夕刊:2019/11/14

国内GDP低下と米中貿易協議懸念で日経平均株価続落、金、白金軟調、原油は、堅調。

為替

14日の東京外為市場でドル・円はもみ合い。米中貿易協議の行方に思惑が交錯し、狭いレンジ内で方向感の乏しい値動きとなった。米中貿易協議に関し過度な進展期待は後退する一方、中国側の冷静な対応が注目され、リスクオンのムードは弱まった。ただ、ドルは108円台で国内勢の押し目買いが続き、日本株は軟調地合いでも下げは小幅にとどまった。中国の低調な経済指標も嫌気されよう。一方、上海総合指数はプラス圏だが、米株式先物は弱含みドル買いは入りづらい。午後に入ると、日経平均が前日比250円超安まで下げ幅を拡大するとリスク回避の円買いが優勢に。ドル・円は前日安値を下抜けると一時108.62円付近まで反落。クロス円もドル円の動きに連れユーロ円が119.51円付近まで、ポンド円が139.48円付近まで値を落とす場面が見られた。また、豪ドルは対ドルで0.6795付近まで、対円で73円82銭付近まで続落し引き続き軟調に推移している。これまでの取引レンジ:ドル・円108.63円~108.86円、ユーロ・円119.51円~119.81円、ユーロ・ドル1.1002ドル~1.1017ドルで推移した。

株式(日経平均)

14日の東京株式市場で日経平均株価は続落して引けた。前日比178円32銭(0.76%)安い2万3141円55銭で引けた。(高値2万3360円06銭-安値2万3062円16銭)TOPIX:1684.40 -15.93 0.94%安、マザーズ:851.56 -5.37 0.63%安。前日の米国株式市場では、注目されていたパウエル議長証言では市場想定通り当面の金利据え置きを示唆した一方で、農産物購入を巡って米中交渉が難航していることが伝わったことで、主要3指数は高安まちまちとなった。東京市場にもいったん利食い売りの動きが先行した。朝方の売り一巡後は押し目買いの動きもみられたものの、前場取引時間中に発表された10月の中国経済指標が弱含んだことで、短期筋による指数先物や中国関連株への売りに繋がり、日経平均はマイナス圏での推移となった。さらに、香港ハンセン指数が下げ幅を拡大したことで香港情勢に対する警戒感が一段と強まり、海外ヘッジファンドを中心とする売りが株価指数先物に出た。日銀が上場投資信託(ETF)の買い入れを前日に続き見送ったのではないかとの観測も投資家心理を悪化させた。WSJ紙は13日、「関税が米中の部分合意の妨げになっている」と報道。「中国が米国産農産物の購入をためらっている」とも伝わったことで米中貿易協議に対する不透明感が高まった。内閣府が朝方発表した7~9月期の実質GDP速報値は前期比・年率で0.2%増と、市場予想(0.8%増)を下回った。足元の日本株は明らかに過熱感が強まっており、GDPや米中問題は利益確定売りの良い理由付けになった。

貴金属

金先限帳入値5113円(前日比-8円)銀先限帳入値59.5円(前日比0)白金先限帳入値3064円(前日比-12円)パラジウム先限帳入値5699円(前日比+25円)東京金は、反落。銀は、まちまち。NY金現物相場は、米中貿易合意をめぐる不透明感を背景に買い戻しが入り、5営業日ぶりに反発した。トランプ米大統領は12日午後に行った講演で、米中貿易協議「第1段階」の合意文書の署名は「近いうちに実現する」と言明。しかし、署名の場となる首脳会談の開催時期や場所について具体的な言及を避けたほか、合意できなかった場合には追加関税を発動するとの強硬姿勢を明らかにした。また13日には、米下院がトランプ氏のウクライナ疑惑をめぐる初の公聴会を開催。こうした弾劾訴追に向けた動きに加え、香港で激化する抗議活動なども安全資産とされる金塊買いを後押しし、相場は終日プラス圏で推移した。ただ、米株価が史上最高値圏を維持する中、上値を追う勢いは抑えられた。東京金は、安値もみ合い。午前中は、円高を受けて売り優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の下落を受けて軟調となった。午後に入ると、ドル建て現物相場の下げ一服と円高を受け、もみ合いとなった。先限は前日比13円安の5108円で推移。その後押し目買いが入り5114円まで戻した。米中の通商協議に対する懸念からリスク回避の動きとなった。円相場は108円台後半の円高に振れた。銀は、NY高と円高を受けてまちまちとなった。金は、1円安~10円安、銀は、0円~0.3円高。プラチナ系貴金属(PGA)は、総じて続落。プラチナは、ドル建て現物相場の下落や円高を受けて売り優勢で始まった。その後は、円高が一服したが、ドル建て現物相場の下落を受けて軟調となった。パラジウムは、NY高を受けて期先2本が上昇した。プラチナは、6円安~20円安、パラジウムは、38円安~25円高。

