夕刊:2019/11/05

米中貿易協議の懸念後退で日経平均株価大幅高、東京金、銀、白金、原油も好感し上昇

為替

5日の東京外国為替市場で、ドル・円は底堅い。5・10日仲値のフローでつけた本日高値圏を維持している。ただ、9月短観で発表された大企業・製造業で想定為替レートである108.68円を意識した売りも入るようで、上値が重い。トランプ米大統領の「合意に近づいている、中国は合意を強く望んでいる」との発言が伝わったことや、市場予想通りの51.1となった10月中国サービス部門PMIは、為替の強い方向性につながらなかった。ドル・円は108円台で戻りを試す展開となっている。現時点では108.80円から109.00円まで断続的に売りオーダーが並んでいる状態だが、108.70円までに置かれた売りを順次こなす底堅い動きを続けてきただけに、ここからもじりじり売りオーダーをこなしていく可能性は考えられる。ユーロ・ドルは小幅に下押し。時間外取引の米10年債利回りが1.79%台で上昇傾向となり、ドル買い傾向となるなか、狭いレンジながらここまでの安値1.1122ドル近辺で重く推移した。ユーロ・円もさえず。強い方向感はないが、この時間帯はユーロ・ドルの下押しに連動して重い推移だった。これまでの参考レンジ:ドル・円:108.56円-108.83円、ユーロ・ドル:1.1119ドル-1.1137ドル、ユーロ・円:120.74円-121.07円。

株式(日経平均)

5日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に反発して引けた。前日比401円22銭(1.76%)高い2万3251円99銭で引けた。(高値2万3328円52銭-安値2万3090円94銭)TOPIX:1694.16 +27.66 1.66%高、マザーズ:876.08 +2.10 0.24%高。日本の3連休中、米株式市場では10月雇用統計における雇用者数の予想上振れや米中貿易協議の進展期待により、NYダウがおよそ3カ月半ぶりに最高値を更新した。米中協議を巡っては、合意「第1弾」の署名場所についてトランプ大統領が「アイオワ州を考えていると述べた」と報じられた。為替相場も108円台後半と前週末より円安方向に振れ、連休明けの日経平均はこうした流れを好感し268円高で寄り付いた。一時23328.52円まで上昇して取引時間中の年初来高値を更新し、その後も高値圏で堅調に推移した。米株高で資金余力の増した海外投資家による断続的な買いも想定される。なお、NY時間には米10月サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数の発表が予定されている。9月分では予想以上の低下が嫌気されただけに注意が必要だが、目先は改善期待が先行しやすい地合。

貴金属

金先限帳入値5253円(前日比+24円)銀先限帳入値63.1円(前日比+0.4)白金先限帳入値3286円(前日比+46円)パラジウム先限帳入値5940円(前日比+8円)東京金は、続伸。銀は、堅調。NY金現物相場は、リスク選好の流れの中で株高が進行する中、安全資産に対する需要も根強く、方向感のない取引となった。前週末1日に発表された10月の米雇用統計では、景気動向を示す非農業部門就業者数が市場予想を上回る伸びを示し、景気の先行き不安はひとまず後退した。また、米中貿易協議をめぐっては、習近平中国国家主席とトランプ米大統領が継続的に連絡を取り合っているとする中国外務省報道官の発言を米メディアが伝え、首脳会談が月内にも実現しそうだとの楽観的な見方が広がった。こうした中、この日はリスク選好ムードが優勢となり、米株式相場では午前の早い段階に、ダウ工業株30種平均など主要指数が軒並み史上最高値を更新。これに押され、金塊は昼ごろに安値を付けた。しかし、世界的に製造業関連の指標が悪化しており、各国の主要中央銀行が緩和的な金融政策を維持する中で、安全資産とされる金塊の下値も堅く、午後には前週末清算値付近の水準まで買い戻された。東京金は、高値もみ合い。午前中は、円安を受けて買い優勢で始まったのち、円安とドル建て現物相場の軟調を受け、もみ合いとなった。午後に入ると、ドル建て現物相場の軟調に上値を抑えられた。先限は前日比21円高の5250円で推移。5256円で上げ一服となった。米中の通商協議の進展期待による円安が支援要因になった。円相場は108円台後半の円安に振れた。一方、ドル建て現物相場は1505ドル台に下落した。米国が中国への関税の一部撤回を検討と伝えられた。銀も円安を受けて堅調となった。金は、24円高~31円高、銀は、0.4円高~0.6円高。プラチナ系貴金属(PGM)は、プラチナが反発。プラチナは、ドル建て現物相場の上昇や円安を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場が小動きとなる中、円相場次第の値動きとなった。パラジウムは、まちまちとなった。プラチナは、31円高~46円高、パラジウムは、24円安~8円高。

