夕刊:2019/11/08

米中が段階的な関税措置の撤廃合意報道で日経平均株価連日の高値更新、原油も好感、金、銀、白金は、米金利上昇を嫌気し下落。

為替

8日の東京外為市場でドル・円は反落。米中貿易協議への楽観的な見方で円売りが先行したが、不透明感もありドルは利益確定売りが強まった。米中貿易協議は両国が相互に発動した関税を今後段階的に撤廃する方向とみられ、進展期待のドル買い・円売りが優勢に。米ホワイトハウスの対中摩擦解消への前向きな姿勢が好感され、ドル・円は一時109.40円台に浮上した。ただ、米中の段階的な関税撤廃に対し米国議会が慎重姿勢を示すなど先行き不透明感もあり、ドルはその後下げに転じたが小動きのもみあいとなった。これまでの取引レンジ:ドル・円109.12円~109.41円、ユーロ・円120.60円~120.88円、ユーロ・ドル1.1048ドル~1.1059ドルで推移した。

株式(日経平均)

8日の東京株式市場で日経平均株価は小幅続伸して引けた。前日比61円55銭(0.26%)高い2万3391円87銭で引けた。(高値2万3591円09銭-安値2万3313円41銭)TOPIX:1702.77 +4.64 0.27%高、マザーズ:857.82 -15.99 1.83%安。7日の米株式市場でNYダウは182ドル高と反発し、過去最高値を更新した。米中が段階的な関税措置の撤廃で合意したと伝わり、買いが先行。ただ、合意は決定事項でなく「ホワイトハウス内で反対が出ている」との報道もあり、引けにかけて上げ幅を縮小した。米長期金利の大幅上昇とともに為替相場は109.40円台まで円安方向に振れる場面があり、日経平均も米株高や円安を好感して219円高からスタート。オプション11月限の特別清算指数(SQ)算出に絡んだ売買が買い越しだったことも押し上げ要因になったとみられる。朝方には一時23591.09円(260.77円高)まで上昇したが、SQ値(市場推計で23637.93円)に届かず失速すると、前引けにかけてマイナスに転じる場面もあった。週末である上、これまでの上昇で高値警戒感が強く、利益確定売りもかさんで伸び悩んだ。

貴金属

金先限帳入値5150円(前日比-51円)銀先限帳入値59.9円(前日比-1.8)白金先限帳入値3188円(前日比-64円)パラジウム先限帳入値5960円(前日比+11円)東京金、銀は、反落。NY金現物相場は、米中貿易摩擦の緩和期待が膨らむ中、安全資産としての需要が減退し、反落した。中国商務省の高峰報道官は7日の記者会見で、米中両国が「協議の進み具合に合わせ、追加関税を段階的に撤廃することに同意した」と発言。これをきっかけに、「第1段階」合意文書の署名実現に向けた交渉がまとまりつつあるとの期待が広がり、この日は世界的に株価が上昇、一方で金塊など安全とされる資産には売り圧力がかかった。東京金は、安値もみ合い。午前中は、ニューヨーク安を受けて売り優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の戻りが売られたことを受けて軟調となった。午後に入ると、ドル建て現物相場の小動きを受け、もみ合いとなった。先限は、5138円で下げ一服となった。米中の通商協議の進展期待やドル高が圧迫要因になった。一方、円相場は109円台前半の円安に振れた。7日のSPDRゴールドの現物保有高は前日比1.466トン減の914.380トンとなった。ドル高や株高などを背景に投資資金が流出した。ドル建て現物相場は、レンジの下限を試しており、手仕舞い売りが継続すると一段安の可能性もある。銀もNY安を受けて売り優勢となった。金は、49円安~56円安、銀は、1.5円安~2.2円安。米債券市場では国債利回りが3カ月ぶりの水準に上昇した。米中が通商協議の「第1段階」の合意の一環として貿易戦争の過程で発動した追加関税を段階的に撤廃することで合意したと伝わったことで、安全資産とされる国債に売りが出た。ただ売りはテクニカル要因で増幅された面もあった。中国商務省の高峰報道官は7日の会見で、中国と米国がここ2週間の間に、双方が貿易戦争の過程で発動した追加関税を段階的に撤廃することで合意したと表明。米政府高官も同日、匿名を条件に、第1段階の合意の一環として撤廃が計画されていることを確認した。10年債利回りは一時1.973%と、8月1日以来の水準に上昇。その後は1.942%に戻した。前日終盤は1.812%だった。市場関係者は、9月に付けた高水準の1.908%を突破した後に上昇が加速した。プラチナ系貴金属(PGA)は、反落。プラチナは、NY安を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相場の下落を受けて軟調となった。パラジウムは、NY高を受けて買い優勢となったが金、白金の軟調に影響されまちまちとなった。プラチナは、63円安~67円安、パラジウムは、3円安~11円高。

