朝刊:2019/01/08

ダウは続伸。ゴールドも反発。米中貿易摩擦の解決が不透明な中、市場は手探りの商いが続く

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、前週末比15銭円安・ドル高の1ドル=108円65~75銭で取引を終えた。米中貿易協議が進展しそうだとの期待が広がり、米株式相場が続伸した。ただ、株高・円安でドル円は買い戻しの動きも見られている。先週末のパウエルFRB議長の慎重な発言から市場は、米金利先高観を後退させておりドルを圧迫している。この日から米中貿易問題の次官級協議が北京で開催されているが、ロス商務長官はこれに関して、「喫緊の課題に関しては合意に達する可能性もあるが、構造的問題の合意と実施に関してはまだ厳しい」と述べていた。政府機関閉鎖も含めてこちらも不透明な部分がなお多く、ドルを圧迫している面もありそうだ。円は対ユーロで大幅に続落し、前週末比1円10銭円安・ユーロ高の1ユーロ=124円70~80銭で取引を終えた。政府機関閉鎖については米東部時間明日夜9時(日本時間9日午前11時)のプライムタイムにトランプ大統領が全米に向けて演説を行う予定。トランプ大統領は、場合によっては非常事態宣言を発動し、議会承認なしでも壁建設を強硬しようと模索しているとも伝わっている。明日夜の演説で何か動きがあるか注目される。なお、政府機関閉鎖でも税還付は実施されている模様。

NYダウ

米国株市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比98ドル高で終えた。懸案となっている中国との貿易交渉に進展の兆しがみえてきたためだ。前週末、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言によって過度な引き締め懸念は後退したものの、実体経済を左右するのはやはり貿易交渉の成否だ。ナスダック総合指数が84.62高の6823.47、S&P500が17.75高の2549.69。きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。序盤は先週末の急伸から利益確定売りも出てダウ平均は131ドル安まで下落していたものの、売りが一巡すると下値での押し目買いも入りプラス圏に戻している。上げ幅は一時250ドル超上昇した。きょうから米中貿易問題の次官級協議が北京で行われているが、ロス商務長官は「喫緊の課題に関しては良い合意に達する可能性もあるが、構造的問題の合意と実施に関しては厳しい」と述べていた。政府機関閉鎖も含めてこちらも不透明な部分がなお多いものの期待感も出ている模様。

NY貴金属

ニューヨーク金は反発、銀は続落。終値の前日比は、金が4.1~5.6ドル高、中心限月の2月限が4.1ドル高、銀が3.4~2.6セント安、中心限月の3月限が3.0セント安。金2月限は反発。時間外取引では、ドル安を受けて堅調となった。日中取引では、1297.0ドルまで上昇したが、株高などを受けて上げ一服となった。銀3月限は続落。時間外取引でドル安を受けて堅調となったが、日中取引では金の上げ一服を受けて下落した。 外国為替市場でドルが対ユーロや英ポンドなどで下落し、ドルの代替投資先とされる金が買われた。金利がつかない金融資産である金の相対的な魅力が増したことも相場を支えたとの声があった。ニューヨーク金2月限は、反発。時間外取引では1284.1~1294.5ドルのレンジで推移、前日比7.9ドル高の1293.7ドルとなった。2月限は、高寄りしたのち、戻りを売られたが、ドル安を受けて押し目を買われて堅調となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は6日続伸した。WTIで、期近の2月物は前週末比0.56ドル高の1バレル48.52ドルで取引を終えた。サウジアラビアが原油の輸出量を削減するとの思惑などを背景に、買いが優勢となった。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が0.54~0.56ドル高。その他の限月は0.27ドル安~0.52ドル高。世界的な景気減速懸念は根強く、12月の米ISM非製造業景気指数も製造業景気指数に続き下振れ、米国にも景気減速の兆候があるものの、石油輸出国機構(OPEC)を中心とした産油国による協調減産が需給バランスの維持に寄与すると想定されている。また、米金融大手のゴールドマン・サックスが景気の先行き不透明感が重荷になるとして、今年の原油相場見通しを下方修正したことなどが売りを誘ったとの指摘があった。 先月、OPEC加盟国と非OPEC加盟国は日量120万バレルの減産で合意しており、今月から生産量を減らす。サウジアラビアはすでに12月から減産を開始しており、その他の産油国が積極的に減産するのか注目されている。今回の協調減産では、各国に減産枠が割り当てられておらず、実行性が疑問視されている。ただ、米国の制裁下にあるイランや、経済危機で崩壊の瀬戸際にあるベネズエラでは減産が続いている。

シカゴコーン・大豆

コーンは期近の主要限月が小幅反落。終値の前営業日比は0.75セント安~0.75セント高。中心限月の3月限は0.75セント安の382.25セント。大豆は小幅続伸。終値の前営業日比は0.75~3.75セント高。中心限月の3月限は2.75セント高の924.25セント。 ドル安に加え原油が上昇したほか、米中間の次官レベルの通商協議開始を受けた大豆高が買いを支援したものの、これまでの上昇で昨年12月上旬から下旬にかけてもちあった水準に達したことでテクニカル要因から売られた。弱気な米農務省(USDA)輸出検証高報告も売りを呼ぶ一因となった。


掲載内容は情報提供を目的としております。情報につきましては細心の注意を払っておりますが、正確さを保証するものではありません。また、取引における判断はお客様ご自身で行って下さい。