夕刊:2019/11/01

米中貿易協議を巡る不透明感から日経平均株価反落、原油、白金、パラジウムも下落、東京金は堅調。

為替

1日の東京外為市場でドル・円は底堅い。日本株安が嫌気されたが、中国の製造業関連指標が堅調となり豪ドル・円などクロス円がドル・円を押し上げた。米連邦準備制度理事会(FRB)の打ち止め観測は広がりつつあるが、利上げは来年後半にずれ込むとの見方からドルは売られやすい地合い。本日アジア市場では日経平均株価の弱含みを手がかりに、一時107円後半に沈んだ。日経平均先物は軟調地合いが続き、目先の日本株安継続への警戒感から円買い方向に振れやすい。ただ、中国財新製造業PMIが強い内容となり豪ドル・円などクロス円が上昇基調に振れ、ドル・円は108円付近に戻した。これまでの取引レンジ:ドル・円107.87円~108.06円、ユーロ・円120.35円~120.65円、ユーロ・ドル1.1152ドル~1.1172ドル。

株式(日経平均)

1日の東京株式市場で日経平均株価は反落して引けた。前日比76円27銭(0.33%)安い2万2850円77銭で引けた。(高値2万2848円51銭-安値2万2705円60銭)TOPIX:1666.50 -0.51 0.03%安、マザーズ:873.98 0.00 0.00%。米国株式市場は反落。アップルやフェイスブックが前日発表した四半期決算は好調な内容だったが、米中通商合意を巡る不透明感が重しとなった。通商合意を巡り相反する情報が飛び交う中、市場では警戒感が高まった。ブルームバーグは、中国がトランプ米大統領と長期的で包括的な通商合意を結べるか疑問視していると報じた。トランプ大統領はその後、米中が「第一段階」の貿易協定の署名に向け、新たな開催地を近く公表すると述べた。海外メディアの報道を受けて米中摩擦への警戒感が高まり、米株安につれての日経平均は200円近い下落から始まった。ただ追随する売りは限られ、寄り付き直後を安値に買い戻し主導で下げ渋る展開となっている。前述の報道については、中国の対米姿勢として特段サプライズのある内容ではなく、部分的な合意に対する期待は変わらないと冷静に受け止める市場関係者の声もある。アジア市場では中国・上海総合指数などが小じっかり。だが、日本では3連休が控え、この間に米国では10月の雇用統計やサプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数の発表が予定されている。31日発表の米シカゴ購買部協会景気指数が3年10カ月ぶりの低水準まで下げ、米長期金利の低下とともに為替が108円近辺まで円高方向に振れただけに、米景況感悪化への警戒感が出てくる可能性はある。

貴金属

金先限帳入値5229円(前日比+9円)銀先限帳入値62.7円(前日比-0.1)白金先限帳入値3240円(前日比-12円)パラジウム先限帳入値5932円(前日比-68円)東京金は、上昇。銀は、まちまち。NY金現物相場は、ドル安・ユーロ高に伴う割安感などから買いが優勢となり、続伸した。12月物は中心限月の清算値ベースでは9月26日以来約1カ月ぶりの高値となった。米連邦準備理事会(FRB)は30日、政策金利の0.25%引き下げを決定。外国為替市場では、長期金利の低下を受けてドル安・ユーロ高が進行し、ドル建てで取引される金などの商品に割安感が広がった。金利低下は物価上昇を促すとの思惑も金買いを促し、一時1516.70ドルまで上昇した。東京金は、高値もみ合い。午前中は、NY高を受けて買い優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の上値の重さと円高一服を受け、もみ合いとなった。午後に入ると、次の材料待ちで小動きとなった。米中の通商協議で長期的な合意に対する懸念が出たことや弱気の米経済指標が支援要因になった。一方、円相場は107円台後半で円高が一服した。銀は、NY高と円高を受けてまちまちとなった。金は、5円高~9円高、銀は、0.1円安~0.3円高。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが小反落。プラチナは、円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の堅調や円高一服が下支えとなった。パラジウムは、NY安と円高を受けて軟調となった。プラチナは、1円安~12円安、パラジウムは、13円安~68円安。

石油

原油先限帳入値37010円(前日比-770円) ガソリン先限帳入値50990円(前日比-970円)灯油先限帳入値53710円(前日比-740円)東京石油市場は、軒並み下落。NY原油先物相場は、中国経済減速に伴う需要減退懸念から4日続落した。中国国家統計局が31日発表した10月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は景気の拡大・縮小の節目である50を6カ月連続で下回り、今年2月以来の低水準となった。米中貿易摩擦の長期化で景況感の一段の悪化が鮮明となり、エネルギー需要の減退懸念から下落した。東京石油市場は下落。米中通商協議の不透明感が海外原油を圧迫し、円高を後押ししたことが背景。最重要問題で中国は米国に譲歩しない意向であると伝わった。円相場は108円ちょうど付近で推移し、NY市場までの円高水準を維持。ただ、時間外取引でNY原油が反発の動きとなっていることで、国内市場は下げ幅をやや削っている。東京原油2020年4月限は3万6550円で発会した後、3万6800円までやや水準を切り上げた。その他の限月は下落しているものの、安値から切り返している。本日は10月の米雇用統計が発表される。米非農業部門雇用者数(NFP)の推移のほか、ピークアウトの兆候がある賃金上昇率に注目したい。雇用環境は堅調さを維持しているが、以前のようにタイト化しておらず、賃金の上昇圧力は弱まっている可能性が高い。賃金上昇率の鈍化は消費の伸びを抑制しそうだ。原油は、690円安~770円安、ガソリンは、690円安~970円安、灯油は、710円安~740円安。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値172.1円(前日比-2.4円)ゴムTSR先限帳入値148.9(前日比0円)東京ゴムRSS3号は、軒並み反落。寄り付きでは、上海夜間安や円高を背景に、売りが先行した。その後、日中取引の上海ゴムが、さらに地合いを緩めたことから、東京ゴムは一段安となっている。TSR20は動意に欠ける展開となっている。今日の東京ゴムは、上海ゴムの下落を背景に上げ一服となっている。前日の取引で174.7円まで上昇したものの、節目の175円の手前で切り返された。今日は、171.8円まで水準を引き下げており、テクニカル的には、一目均衡表の雲の中に押し戻されている。ここからだが、節目の170円をしっかり割り込まれなけば、再び節目の175円を試すとみる。ただ、現状、ファンダメンタルズからは、積極的な買い材料が見当たらないことから、上値を追っての買いには慎重になった方がよさそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値23860円(前日比-290円)東京コーンは、下落。前日のシカゴ小幅安、円相場が107円台後半~108円水準に上昇から売り優勢。期先2本が一時380~350円まで急落し、チャートは一段と弱気になった。出来高はさほど多くないが、戻り売り圧力が強い商状。東京コーンは軟調。先限は2万3800円まで下落。11月限として一代安値を更新。先限つなぎ足で10月11日の安値2万3770円に接近。いったん2万3900円台に戻したが、2万3800円台半ばにジリ安。


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