を判断していく」と、次回の利下げ明言を避けた。また、パウエルFRB議長は会見で、「現行の金融政策は適切である可能性が強い」と、次回会合で政策金利を据え置く可能性も示唆した。米中貿易協議など不透明要因から米国景気の下押し圧力に対する予防的な金融緩和は、今回の利下げで一旦終了したと考えられる。今後は、米国景気動向、特に11月29日から始まる年末商戦に焦点が移行するであろう。

株式(日経平均)

31日の東京株式市場で日経平均株価は反発して引けた。前日比83円92銭(0.37%)高い2万2927円04銭で引けた。(高値2万2988円80銭-安値2万2875円50銭)TOPIX:1667.01 +1.11 0.07%高、マザーズ:873.98 +3.96 0.46%高。前日の米国株式市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)で大方の予想通り政策金利が引き下げられたものの、パウエル議長が今後の利上げには大幅なインフレ率上昇が必要になるとの認識を示し、主要3指数は揃って反発。今日の日経平均は反発で寄り付いた。海外勢による指数先物への買い戻しの動きが活発化したほか、決算を受けた個別物色も目立った。主要企業による2019年4~9月期の決算発表が本格化するなか、通期の業績予想を上方修正したソニーが大幅に上昇した。SCSKなど業績が良好と受け止められた銘柄に買いが集まった。日経平均は朝方に上げ幅が100円を超える場面があった。前引けにかけては、中国国家統計局と中国物流購入連合会(CFLP)が発表した10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が8カ月ぶり低水準となり、市場予想も下回った。中国景気の先行き不透明感から、安川電機など中国関連とされる銘柄に売りが出た。好業績への期待が高かったアドバンテストが決算発表後に急落し、半導体関連銘柄に売りが波及したのも相場の重荷だった。節目の23000円を前に利益確定の売りが上値を抑えた。日銀は31日まで開いた金融政策決定会合で、大規模緩和策の維持を決めた。市場の想定通りとして、相場全体への影響は限られた。

貴金属

金先限帳入値5220円(前日比+26円)銀先限帳入値62.8円(前日比+0.5)白金先限帳入値3252円(前日比+26円)パラジウム先限帳入値6000円(前日比+56円)東京金、銀は、軒並み上昇。NY金現物相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を控えて、買いが優勢となり、3営業日ぶりに反発した。FRBはこの日、連邦公開市場委員会(FOMC)の2日目の議論を開始。3会合連続となる利下げ決定がほぼ確実視される中、金利を生まない資産である金には買いが入りやすかった。ただ、会合終了後に公表されるFOMC声明やパウエルFRB議長の記者会見で、今後の政策運営方針について手掛かりを得たいとの思惑が強く、上値は限られた。午後に公表されたFOMC声明では、市場の予想通り0.25%の追加利下げを決定。一方、政策運営の先行きについては「景気拡大の持続へ適切な行動をとる」との従来の文言を削除し、経済情勢を見極めた上で「適切な政策金利の道筋を評価する」と明記した。これを受けて、FRBが追加緩和に慎重な姿勢を強めたとの観測も広がり、金相場は清算値確定後に売り買いが交錯する展開だった。東京金は、高値もみ合い。午前中は、NY高を受けて買い優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の押し目が買われたことを受けて堅調となった。午後に入ると、ドル建て現物相場の上げ一服を受け、もみ合いとなった。米連邦公開市場委員会(FOMC)後のドル高一服を受けて堅調となった。一方、円相場は108円台後半で円高となった。銀もNY高を受けて堅調となった。金は、22円高~27円高、銀は、0.1円高~0.5円高。プラチナ系貴金属(PGM)は、軒並み上昇。プラチナは、NY高を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の押し目が買われたことを受け堅調となった。パラジウムは、NY高を受けて買い優勢となった。プラチナは、24円高~30円高、パラジウムは、23円高~56円高。

石油

原油先限帳入値37780円(前日比-470円) ガソリン先限帳入値51960円(前日比-700円)灯油先限帳入値54450円(前日比-450円)東京石油市場は、軒並み下落。NY原油先物相場は、3日続落した。米エネルギー情報局(EIA)が30日発表した週間統計で米国の原油在庫が増えたことを嫌気する売りが出た。週間の石油在庫統計によると、25日時点の米原油在庫は前の週に比べて1.3%増えた。増加は2週ぶり。足元の米国内の在庫は過去5年間の平均を上回り、需給の緩みが意識された。米中などの貿易摩擦で世界の貿易量が伸び悩み、原油需要の下押し圧力になるとの見方も根強い。東京石油市場は軟調。米原油在庫の増加や米国内総生産(GDP)の減速が重しとなっている。米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利の引き下げを決定し、追加利下げに否定的ではなかったことからドル売りが続いており、108.60円付近まで円高・ドル安となった一方で、時間外取引でニューヨーク原油は下げ幅を消し、プラス圏に浮上している。日中取引開始後、東京原油先限は3万7850円まで下げ幅を削った。夜間取引の安値である3万7590円からの戻りを試している。中国国家統計局が発表した10月の中国製造業購買部担当景気指数(PMI)は49.3まで低下し、今年2月以来の低水準となった。10月に入って米中通商協議はやや進展したものの、冷え込んでいる企業景況感に変化は見られなかった。原油は、10円安~520円安、ガソリンは、480円安~700円安、灯油は、450円安~570円安。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値174.5円(前日比+1.5円)ゴムTSR先限帳入値148.9(前日比0円)東京ゴムRSS3号は、軒並み高。寄り付きでは、上海夜間高を背景に買いが先行した。ただ、その後、日中取引の上海ゴムが、上げ幅を縮小していることから、東京ゴムも伸び悩んでいる。TSR20は動意に欠ける展開となっている。上海ゴムが地合いを引き締めている。中心限月1月限は、前日の夜間取引で1万2095元まで水準を引き上げた。9月17日の高値1万2260元が視野に入ってきた。同水準をしっかり上抜くと、節目の1万2500元を目指した動きになろう。ただ、9月以降、1万2000元台では、上値が重くなっており、今回も同水準で切り返されるようなら、 目先、1万1500元付近まで軟化する可能性がある。その場合、東京ゴムの上昇も腰折れとなるだろう。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値24150円(前日比-50円)東京コーンは、総じて小反落。前日のシカゴ高に反応鈍く推移し、前日、3ケタ高続出となったことに対する修正安。超閑散商いで玉の出方次第ながら取組高の多い期先9月限は一時2万4000円割れ。先限は2万4150円で買い支えられた後、横ばい。東京コーンは概ね小反落。シカゴコーン期近12月限が390セント台を維持して引けたが、東京コーンは買い意欲が盛り上がらず。


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