石油

原油先限帳入値38600円(前日比+1860円) ガソリン先限帳入値52570円(前日比+1580円)灯油先限帳入値55600円(前日比+1890円)東京石油市場は、軒並み下落。NY原油先物相場は、米中貿易戦争を背景としたエネルギー需要の先行き懸念が和らぐ中、続伸した。中国外務省報道官は4日、習近平中国国家主席とトランプ米大統領が「さまざまな手段」を通じて継続的に連絡を取り合っていると述べた。また、週末1日に発表された米中の経済指標が堅調だったことから、世界的な景気減速でエネルギー需要が低迷するとの警戒感がひとまず後退した。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国で構成されるOPECプラスの会合を12月に控えて、協調減産拡大への根強い期待も相場を押し上げた。イランのザンギャネ石油相は減産の拡大で合意することを期待していると発言した。さらに、米株式相場が史上最高値を更新する中、株と並んでリスク資産とされる原油が買われやすく、相場は一時57.43ドルまで上昇した。ただ、外国為替市場ではドル高・ユーロ安が進行。ドル建てで取引される原油に割高感が生じたことから、上値を削る展開となった。東京石油市場は暴騰。東京市場の連休中に海外原油が続伸したほか、円安が支援要因となっている。月内に米中通商合意の第1弾が正式に成立することが期待されている。文書化作業が終了し、トランプ米大統領の提案を受け入れるなら、習近平・中国国家主席が訪米する見通し。中国が9月1日に発動した対中関税の撤回を米国に求めており、米国がこれを検討していると伝わったことも支援要因。円相場は108円後半で取引されている。時間外取引でNY原油は軟調。日中取引開始後、東京原油先限は3万8520円まで一段高となった。ただ、買い一巡後は3万8310円まで調整した。4日、イランのザンギャネ石油相は来月の石油輸出国機構(OPEC)総会で、一段の減産で合意すると予想していると述べた。ただ、今のところ他の産油国は追加減産の是非について態度を明らかにしていない。現状の合意では、日量120万バレルの減産を来年3月まで続ける予定。原油は、1860円高~1970円高、ガソリンは、1500円高~1680円高、灯油は、1760円高~1920円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値177.9円(前日比+5.8円)ゴムTSR先限帳入値148.9(前日比0円)東京ゴムRSS3号は、軒並み反発。寄り付きでは、上海夜間高や円安を背景に、買いが先行した。その後、日中取引の上海ゴムが、一段高となると、東京ゴムも買いが加速した。TSR20は動意に欠ける展開となっている。東京ゴム先限は、174.9円まで水準を引き上げ、175円の攻防となっている。10月31日から同水準の攻防が続いているが、これまで切り返されている。8月19日、9月18日にも175円を試す動きとなったが、ことごとく跳ね返されており、今回、同水準を上抜くようなら、上値余地が拡大しそうだ。175円から上の水準では、180円まで抵抗線らしい抵抗線も見当たらないことから、時間をかけずに180円台を試す可能性もある。後場に175.0円を突破しテクニカル面での買いが入り大幅高となった。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値23770円(前日比-90円)東京コーンは、期先3本が下落。4日のシカゴコーンが軟調に引けたことから小口の売りが優勢。円相場が108円台後半に下落から仕掛け難となり、閑散商いを継続。東京コーンは弱含み商状。先限は日中取引2万3800円で寄り付いた。2万3860円で戻りを抑えられ、その後はほとんど値動きがない。3日現在の米国産コーンの収獲率が52%となり、前週の41%から11%の進展。10%程度の進捗は織り込み済み。作柄が幾分、悪化し、シカゴ夜間取引が小反発しているが、東京コーンは反応薄。後場に入り売られ始めより付きの2万3800円を割り込み安値引けとなった。


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