夕刊:2019/11/19

中国に対する関税撤回否定報道を受け日経平均、原油は反落、金、銀、白金、パラジウムは堅調

為替

19日の東京外為市場でドル・円は下げ渋り。今晩の米株安観測で下げる場面もあったが、日本株の下げ幅縮小でドルは値を戻した。米中貿易協議の合意への期待感が続くなか、時間外取引の米株式先物がマイナスとなり今晩の株安を警戒した動きでドル・円は一時108円40銭台に下落。ただ、国内勢の押し目買いでドルはその後値を戻した。一方で、米10年債利回りは前日海外市場での大幅低下から戻りが鈍く、ドルの戻りは抑えられている。黒田日銀総裁は「2021年度中に物価2%を達成する可能性は極めて薄い」「金融政策手段は様々な余地がある」などの見解を示したが、目立った市場の反応は見られなかった。ユーロ・円も買い戻し。10時過ぎに120.00円まで下落したものの、その後は株価の下げ幅縮小とともに120.34円付近まで買い戻された。ユーロ・ドルは下げ渋り。一時1.1063ドルまで下げる場面があったが、一巡後はユーロ円などの買い戻しにつれて下げ渋った。これまでの取引レンジ:ドル・円108.46円~108.71円、ユーロ・円120.00円~120.43円、ユーロ・ドル1.1063ドル~1.1074ドルで推移した。

株式(日経平均)

18日の東京株式市場で日経平均株価は反落して引けた。前日比124円11銭(0.53%)安い2万3292円65銭で引けた。(高値2万3389円53銭-安値2万3244円93銭)TOPIX:1696.73 -3.99 0.23%安、マザーズ:876.46 +7.49 0.86%高。昨夜の米株式市場でNYダウは31ドル高と小幅続伸し、過去最高値を更新した。米中貿易協議を巡る報道で売り買いが交錯し、もみ合う展開となったが、動画配信サービスを開始したウォルト・ディズニーなどが押し上げに寄与した。一方、米中協議の先行き不透明感に加え、トランプ米大統領が「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長とマイナス金利やドル高について協議した」と明らかにしたことなどから、円相場は108円台半ばまで上昇。日経平均は円高を受けた利益確定売り優勢で50円安から始まると、朝方には23244.93円(171.83円安)まで下落する場面があった。しかし、円高一服とともに下げ渋り、寄り付きの水準を上回って前場を折り返した。後場には、ドル・円の円高傾向を嫌気し輸出関連株と半導体関連に利益確定の売りがかさみ始めじり安の展開となった。連日の米中貿易協議関連ニュースでの損益のブレを回避したい投資家からの売りが戻りを重くしている。個人投資家は、マザーズ市場での個別銘柄物色を選考している。

貴金属

金先限帳入値5132円(前日比+17円)銀先限帳入値59.9円(前日比+0.7)白金先限帳入値3149円(前日比+22円)パラジウム先限帳入値5729円(前日比+10円)東京金、銀は、堅調。昨夜のNY金現物相場は、反発。米中貿易協議の進展をめぐる不透明感から投資家のリスク回避姿勢が強まり、安全資産として金が買われた。東京金は、海外の流れを引き継ぎ反発して始まるも上値が重い展開。午前中は、NY高を受けて買い優勢で始まったのち、円高やドル建て現物相場の上げ一服に上値を抑えられた。その後は円高が一服したが、午後に入ると、再び円高に振れ、戻りは売られ上げ幅を縮小させた。日中取引で一時5137円を付けるも切り返しで戻りを売られた。米中の通商協議に対する期待感が後退したことやドル安が支援要因になったが、アジア市場では戻りを売られて上げ一服となった。一方、円相場は108円台半ばで円高に振れたのち、円高が一服したが、午後に入ると、再び円高に振れた。米中貿易協議の不透明感が強まる環境下で金価格は、なかなか下落しづらいと思われる。目先のポイントは、ドル・円で円高傾向が出始めるかであろう。米中合意に否定的な発言が連発されると金じり高の動きも想定される。23292.65銀もNY高を受けて堅調となった。金は、6円高~20円高、銀は、0.7円高。米CNBCは18日、中国政府筋の話として、米中貿易協議「第1段階の合意」に署名することに「中国側は悲観的になっている」と伝えた。中国は発動済みの追加関税の撤回確約を署名の条件に位置付けているが、トランプ米大統領が消極的になっていることなどが主因。また、トランプ米大統領が18日、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長とホワイトハウスで会談し、マイナス金利や米中貿易問題などを議論したとツイッターで明らかにしたことも、一部で金の買い材料となった。プラチナ系貴金属(PGA)は、総じて上昇した。プラチナは、NY高を受けて買い優勢で始まった。その後は、円高やドル建て現物相場の上げ一服に上値を抑えられ上げ幅を縮小させた。パラジウムもNY高を受けて堅調となった。プラチナは、15円高~27円高、パラジウムは、6円高~24円高。

