朝刊:2019/06/11

ダウは6連騰でしっかりの前日比78ドル高。ゴールドは大幅反落。オイルも三日ぶりの反落。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は3営業日ぶりに反落し、前週末比25銭円安・ドル高の1ドル=108円40銭~50銭で取引を終えた。米国の対メキシコ関税の発動見送りを受けて円売り・ドル買いが進んだアジア・欧州市場の流れを引き継いだ。トランプ大統領がメキシコへの関税発動を見送ったことで、市場のムードは更に改善している。株式市場もポジティブな反応が見られる中、ドル円も買い戻しが続いている。しかし、上値が重い展開は続いており、110円回復を目指す動きにはなっていない。FRBの年内利下げ期待が非常に高まっており、市場の注目は既に利下げの有無よりも、時期と幅に移っている。ハト派色の強い向きは今月のFOMCで利下げを実施してくるとの見方も出ている状況。ドル円は108円台半ばを中心に膠着した展開。先週、米先物取引協会(CFTC)が発表したIMM投機筋の建玉ではドルロングの建玉が減少していた。目先の上値メドとしては21日線が109円台前半に来ているが、かなり上値抵抗感が強そうだ。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続伸した。前週末比78ドル74セント(0.3%)高の26062ドル68セントで終えた。26000ドル台を回復するのは5月6日以来1カ月ぶり。トランプ米大統領が7日夜、メキシコからの全輸入品への関税発動を見送ると発表した。終値の前日比は、ナスダック総合指数が81.07高の7823.17、S&P500が13.39高の2886.73。FRBの利下げ期待が強まる中、きょうも買い戻しが優勢となった。トランプ大統領がメキシコと合意し、関税引き上げを見送ったことで買い戻しに拍車がかかっている。メキシコに関しては事前に予想されていたことではあるが、改めて好感しているようだ。防衛産業の大型M&Aが発表されたことも好感されている。しかし、米中対立に関してはなお、出口が見えない。トランプ大統領は「中国は合意したがっている。なぜならば、しなければならないからだ。関税を払いたくない企業は他国に出て行く」などと述べていた。「習主席が会談を拒否すれば、追加関税を直ちに実施するだろう」とも語った。トランプ大統領は3000億ドル相当の中国からの輸入品への追加関税を直ぐにでも発動する意向を示している中、こちらは不透明な情勢に変化はない。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は反落。終値の前日比は、金が17.0~15.0ドル安、中心限月の8月限が16.8ドル安、銀が39.4~38.9セント安、中心限月の7月限が39.2セント安。金8月限は反落。時間外取引では、米国とメキシコが不法移民対策で合意したことやドル高を受けて売り優勢となった。日中取引では、ドル高が一服したが、株高に上値を抑えられた。対メキシコ製品の関税の発動が見送られ、投資家のリスク回避姿勢が後退した。実物資産の裏付けがあり安全資産とされる金先物は売りが優勢になった。前週末7日に中心限月として2018年4月中旬以来の高値を付けた後とあって、目先の利益を確定する目的の売りも出やすかった。銀7月限は、ドル高や金軟調を受けて売り優勢となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は3営業日ぶりに反落した。WTIで期近の7月物は前週末比0.73ドル安の1バレル53.26ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が0.73~0.68ドル安。その他の限月は0.65ドル安~0.41ドル高。米国はメキシコからの輸入品に対する関税を見送ったが、米中貿易摩擦が悪化する方向にあるなかで、景気減速懸念が引き続き重しとなった。トランプ米大統領は、月末に行われるG20首脳会議の場で習近平・中国国家主席と合意に達しなければ追加関税を課す用意があると述べている。中国外務省の報道官は、米国と通商協議を行う用意はあるものの、G20首脳会議で米中首脳が会談する可能性について何も発表することはないと述べた。トランプ米大統領と習近平主席の会談が行われなければ、協議の場がなく合意する機会もないことから、米国は対中関税を強化することになる。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国の協調減産の舵取り役であるサウジアラビアとロシアが、減産を延長するか意見がまとまっていないことも圧迫要因。サウジのファリハ・エネルギー相は「主要産油国で減産延長の必要性を決定していない輸出国はロシアだけである」と述べている。

シカゴコーン・大豆

コーンは中心限月は変わらず。終値の前営業日比は0.25セント安~3.50セント高。中心限月の7月限は変わらずの415.75セント。大豆は反発。終値の前営業日比は2.25~7.75セント高。中心限月の7月限は2.25セント高の858.50セント。米コーンベルトでの天気回復が弱材料視されて上値を抑制されていたが、米国がメキシコに対する制裁関税を先送りしたことで買い安心感が強まった。米コーンベルトで週後半には雨が発生するとの予測や、需給報告前の玉整理の動きもあって買いの手が広がり上昇。シカゴの時間帯前半に強含みで推移したが、その後は需給報告前で様子見ムードが強まったこともあり、前日の終値水準でもみあい、値位置を維持したまま引けを迎えた。


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