夕刊:2019/11/21

約3週間ぶりに日経平均株価一時2万3000円割れへ、東京金軟調、白金、原油は、上昇

為替

21日の東京外為市場は、ドル・円は下げ渋り。米中貿易協議に対する過度な悲観論は後退し、根強い合意期待を背景に主要通貨が対円で買い戻された。焦点の米中貿易協議は第1段階の合意署名が来年にずれ込むとの見方から合意期待は前日海外市場で急速に弱まった。本日アジア市場でも日本株や中国株の大幅安を手がかりにリスク回避の円買いが強まり、ドルは一時108.20円台に軟化。ただ、劉鶴・中国副首相の「合意は可能」との前向きな見解が報じられ、進展期待の再燃でリスク回避の円買いは後退し108.50円台まで戻した。ユーロ・円も一転上昇。リスク回避の流れに沿って11時前に119.94円まで下げたものの、その後は中国副首相の発言を手掛かりに買い戻しが入り、一時は120.25円付近まで反発する場面も見られた。ユーロ・ドルはもみ合い。円絡みの取引が中心となるなか、1.1070ドル台で方向感が出なかった。これまでの取引レンジ:ドル・円108.27円~108.61円、ユーロ・円119.94円~120.29円、ユーロ・ドル1.1072ドル~1.1079ドルで推移した。

株式(日経平均)

21日の東京株式市場で日経平均株価は続落。前日比109円99銭(0.48%)安い2万3038円58銭で引けた。(高値2万3108円08銭-安値2万2726円71銭)TOPIX:1689.38 -1.73 0.10%安、マザーズ:879.77 -0.90 0.10%安。香港情勢をめぐり米国と中国の関係が悪化するとの警戒感が広がり、売りが優勢となった。日経平均株価は取引時間中としては11月1日以来約3週間ぶりに2万3000円を割り込み、前日終値からの下げ幅が一時400円を超す大幅安となった。米議会で香港の自治と人権の擁護を求める「香港人権・民主主義法案」が可決され、これに中国政府が反発する姿勢を示したことや、21日朝には、トランプ大統領が同法案に署名するとの報道も伝わった。米中貿易協議に悪影響が及び、「第1段階の合意」の署名が遅れるとの懸念が出ている。午前11時に発表された11月の中国鉱工業生産が市場の事前予想より悪かったことも、中国の景気が停滞に向かうとの警戒感につながり、日本の株安を加速させる要因となった。円相場は、一時108.27円を付けたが、その後、108.50円台まで円安方向に戻した。後場に入り株価指数先物に買い(買戻し)が入り2万3000円台を回復した。香港人権・民主主義法案や貿易交渉を巡る米中の動向を見極めたいとして、積極的な売買を見送る投資家が増えているとみられる。米株価指数先物も日本時間朝から下落幅を縮めており、今晩の米株式相場の反応に対する様子見姿勢も広がっている。

貴金属

金先限帳入値5124円(前日比-12円)銀先限帳入値59.8円(前日比-0.3)白金先限帳入値3190円(前日比+6円)パラジウム先限帳入値5834円(前日比+19円):昨夜のNY金現物相場は、香港情勢や通商摩擦をめぐる米中両国の対立を背景に神経質なムードが広がる中、ほぼ横ばいとなった。東京金は、安値もみ合い。午前中は、NY安を受けて売り優勢で始まったのち、ドル建て現物相場の小幅高も円高を受けて軟調となった。日経平均株価が、前日比400円以上下落する局面でも金価格の反応は、鈍かった。午後に入ると、ドル建て現物相場の上げ一服と円高一服を受け、マイナス圏でもみ合いとなった。香港人権法案を受けてリスク回避の動きが出たが、米中の通商協議に関して、劉中国副首相が第1段階の合意に自信を持っている、と述べたことを受けてリスク回避の動きが一服した。一方、円相場は108円台前半で円高が一服した。銀は、NY市場での下げ一服を受けてまちまちとなった。金は、10円安~13円高、銀は、0.3円安~1.0高。米上院は19日、香港の自治と人権の擁護を目的とする「香港人権・民主主義法案」を満場一致で可決。今後、下院と内容をすり合わせた上で大統領が署名すれば、同法案が成立する見通しとなった。これに対し、中国政府は同法案が成立した場合、「断固反撃する」と報復を予告。外交面での対立が、難航する米中貿易協議の「第1段階の合意」文書署名に向けた調整にも影響する可能性があるとの懸念が浮上し、金塊相場の支援材料となった。プラチナ系貴金属(PGA)は、続伸。プラチナは、NY高を受けて買い優勢で始まった。その後は、円高やドル建て現物相場の上げ一服に上値を抑えられた。パラジウムもNY高を受けて続伸となった。プラチナは、6円高~21円高、パラジウムは、19円高~54円高。