石油

原油先限帳入値38460円(前日比-830円) ガソリン先限帳入値51850円(前日比-920円)灯油先限帳入値55450円(前日比-970円)東京石油市場は、反落。昨夜のNY原油先物相場は、米中貿易合意に懐疑的な見方が浮上する中、反落した。東京石油市場は海外市場の流れを引き継ぎ下落。米中通商協議の警戒感で海外原油が下落したことや、円高に振れたことが要因となっている。第1弾の米中通商合意は、中国側の要求する関税の段階的な撤廃を含めるか否かで協議が難航している。円相場は108円半ばで円買いが優勢。時間外取引でNY原油は軟調に推移。日中取引開始後、東京原油先限は軟調に推移しつつも3万8620円まで戻りを試したが、夜間取引から引き続き上値は重く下落継続となった。10月のインド原油輸入量のうち、石油輸出国機構(OPEC)の依存度は73%となり、2011年以来の低水準となった。関係筋の話としてロイター通信が伝えている。米国がOPEC加盟国など他の産油国を押しのけてシェアを伸ばしている。インドは、中国や米国に次ぐ世界第3位の輸入国。10月のインドの原油輸入量は日量456万バレルだった。原油は、410円安~890円安、ガソリンは、730円安~920円安、灯油は、720円安~970円安。米CNBCは18日朝、中国政府筋の話として、「第1段階」合意署名に「中国側が悲観的になっている」と伝えた。同国が署名の条件とする追加関税の撤回にトランプ米大統領が後ろ消極的な姿勢を示していることなどが主因と思われる。これに先立ち、劉鶴副首相とライトハイザー米通商代表、ムニューシン米財務長官は週末に電話会談を行ったものの、具体的な進展はなかったもようで、市場では年内にも合意署名が実現するとの期待が大きく後退した。米中貿易摩擦や世界景気の減速に伴うエネルギー需要の鈍化見通しが相次ぐ中、石油輸出国機構(OPEC)が12月上旬にウィーンで開く総会の行方にも注目が集まった。市場では、OPEC加盟・非加盟の主要産油国で構成される「OPECプラス」が来年3月で期限を迎える現行の協調減産体制の維持を決めるとの期待が広がっている。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値182.6円(前日比+0.3円)ゴムTSR先限帳入値149.1(前日比0円)東京ゴムRSS3号は、当限除いて上昇。寄り付きでは、上海夜間がしっかりとなったことを受けて、買いが優勢となった。その後、日中取引の上海ゴムが一段高となると、東京RSSも地合いを引き締めている。TSR20は、動意に欠ける展開となっている。東京RSS3号は、10月4日以降、ジリジリと水準を引き上げ、前日の夜間取引では、184.3円まで上昇した。その後、地合いを緩めたが、180円割れは回避されており、目先は、節目の185円を試す展開となりそうだ。ただ、出来高をみると、盛り上がりを欠いている。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値22660円(前日比-100円)東京コーンは、続落。夜間取引で先限が120円安の2万2640円まで下落した。日中取引は、下値を切り上げ、寄り付いたが、戻りは鈍く、150円安の2万2610円まで下落。18日のシカゴコーンが下値模索を継続と、弱気のテクニカル要因から安値圏で低迷。東京コーンは閑散商いでローカル色の強い商状を継続。シカゴコーンは今秋の安値を更新する動き。17日時点の米国産コーンの収獲率の進展が1週間で10%にとどまりシカゴ夜間取引が小反発しているが、東京コーンは買い戻しの動きは限られ、安もちあいで推移。米中貿易協議の合意決裂を織り込み始めているように思える。


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