石油

原油先限帳入値38540円(前日比+540円) ガソリン先限帳入値52160円(前日比+560円)灯油先限帳入値55570円(前日比+590円)東京石油市場は、反発。NY原油先物相場は、米中貿易協議の進展期待が広がる中、反発した。中国商務省の高峰報道官は7日、両国がこれまでの交渉で「協議の進み具合に合わせ、追加関税を段階的に撤廃することに同意した」と明らかにした。世界の経済成長やエネルギー需要の圧迫要因となっている米中貿易摩擦の緩和期待が台頭し、相場の支えとなった。東京石油市場は上昇。米商務省が、米中双方が賦課している関税を段階的に撤回していくことで合意したと発表したほか、トランプ米政権の関係者が合意成立に向けて非常に楽観的であると述べたことが背景。ただ、通商協議に関する米中の報道や発表は噛み合っておらず、米国は関税を撤回するとは発表していない。神経質な雰囲気は上値を抑止している。円相場は109円前半で推移。時間外取引でNY原油は軟調。日中取引開始後、東京原油先限は3万8640円まで堅調に推移。ただ、先週から3万9100~3万9200円付近が抵抗となっており、夜間取引の高値は3万8920円までとなっている。イラクでは先月から反政府デモが続いている。イラク南部のウンム・カスル港の入り口が一時閉ざされるなど、インフラの不備を背景とした市民の反発は一段と広がっている。ウンム・カスルは石油都市バスラの一部であり、混乱が拡大するようだと原油輸出に支障をきたしそうだ。原油は、520円高~570円高、ガソリンは、550円高~720円高、灯油は、590円高~750円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値177.3円(前日比-1.6円)ゴムTSR先限帳入値148.9(前日比0円)東京ゴムRSS3号は、反落。寄り付きでは、上海夜間の小幅安と円安がという強弱材料が交錯するなか、前日の夜間取引と同値圏で推移した。その後、日中取引の上海ゴムが売り物がちで推移していることから、東京RSSは、前日の夜間取引の上げ幅を削る展開とり前日比マイナス圏なった。TSR20は期近が堅調に推移している。東京RSS先限は、今日の取引で180円にタッチする場面があったが、昨日、一昨日と同様に180円台での値固めには失敗している。上海ゴムの中心限月1月限も、1万2000元台を回復してから、上値が重くなっており、これまでの上昇に対する修正安場面が近づいている。直近の上昇も期先主導であり、当先の順ザヤが20円前後まで拡大している。サヤの開き方をみると、今回の上昇は、現物高ではなく、先高期待によるところが大きい。目先、産地価格など、現物価格の上昇がなければ、サヤ修正の動きが強まりそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値23490円(前日比+10円)東京コーンは、まちまち。序盤から期先2本が強含みとなり、小反発し、自律修正高となっている。期中2本は小幅続落。期近1月限は560円安まで急落。期先は円安警戒感や、今夜、米農務省(USDA)から需給報告の発表があり、小口の買い戻しが先行ムード。東京コーン先限は、2万3500円を挟んで小高く推移。夜間取引で2万3450円まで下落。一目均衡表の雲の下限に接近したが、雲を下抜く前に修正高。7日のシカゴコーン期近12月限は、一時375セントの節目を割り込む下落。米国産コーンの新穀19-20年度の生産高、期末在庫とも事前の平均が10月の予想を下回っているが、収獲期に入ってからの最安値を更新。


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