石油

原油先限帳入値38550円(前日比+1010円) ガソリン先限帳入値51840円(前日比+940円)灯油先限帳入値55560円(前日比+1030円):昨夜のNY原油先物相場は、需給引き締まり観測などを背景に買われ、大幅反発した。東京石油市場は大幅上昇も、上げ幅をやや削った。米エネルギー情報局(EIA)が発表する週報で原油在庫は増えたものの、増加傾向が転換する兆候があることが海外原油を押し上げた。ただ、米中通商協議の懸念が拡大しており、円高に振れ、NY時間外取引が下げていることが国内市場の上値を抑えている。昨日は、第1段階の米中通商合意が来年へ先送りされる可能性があると伝わった。円相場は108円前半で推移。日中取引開始後、東京原油先限は上げ幅を3万8360円まで削った。夜間取引の高値である3万8890円から離れている。昨日、米CNBCは米中通商協議が困難な状況に陥っていると報道したほか、ブルームバーグは関係筋の話として、トランプ米大統領は香港人権法案に署名すると想定されていると伝わった。ロイター通信も、香港人権法案が成立する見通しであると伝えている。当法案が成立すると、米中の対立悪化は避けられそうにない。通商協議の新たな障害となりそうだ。原油は、400円高~1050円高、ガソリンは、920円高~1050円高、灯油は、1000円高~1060円高。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計では、原油在庫が前週比140万バレル増と、市場予想の150万バレル増よりも小幅な積み増しとなった。前日に米石油協会(API)が発表した原油在庫が600万バレル増と事前予想を大幅に上回る積み増しだっただけに相場に買い安心感が広がった。また、プーチン・ロシア大統領は20日、ロシアと石油輸出国機構(OPEC)には石油市場の均衡を維持し予測可能にするという「共通目標」があり、ロシアは協調減産合意の下での協力を継続していく、と述べた。これを受けて、協調減産の拡大に再び期待が広がった。ロイター通信は19日、関係筋の話としてロシアは減産の延長に参加することはあっても、減産量の拡大に応じる可能性は低いと報じていた。米海軍は19日、米空母「エーブラハム・リンカーン」を中心とする空母打撃軍が同日、中東の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡を通過し、ペルシャ湾に入ったと発表。イランをめぐる地政学的リスクに対する警戒感も相場の支援材料となった。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値186.7円(前日比+0.6円)ゴムTSR先限帳入値149.1(前日比0円)東京ゴムRSS3号は、総じて続伸。寄り付きでは、上海夜間高を背景に買いが先行して寄り付いた。その後、日中取引の上海ゴムもしっかりとなっていることから、買い優勢の展開となっている。TSR20は、小動きとなっている。東京RSS3号は、10月から押しらしい押しもなく、水準を引き上げている。このため、高値更新後に、利食い売りとみられる動きから、押される場面がみられる。その動きはすぐに収束し、再び地合いを引き締める展開が続いている。目先だが、7月25日の高値188.9円が最初の上値目標となる。これを上抜くと、節目の190円がターゲットになる。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値22930円(前日比+80円)東京コーンは、堅調。序盤は、期先9月限を除き、夜間取引が堅調に推移した流れを引き継いだ。前半は概ねしっかりと推移したが、期中5月限に続き、先限も小安くなった。出来高はさほど多くないが、期先は戻り売り圧力が根強い。東京コーンはローカル色の強い商状を継続。夜間取引はシカゴコーン安に逆行高。21日のシカゴ夜間取引が小動きで戻りが鈍く、また円相場が108円台前半に上昇したことから先限も小幅安となっている。日中取引は2万2800円台で下げ渋った。夜間取引の序盤でつけた安値2万2760円が支持線。


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