夕刊:2019/11/06

米中貿易協議の進展と米IMS指数の改善を受け日経平均株価高値更新、原油、ゴムも好感、金、白金、パラジウムは、米金利上昇を嫌気し下落。

為替

6日の東京外為市場でドル・円は下げ渋り。国内勢の売りが先行したものの、米中協議の進展期待の継続によるドル買いで109円台を維持した。ドル・円は1週間ぶりに109円台を回復したが、国内勢による利益確定売りが強まり、朝方から下落基調に振れている。日経平均株価の上げ幅縮小を手がかりに一時109円付近に弱含んだ。109.04円前後で推移する200日移動平均線付近の攻防。同線を上回る水準で利食いが入りやすい。109円台は、10月30日に109.29円を上値に伸び悩んだ水準としても意識される。中国株の下落や、日経平均株価が前日比で一時マイナスに転じるなど軟化したことを受け、109.01円へ下押す場面があった。米中貿易協議の進展期待によるドル買い・円売りは根強くドルの下げを弱めた。また、中国株や米株式先物のマイナス圏推移も円売りを後退させた。ユーロ・ドルは小幅に持ち直し。時間外取引の米10年債利回りが、前日NY引けを下回る水準で1.837%付近まで小幅に低下。ドル軟化から、ユーロ・ドルは1.1078ドルまでじり高となった。ユーロ・円はさえず。為替全般に強い方向感がないなか、ドル円の利食いが優勢なクロス円も戻りが鈍い。ユーロ・円は一時120.69円と、わずかながら低下幅を広げた。これまでの参考レンジ:ドル・円:108.97円-109.18円、ユーロ・ドル:1.1067ドル-1.1085ドル、ユーロ・円:120.66円-120.92円。

株式(日経平均)

6日の東京株式市場で日経平均株価は小幅上昇して引けた。前日比51円83銭(0.22%)高い2万3303円82銭で引けた。(高値2万3352円56銭-安値2万3246円57銭)TOPIX:1694.45 +0.29 0.02%高、マザーズ:871.35 -4.73 0.54%安。5日の米国市場では、NYダウが30ドル高と小幅ながら続伸となった。トランプ政権が中国への関税措置の一部撤回を検討していることが報じられたほか、10月ISM非製造業景況指数が予想を上振れたことも好感された。円相場は109.10円台と円安に振れて推移している。日経平均はこうした流れを引き継いで91円高で寄り付いた。朝方には一時23352.56円(100.57円高)まで上昇したが、連日で取引時間中の年初来高値更新後、利益確定の売りも出てマイナスに転じる場面があった。決算発表がピークを迎えていることもあり、決算度外視での上昇は期待しづらい。先物主導による買戻し売買での底堅さはあるものの、前日の大幅上昇の反動もあって、上値追いには慎重姿勢。また、決算発表がピークを迎えることから、決算を材料にした物色が強まりやすい。相対的に出遅れているセクターや銘柄へは修正リバウンドを意識した物色にも向かいやすい。依然として出遅れ感の強い中小型株などへは、修正リバウンドを意識した個別物色の流れも高まってくる可能性も考えられる。しかし、相場全体を左右する新規材料に欠けるなか、持ち高を一方向に傾ける動きは限られている。日銀が上場投資信託(ETF)の買い入れを見送ったとの見方が浮上したことも、投資家が積極的な売買を控える動きにつながった。取引終了後にソフトバンクG、明日の取引時間中にはトヨタ自動車が決算発表を予定している。

