朝刊:2019/01/29

ダウは中国経済への懸念ぶり返しで大幅安。ゴールドはしっかり、オイルは大幅安

NY為替

28日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続伸し、前週末比25銭円高・ドル安の1ドル=109円25~35銭で取引を終えた。米株式相場の下落を受け、低金利で投資資金の調達通貨とされやすい円が買われた。米議会予算局(CBO)が2019年の米経済見通しでは、米政府機関閉鎖が第1四半期のGDPを0.2%ポイント押し下げると予想したほか、第4四半期は0.1%押し下げたとしている。更に2019年通期のGDP見通しを従来の2.4%から2.3%に下方修正。財政赤字については、2022年に1兆ドルを超えるとの見通しを示しているが、市場の反応は限定的だった。ドル円は一時109.15円付近まで下落。本日の21日線が109円ちょうど付近に来ており、下値メドとして意識される。建機のキャタピラーが28日発表した決算で1株利益や今期の1株利益見通しが市場予想に届かなかった。画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディアも同日、売上高見通しを大幅に下方修正した。ともに中国事業の不振が背景にあり、中国景気の悪化や米中貿易摩擦が企業業績に与える影響が改めて懸念された。29~30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、米連邦準備理事会(FRB)が利上げに慎重な「ハト派」寄りの姿勢を打ち出すと見込んだ円買い・ドル売りもあった。市場ではFOMC声明で景気や物価認識が下方修正されるとの予想が多い。円は対ユーロで小反発し、前週末比05銭円高・ユーロ安の1ユーロ=124円85~95銭で取引を終えた。米金融正常化ペースが鈍化するとの観測を手がかりとしたユーロ買い・ドル売りが続いた。前週半ばにかけて欧州景気下振れなどを手がかりとしたユーロ売りが優勢だったため、買い戻しも入った。

NYダウ

28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落。前週末比208ドル安の2万4528ドルで引けた。和らいでいたようにみえた中国経済への懸念がぶり返した格好。2018年10~12月期決算の1株利益と19年12月期の1株利益見通しの中心値が、市場予想を下回ったキャタピラーは9%下げ、1銘柄でダウ平均を85ドル弱押し下げた。前年同期の中国需要が大幅に伸びた反動もあるが、18年7~9月期以降に中国の需要が急速に伸び悩んだ。またこの日雰囲気を悪くしたのは、21四半期ぶりとなる減収予想をさらに引き下げたエヌビディアだった。仮想通貨相場の急落で積み上がった「採掘」向けGPUの流通在庫について、18年11月~19年1月期は対象機種の出荷は見込めないとしていたが、状況がさらに悪化した。懸念した以上に悪い決算が続くと戻り機運は急速に冷めそうだ。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は続伸。終値の前日比は、金が5.0~5.8ドル高、中心限月の2月限が5.0ドル高、銀が6.6~7.0セント高、中心限月の3月限が6.6セント高。ニューヨーク金2月限は、時間外取引では高寄り。昨年6月以来の高値1303.7ドルを付けたが、その後ユーロ高一服を受けて上げ一服となった。立会時間は、1296.5ドルまで下落したのち、ドル安をきっかけに押し目を買われた。その後は、株安も支援要因となって堅調に推移し、1303.4ドルまで戻した。中国の工業部門企業利益の減少などを受けて株安となった。一方、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁がユーロ圏経済の軟調の見方を示すも、織り込み済との見方から、ニューヨーク市場でドル安に振れ、金の支援要因となった。1月25日のコメックス指定倉庫在庫は、金が前日比96オンス減の842万2946オンス、銀は130万4250オンス増の2億9745万1433オンス。

NY原油

NY原油は急落。中心限月の3月限は1.70ドル安の51.99ドルで引けた。今週行われる米中貿易交渉前に12月の中国の工業利益が前年同月比1.9%減となっていたことが嫌気され、これがダウ平均株価の時間外取引や米国の時間帯での急落につながり、原油にも波及した格好。サウジアラビアのカリド・アルファリ・エネルギー相は、ロシアのRIA通信のインタビューにベネズエラの政情不安は、世界の石油市場にここまでまったく影響を与えていないと述べたこともこの日の弱材料。

シカゴコーン・大豆

コーンは期近の主要限月が小幅反落。中心限月の3月限は0.50セント安の379.75セント。大豆は軒並み反落。中心限月の3月限は2.00セント安の923.25セント。コーンは前週末に上昇した後で利益確定のための売りが見られたほか、大豆安、米農務省(USDA)発表の輸出検証高の弱気な内容が手掛かりとなって売られた。ただ、値位置自体大きく変わっていないので依然として様子見ムード。大豆も米中貿易交渉前に様子見の中、テクニカル要因での売りが出た模様。中心限月の3月限も一時915.75(-9.5)セントまで下落するもシカゴの時間の終了に向けて下げ幅を縮めた格好。


掲載内容は情報提供を目的としております。情報につきましては細心の注意を払っておりますが、正確さを保証するものではありません。また、取引における判断はお客様ご自身で行って下さい。