夕刊:2019/12/04

米中貿易協議の早期合意に不透明感強まり日経平均大幅安、金、銀、白金堅調

為替

4日の東京外国為替市場で円相場は続伸した。トランプ米大統領が3日に中国との貿易協議の合意を先送りする可能性を示唆したことで、米中協議の長期化懸念が改めて強まり「低リスク通貨」とされる円には買いが優勢だった。更に「下値でM&A絡みの買いが観測された」との指摘もあり、108.49円を底に下げ止まっているが、米中関係の悪化懸念が広がるなか、戻りも極めて限定的となっている。日本時間4日午前には、米議会下院が中国のウイグル族への弾圧に対応を求める法案を可決したと伝わった。中国がこれに対し強く反発したのも、米中対立の激化を意識した円買いにつながった。日経平均株価の下落も円買いを後押しした。ユーロ・円は下げ一服。株安とともに進んだリスクオフの円買いの流れはいったん収束し、ユーロ円は、120.20円台を中心に動きが鈍くなった。ユーロ・ドルは、若干のユーロ安水準だった。これまでの参考レンジ:ドル・円:108.49円~108.68円、ユーロ・ドル:1.1074ドル~1.1084ドル、ユーロ・円:120.18円~120.43円

株式(日経平均)

4日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続落。前日比244円58銭(1.05%)安い2万3135円23銭で引けた。(高値2万3203円77銭-安値2万3044円78銭)TOPIX:1703.27 -3.46 0.20%安、マザーズ:912.66 -2.66 0.29%安:日経平均株価は、朝方売り優勢で始まり193円安から始まった。トランプ米大統領が中国との貿易交渉について期限を設けない考えを明らかにし、早期合意が遠のいたとの見方から、米主要3株価指数が3日続落。円高・ドル安も下落要因となり、一時2万3044円78銭(前日比335円03銭安)まで下落した。その後下げ渋る場面もあったが、戻りは限定され、上値の重い動きとなった。トランプ米大統領が米中貿易協議の合意について「来年11月の米大統領選まで待ったほうが良いかもしれない」と述べ、中国との貿易合意を先送りする可能性を示唆すると、米中協議の進展期待が後退。また、訪問先のロンドンではマクロン仏大統領と会談し、同国が導入したデジタルサービス税に関して「改善するか、相互に有益な税にするかが重要」などと語り、是正を求めた。是正に応じない場合には制裁関税を発動する姿勢を示した。さらに、ドイツに対しては「北大西洋条約機構(NATO)への拠出金を増額するべき。さもなければ貿易措置を取る」との考えを明らかにした。なお、FOXニュースは「米政府は15日にほぼすべての中国製品に対象を広げる制裁関税『第4弾』の残りを発動する予定」と報じたほか、ロス米商務長官はCNBCとのインタビューで「何も変化がなければ15日に対中関税を発動する」との見方を示した。悪材料のオンパレードで日米株式市場とも上記の材料は、まだ未消化の状況であろう。

貴金属

金先限帳入値5159円(前日比+40円)銀先限帳入値60.3円(前日比+0.6)白金先限帳入値3189円(前日比+38円)パラジウム先限帳入値6156円(前日比+4円):3日のNY商品取引所の金先物相場は、米中貿易協議の進展に不透明感が広がる中で買われ、反発した。トランプ米大統領の発言で投資家のリスク回避姿勢が広がって米株式が売られ、安全資産としての金が買い進まれた。東京金は、NY市場の流れを引き継ぎ寄付きから上げ幅を拡大。午前中は、円高が圧迫要因ながら30円近い上げ幅を維持して推移。正午過ぎからドル建て現物価格が1480ドルを試すまで上昇したことが支援材料。為替の円高も108円半ばで一服し、午後に入り上げ幅を拡大し期先は、40円超上昇し堅調に推移した。米中貿易協議の不透明感の増大と米長期金利10年債も一時1.60%台後半に低下し金の強い支援要因となった。銀も海外高、金高を受けて堅調。金は、34円高~41円高、銀は、0.1円高~0.7円高。プラチナ系貴金属(PGA)は、反発。プラチナは、NY高からドル建て現物相場が909ドル台で推移に支援され堅調。その後は、円高、株安が圧迫要因ながら複数の限月が30円超の上げ幅を維持した。ただし出来高は、低調。パラジウムは、期先2本が売り優勢。閑散商いながら下値を切り上げ小口の押し目買いはある模様。プラチナは、25円高~38円高、パラジウムは、13円安~20円高。

石油

原油先限帳入値39570円(前日比-30円) ガソリン先限帳入値52320円(前日比+50円)灯油先限帳入値55290円(前日比+70円):3日のNY商業取引所の原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国による協調減産拡大への根強い期待を背景に、続伸した。東京石油市場は、まちまち。トランプ米大統領の発言を受けて米中通商協議がさらに長期化する可能性が高まり、世界的な景気減速とともに石油需要の下振れ懸念が広がった。円相場は108円半ばで円高推移。中国による新疆ウイグル自治区の少数民族弾圧を巡り、米下院がウイグル人権法案を可決したことは円高を後押し。ただ、石油輸出国機構(OPEC)プラスの総会を控えて、追加減産期待が下値を支えている。米石油協会(API)が発表した米週間石油在庫統計で、原油在庫が減少したことも支援要因。時間外取引でNY原油は堅調に推移。東京原油先限は3万8360円まで弱含み。ただ、日中取引開始後の動意は限定的。米下院はウイグル人権法案を可決した。共産党政治局委員で新疆ウイグル自治区の党委員会書記である陳全国氏に制裁を科すことなどをトランプ米大統領に要求する法案である。香港人権法に続いて、中国は報復を示唆しつつ反発を強めている。原油は、140円安~30円安、ガソリンは、50円高~220円高、灯油は、60円高~280円高。

ゴム

東京ゴムRSS先限帳入値188.7円(前日比-0.3円)ゴムTSR先限帳入値149.1(前日比0円)東京ゴムRSS3号は、総じて安い。米中合意に対する先行き不透明感が強まっていることを受けて、リスク回避の流れが強まり、売りが優勢となっている。TSR20は、2月限が小幅安、6月限は動意に欠ける展開となっている。今日の東京ゴムは、軟調な展開となっている。先限は、189.9円まで上昇したものの、節目の190円に一文たらずに地合いを緩めている。日足をみると、ことのところ上ヒゲの長いものが目立ち、190円前後の売りの厚さが感じられる。産地サイドをみると、真菌病の影響から、生産量の減少が見込まれ、売りは出にくい。ただ、株価が崩れるようなら、ゴム相場も上げ一服から、調整場面へと進みそうだ。

とうもろこし・大豆

コーン先限帳入値23700円(前日比-120円):東京コーンは、概ね反落。期近1月限は変わらずだが、2番限以降はシカゴ期近安と円高から売り優勢。先限は序盤に2万3600円まで急落。その後、2万3600円が支持線になっているが、戻りは鈍い。東京コーンは反動安。ロ-カル色が濃い商状だが、先限は昨日、2万3870円まで値を飛ばした。短期的な買われ過ぎ感から修正安が進んでいる。チャートからすると、押し目だが、押し目買いは伸び悩み、3ケタ安で推移しそうだ。


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