貴金属

金先限帳入値5193円(前日比-60円)銀先限帳入値61.5円(前日比-1.6)白金先限帳入値3239円(前日比-47円)パラジウム先限帳入値5886円(前日比-54円)東京金、銀は、反落。NY金現物相場は、投資家のリスク選好姿勢が強まる中、「安全資産」としての金は大きく値下がりした。米中貿易協議の「第1段階」合意署名が月内にも行われるとの見方が台頭する中、導入済みの対中追加関税の一部撤廃も検討されていると米欧メディアが報じた。報道を受けて、リスク回避のポジションを巻き戻す動きが活発化。米株価が史上最高値を更新するなど、ここ数日の世界的な株高傾向も安全資産としての金需要を圧迫した。東京金は、安値もみ合い。午前中は、NY安を受けて売り優勢で始まったのち、円安一服とドル建て現物相場の下げ一服を受け、もみ合いとなった。午後に入ると、ドル建て現物相場の戻りが一服し、小動きとなった。先限は前日比53円安の5200円前後で推移。5204円で上値を抑えられた。米中の通商協議の進展期待による株高や予想以上の米ISM非製造業指数を背景としたドル高が圧迫要因になった。一方、円相場は109円台前半で円安が一服し、一時108円台を付けたが、午後に入ると、109円台前半で小動きとなった。銀もNY安を受けて軟調となった。金は、59円安~63円安、銀は、0.5円安~1.6円安。米金融・債券市場では国債利回りが上昇し、10年債利回りは一時6週間ぶりの高水準を付けた。米中通商協議進展への期待や底堅いISM非製造業統計が売りを誘った。米国が対中関税の取り下げを検討していると報じられる中、国債利回りは前日の海外市場で上昇。交渉に詳しい関係者によると、中国は米国との通商協議における「第1段階」の合意の一環として、9月に発動した対中関税を撤回するよう求めており、第1段階の合意には12月15日に約1560億ドルの中国製品に対する関税を発動する計画を取り下げる確約が含まれているという。経済統計では10月のISM非製造業総合指数が54.7と9月の52.6から上昇し、市場予想を上回った。先週末の底堅い雇用統計以降、市場ではリスク選好の回復が続いている。10年債利回りは1.858%。一時1.873%と9月16日以来の高水準を付けた。2年・10年債の利回り格差は23bpと7月25日以降で最大となった。市場では堅調な経済指標を背景に短期的な追加利下げ観測が後退しており、CMEグループのFEDウオッチによると、金利先物が織り込む12月の利下げ確率はわずか5%にとどまっている。10月初旬時点では44%まで達していた。プラチナ系貴金属(PGM)は、下落。プラチナは、NY安を受けて売り優勢で始まった。その後は、円安一服やドル建て現物相場の下落を受けて軟調となった。パラジウムもNY安を受けて売り優勢なった。プラチナは、35円安~47円安、パラジウムは、54円安~116円安。

石油

原油先限帳入値38760円(前日比+160円) ガソリン先限帳入値52610円(前日比+40円)灯油先限帳入値55850円(前日比+250円)東京石油市場は、堅調。NY原油先物相場は、米中貿易協議の進展期待をはやした買いが入り、3営業日続伸した。米政治専門紙ポリティコ(電子版)は4日、中国の習近平国家主席が貿易協議「第1段階」の合意署名のために訪米する条件として、米国による制裁関税「第4弾」の撤廃を求めていると報道。また、同日の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、トランプ米政権が第4弾の一部撤廃を検討していると伝え、交渉が進展しつつあるとの期待が広がった。東京石油市場は全般的に買いが優勢だが、ガソリンは高安まちまち。第1弾の米中通商合意が月内に成立すると期待されていることが海外原油を押し上げ、円売りを促しているものの、上値は伸びない。米石油協会(API)が発表した米週間石油在庫統計で、原油在庫が増加したことが重し。時間外取引でNY原油は軟調に推移。NY市場までの円安・ドル高は109円前半で一服。日中取引開始後、東京原油先限は3万8730円まで上げ幅を削っている。先月29日高値である3万9110円付近が抵抗。米国のパーミアン盆地でシェールオイルを生産する米ダイアモンドバック・エナジーの四半期利益は市場予想を下回った。原油安が背景。2018年の通期決算にかけては売上高を倍増させてきたが、逆風が強まっている。原油は、160円高~370円高、ガソリンは、50円安~110円高、灯油は、190円高~280円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値178.4円(前日比+0.5円)ゴムTSR先限帳入値148.9(前日比0円)東京ゴムRSS3号は、続伸。寄り付きでは、上海夜間高や円安を背景に、前日の東京夜間の引けと同値圏で推移した。ただ、その後は、前日の東京夜間が大きかったことや、日中取引の上海ゴムが上げ幅を縮小していることなどから、売り物がちとなったが、押し目は買われ先限はマイナスサイドからプラスサイドへ転換した。TSR20は動意に欠ける展開となっている。東京先限は、夜間取引で180.3円まで上昇したものの、その後は上値が重くなっている。上海ゴムが9月17日の高値1万2260元手前で切り返されたことから、利食い売りが優勢となっているようだ。また、180円まで上昇したことから、目先の上値は達成感も広がっているようだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値23590円(前日比-180円)東京コーンは、まちまち。期先2本が序盤からシカゴ小幅安で直近の安値を試す下落となったことから売り優勢。先限が下げ幅を拡大し、200円安の2万3570円まで下落。戻りは鈍い。109円台前半まで円安が進んでいるが、期先の買い戻しの動きは少なく、薄商いで限月間で方向性がない。東京コーンは期先が軟調。期先はシカゴ安と弱気のテクニカル要因から売り優勢。閑散商いでローカル色が濃い動き。先限つなぎ足の支持線2万3770円割れとなり、主要支持線は2万3500円までない。


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