朝刊:2019/01/15

中国の景気減速懸念からダウは続落。オイルは続落でゴールドは小高い

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は3営業日ぶりに反発し、前週末比40銭円高・ドル安の1ドル=108円10~20銭で終えた。中国景気への警戒感からアジアや欧州で株式相場が下落し、低金利で投資資金の調達通貨とされる円が買われた流れを引き継いだ。この日は米経済指標の発表もなく、ドル円は様子見気分が強い。中国の貿易統計が輸出、輸入ともドルベースで予想外の減少となったことから、中国経済への懸念が高まっており、株式市場も軟調に推移する中、ドル円も上値の重い展開。一時107円台に下落する場面も見られた。 投資家が運用リスクを取りにくくなるとの見方がやや和らいだ。108円を超える水準で円買いの勢いが続かなかったのも円相場の重荷になった。ただ、下落して始まった米株が下げ渋る動きを見せたことや、米国債利回りがロンドン時間の下げを取り戻したことからドル円も支えられたようだ。今週の大手銀を皮切りに米企業決算が本格化してくるが、きょうはシティグループの決算が発表になっていた。年末にかけての米金融市場のボラティリティの高まりで投資家が取引を控えたことから、債券トレーディングが大幅な減収となっていた。同株も下げて始まったが、直ぐに上昇に転じている。貸し出しやクレジットカードなど他の部門は好調だったことから、ネガティブな雰囲気は広がっていない。債券トレーディングについては事前に予想されていたことでもあった。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前週末比86ドル安で終えた。中国景気の減速懸念が強まり、米株「1強」を支えてきた企業業績の先行き不透明感が一段と強まってきた。終値の前日比は、ダウ工業株30種平均が86.11ドル安の23909.84ドル、ナスダック総合指数が65.56安の6905.91、S&P500が13.65安の2582.61。この日発表の中国の12月の貿易統計で輸出、輸入ともドルベースで予想外の減少となったことで中国経済への懸念が強まった。また、シティグループが決算を発表しており、債券トレーディング収益が大きく減少していたことも圧迫。米中の貿易摩擦がもたらす悪影響が目に見えて大きくなってきた。中国税関総署が14日発表した2018年12月の貿易統計で、輸出と輸入がともに市場予想に反して前年同月から減少した。寄り付きから売りが先行し、ダウ平均は一時230ドル安まで下落。エネルギー株や産業株、IT・ハイテク株など中国関連中心に下落した。ただ、売り一巡後は買い戻しが入り下げ渋っている。シティーグループは冴えない決算にもかかわらず上昇に転じたことで、銀行株が上昇し相場をサポート。債券トレーディング収益は冴えなかったものの、他の事業部門は好調でネガティブな雰囲気は強まっていない。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は小幅続伸。終値の前日比は、金が1.8~2.1ドル高、中心限月の2月限が1.8ドル高、銀が3.0~3.4セント高、中心限月の3月限が3.0セント高。金2月限は小幅続伸。時間外取引では、中国の輸出入の落ち込みを受けて先行き懸念が高まったことを受けて堅調となり、1296.6ドルまで上昇した。日中取引では、ユーロ高一服を受けて上げ一服となったが、株安などが下支えとなった。中国の景気への警戒感が強まり、実物資産の裏付けがあり、資金の逃避先とされる金先物が買われやすかった。ドルが円などに対して下落したのも、ドルの代替投資先とされる金先物相場を支えた 。銀3月限は、リスク回避の動きが圧迫要因になったが、金堅調を受けて小幅高となった。ニューヨーク金2月限は、小幅続伸。時間外取引では1288.2~1296.6ドルのレンジで推移、前日比6.1ドル高の1295.6ドルとなった。2月限は、安寄りしたのち、ユーロの押し目が買われたことを受けて地合いを引き締めた。その後は中国の輸出入の落ち込みを受けてリスク回避の動きとなったことが支援要因となって上値を伸ばした。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は続落した。WTIで期近の2月物は前週末比1.08ドル安の1バレル50.51ドルで取引を終えた。中国景気への警戒感が強まり、原油需要が弱まるとの見方から売りが優勢だった。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が1.11~1.08ドル安。その他の限月は1.18~0.49ドル安。12月の中国貿易統計が輸出、輸入ともに弱かったことが嫌気された。世界的に景気減速が進んでいる。米中貿易戦争が背景。対米貿易の落ち込みが目立ち、貿易摩擦による景気への悪影響が改めて意識された。来週は中国の10-12月期の国内総生産 GDPなど、一連の経済指標が発表される。ただ、中国景気は弱含んでいるものの、石油需要の下振れは今のところみられず。12月の中国の原油輸入量は日量1031万バレルと、過去最高水準の同1000万バレルを上回って堅調に推移している。米国で政府機関の閉鎖が長引いていることや、米株式市場が軟調に推移したことも重し。ただ、主要な米株価指数の下げ幅は限定的で、中国貿易統計は原油市場ほど嫌気されていない

シカゴコーン・大豆

コーンは総じて小幅続伸。終値の前営業日比は0.25セント安~0.75セント高。中心限月の3月限は0.25セント高の378.50セント。大豆は反落。終値の前営業日比は8.50~2.50セント安。中心限月の3月限は6.75セント安の903.50セント 。強気な輸出が手掛かりとなって買われた。大豆、小麦の下落に追随する売りが見られてマイナスサイドに値を落とす場面も見られたが、買い戻されてプラスサイドに浮上するなど、底意の強さを窺わせる足取りとなった。ただ、この日も終値ベースでの380セント台の回復には至らなかった。


掲載内容は情報提供を目的としております。情報につきましては細心の注意を払っておりますが、正確さを保証するものではありません。また、取引における判断はお客様ご自身で行って下さい。