石油

原油先限帳入値39010円(前日比+450円) ガソリン先限帳入値52520円(前日比+380円)灯油先限帳入値56230円(前日比+480円)東京石油市場は、上昇。NY原油先物相場は、米景気の先行きに対する過度の懸念が後退する中で買われ、反発した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は13日、議会上下両院合同経済委員会で証言した。議長は米経済について、低失業率や堅調な家計支出を挙げ「基本的な見通しは引き続き良好だ」と述べた。これを受けて、原油買いが強まった。また、ロイター通信によると、石油輸出国機構(OPEC)のバーキンド事務局長は世界経済のファンダメンタルズは引き続き堅調だと指摘するとともに、2020年の米シェールオイル生産の伸びがこれまでの想定を大きく下回る可能性があるとの見方を示した。東京石油市場は堅調。海外原油が反発したことや、米石油協会(API)が発表した米週間石油在庫統計で原油在庫が市場予想に反して減少したことが相場を押し上げている。時間外取引でNY原油は堅調。ただ、今週に入って米中通商協議の進展が伝わらないことは上値を抑制している。円相場は108円後半で円高推移。日中取引開始後、東京原油先限は3万9150円まで水準を切り上げた。しかし、戻り売り圧力も強く値を消し始め夜間取引の高値である3万9020円を下回り3万8900円割れまで下げた。ただ、10月末以降は3万9100-3万9200円付近が抵抗となっており、本日もこの抵抗水準の手前で跳ね返された。昨日の米エネルギー情報局(EIA)月報に続き、本日は石油輸出国機構(OPEC)が月報を公表する。OPEC加盟国の生産量の推移や、需要見通しが注目されるが、手がかりとなる可能性は低い。今晩のEIA週報に目を向けておきたい。原油は、360円高~520円高、ガソリンは、340円高~490円高、灯油は、400円高~480円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値182.3円(前日比+2.1円)ゴムTSR先限帳入値149.1(前日比+0.2円)東京ゴムRSS3号は、軒並み高。寄り付きでは、13日の上海夜間が軟調に推移したことを受けて、売りが優勢となった。だが、売り一巡後はしっかりとなると、日中取引の上海ゴムが地合いを引き締めたことから、買いが先行している。TSR20、2月限が薄商い中、大幅高となっている。5月限は動意に欠ける展開となっている。今日の東京ゴムは、堅調に推移し、先限は182.8円まで一時上昇し、7月29日以来の高値を付けた。当先の順ザヤが20円前後まで拡大していることもあり、利食い売りが出ると、崩れる可能性もあるので注意したい。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値23000円(前日比-240円)東京コーンは、総じて下落。序盤から前日のシカゴ安、円小幅高から買い優勢となる限月が目立った。先限は2万3160円で買い支えられ、下値の堅さを示した。しかし午前10時半過ぎに下げ足を速め、後場に一時290円安の2万2950円まで急落。東京コーンは、閑散商いでローカル色の強い市場だが、下振れリスクがあることを示した。また、WSJ紙は13日、「関税が米中の部分合意の妨げになっている」と報道。「中国が米国産農産物の購入をためらっている」とも伝わったことで米中貿易協議に対する不透明感が高まった。


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