朝刊:2019/08/21

ダウはファーウェイ問題再燃で前日比173ドル安。ゴールドは一時売られるも英国合意なき離脱懸念で反発。オイルは小幅だが3日連続続伸。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は4営業日ぶりに反発し、前日比40銭円高・ドル安の1ドル=106円20銭~30銭で取引を終えた。NY時間に入って下げ渋る動きも見られたものの、きょうは戻り売りに押される展開。ポンペオ米国務長官のファーウェイに関する発言を受けて106円15銭付近まで下落する場面も見られた。同長官は「矛盾したメッセージはない。米ネットワーク内または世界中のネットワーク内に中国の通信システムを設置することの脅威は、国家安全保障上のリスクである」と述べていた。欧州はイタリアのコンテ首相が20日、議会上院での演説で辞意を表明した。政局の混乱への懸念が強まり、イタリアのほかドイツなど欧州国債利回りが低下。リスク回避の雰囲気も一服してきており、いまのところは105円台を再び試す動きまでは見られていない。ただ、先週末の米商品先物取引協会(CFTC)が公表した投機筋のIMM建玉を見ると、ネットでの円の買い越しが急増しており、ファンド勢も円高を期待した動きに転じている様子もうかがえる。それに加えパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の23日のジャクソンホール会議での講演を見極めたいとするムードも強かった。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、前日比173ドル安の25962ドルで終えた。米中貿易戦争や世界景気減速への根強い懸念が引き続き重荷となり、引けにかけて下げが加速した。終値の前日比は、ナスダック総合指数が54.25安の7948.56、S&P500が23.14安の2900.51。特に直接の売り材料も見当たらなかったが、きょうで上げが一服した。前日までの3日間で約650ドル上げたダウ平均の戻りは続かなかった。ホーム・デポが決算を受けて上昇したものの、米国債利回りがきょうも下げており、それに伴って銀行株が下落したほか、IT・ハイテク株も軟調。ただ、各国の景気刺激策への期待やFRBの追加利下げ期待も強まる中で下押す動きまではなく、ダウ平均は一時プラスに転じる場面も見られた。景気減速が鮮明なドイツなど欧州経済に対し、米景気は底堅く、現時点で大幅利下げの必要性が高まっているかは疑問だ。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は反発。終値の前日比は、金が1.1ドル安~4.2ドル高、中心限月の12月限が4.1ドル高、銀が20.8~21.0セント高。金12月限は反発。時間外取引では、ユーロ高が下支えとなったが、株高を受けて上値は限られた。ただ1500ドルを維持したのも買い安心感につながった。欧州時間に入ると、中国の華為技術(ファーウェイ)を巡る米中の対立や、英国の合意なき欧州連合(EU)離脱に対する懸念を受けて地合いを引き締めた。米長期金利が低下し、金利の付かない金を裏付けとする金先物の投資妙味が高まった。日中取引では、買い一巡後に上げ一服となったが、ドル安や株安を受けて堅調となった。銀9月限は、金堅調やドル安を受けて買い優勢となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は小幅に3日続伸した。WTIで期近の9月物は前日比0.13ドル高の1バレル56.34ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が 0.01ドル安~0.13ドル高。その他の限月は0.12ドル安~0.21ドル高。指標限月の10月限は0.01ドル安の56.13ドル。この日、最終取引(納会)となった期近9月限を含む、主要限月は小高く引けたが、2番限で指標限月の10月限が小安く引け、方向性を欠いた。欧米の株価下落から軟調に推移する場面もあったが、押し目は買われ、下値は堅い値動きとなった。米国政府がギリシャ政府に対しイランの石油タンカーを支援しないよう警告したと伝わった。英領ジブラルタルの自治政府が7月に拿捕(だほ)したイランの石油タンカーがギリシャの港に向かっているとされる。ブレント原油は総じて小幅高。指標限月の期近10月限は0.29ドル高の60.03ドル。高値は60.32ドル、安値は58.95ドル。前日の急伸に対する水準固めの様相で、引け後に発表される米石油協会(API)の週報で、原油在庫が前週比で190万バレル程度の減少が予想されていることも下支え要因となった。

シカゴコーン・大豆

コーンは続落。終値の前営業日比は5.75セント安~0.25セント高。中心限月の12月限は5.75セント安の368.75セント。大豆は反発。終値の前営0.50セント安~2.75セント高。中心限月の11月限は1.75セント高の868.25セント。米コーンベルトで再び降雨となり土壌水分の乾燥懸念が後退したことが買いを支援した。12月限はこれまでの下値支持線となっていた370セントを割り込み5月13日以来の安値まで下落。その後も戻りは浅いまま安値付近で取引を終えている。プロファーマーのクロップツアーによると、オハイオ州北西部におけるコーンのイールドの可能性は、平均を大幅に下回る見通しとなっている。一方大豆の方は、この地域では大雨の影響で一部の大豆農地では作付が放棄されたことによるかなりの間隔の開きが見られるうえ、コーンにはここ最近の乾燥した天気によるストレスが見られるもよう。


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