朝刊:2019/06/05

ダウは大幅反発の512ドル高。今年2番目の上げ幅。ゴールドは小幅続伸。オイルは5日ぶりに反発。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は3営業日ぶりに小反落し、前日比10銭円安・ドル高の1ドル=108円10銭~20銭で終えた。米株式相場が大幅に上げ、低金利で投資資金の調達通貨とされる円は買いが先行した。パウエルFRB議長の講演が伝わり、議長は「景気拡大の維持で当局は適切に行動。貿易動向による影響を米金融当局は注意深く観察」と述べていた。貿易問題の動向次第では利下げの可能性を示唆しているとの見方も出て、講演が伝わった直後はドル売りが強まったものの、金利に関しての直接的な言及はなく、ドル売りは続かなかった。しかし、終盤になって再びドル売りが見られている。市場は利下げ期待をかなり強めており、年内2回の利下げを80%以上の確率で織り込む動きまで見られている状況。そのような中、市場のドル売り意欲はなお強い様子もうかがえる。午後になってクラリダFRB副議長の発言も伝わっていたが、副議長も「成長の減速が確認できれば、適切な行動を取る」と述べていたこともドルを圧迫していたようだ。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸した。前日比512ドル40セント(2.1%)高の25332ドル18セントで終えた。上げ幅は今年2番目の大きさ。中国政府高官の米中交渉に前向きな発言などを受け、貿易摩擦への懸念が後退した。一斉にショート勢が巻き戻した模様。終値の前日比は、ナスダック総合指数が194.10高の7527.12、S&P500が58.82高の2803.27。きょうは米中対立やメキシコ関税などへの懸念が緩んでいる。中国商務省が米中貿易問題は対話で解決されると述べたことが好感。ただ、それには相互の信頼と平等、そして国益が必要とも語っている。メキシコ関税については、トランプ大統領は予定通り発動の意向だが、議会で反対される可能性も伝わっている。ワシントン・ポストによると、共和党の議員は反対票を投じるか協議していると伝えていた。共和党議員は関税による企業と消費者への影響を懸念しているという。一方、メキシコのエブラル外相は移民と貿易の双方の合意点は見つかると期待していると述べていた。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は小幅続伸。終値の前日比は、金が0.7~1.2ドル高、中心限月の8月限が0.8ドル高、銀が2.6~2.9セント高、中心限月の7月限が2.9セント高。金8月限は小幅続伸。時間外取引では、概ね小幅高で推移。中国商務省が米中貿易問題は対話で解決されるとの報道があったが、金市場では過剰反応はなかった。日中取引は、欧州株の上昇に続き、米中通商問題の懸念緩和や米利下げ期待から米国株が大幅高となったことから、一時売りが優勢となり、1325ドルの節目割れを試す下落場面があった。しかしドルの戻りが鈍く、ドルは対ユーロで軟調に推移したことから、押し目買いの動きも強く、中盤から買い優勢となった。終盤は利食い売りを吸収し、小高く引けた。米利下げ観測を背景に、金利の付かない金に資金流入が続くとの見方が金先物相場を支えた。ただ、リスク回避の際に買われやすい金先物にとって株高は売り材料となるため、上値は重かった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は5営業日ぶりに反発した。WTIで期近の7月物は前日比0.23ドル高の1バレル53.48ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が0.23~0.25ドル高。その他の限月は0.09ドル安~0.27ドル高。米中貿易摩擦の警戒感がやや後退したほか、米国がメキシコからの輸入品に対する関税引き上げを始める前に合意に到達するとの楽観論もあり、買い戻しが優勢となった。ただ、米株価指数のようなはっきりとした戻りはみられなかった。中国商務省は「米国との貿易摩擦は対話および交渉を通じて解決されるべき」、「米国が誤った行動を止め、交渉を再開すること望む」と述べた。メキシコのオブラドール大統領は米国との協議はうまくいっているとの認識を示し、関税回避に楽観的だった。ただ、トランプ米大統領は来週関税適用に踏み切る可能性が高いとしている。

シカゴコーン・大豆

コーンは期近の主要限月は反発。終値の前営業日比は1.00~2.50セント高。中心限月の7月限は1.00セント高の425.25セント。大豆は軒並み続伸。終値の前営業日比は0.25~4.75セント高。中心限月の7月限は1.25セント高の879.00セント。3日の日中取引後に発表された米農務省(USDA)の作柄報告で6月2日時点の作付け進捗率が67%と前週から9%の伸びにとどまったうえ、事前予想の70%台を下回ったことで、作付遅れに対する懸念がさらに深まり、これが買いを支援した。この日は高値を付けたのが取引開始直後で、その後は緩やかに値位置を落として安値に近い水準で取引を終えている。7月限は5月29日の取引以降、420セント付近を下値支持線にしての高値でのもちあい圏を形成しつつある。


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