朝刊:2020/01/10

軍事行動は当面双方取らない見通しから、ダウは続伸。ゴールドは続落。オイルは小幅安。

NY為替

本日のNY為替市場でドル円は買い優勢の展開が続いており、109円台半ばまで上伸。前日のイラン情勢の迷走がドル円の流れを変えたようだ。イランが、イラクにある米軍基地にミサイルを打ち込み、市場は地政学へのリスクを高めた。ドル円も107円台半ばまで急速に下落したが、米兵に犠牲者が出なかったこともあり、前日のトランプ大統領の声明で、軍事行動は当面取らない姿勢が確認されたことから、市場は一気に安心感を取り戻している。来週は中国の劉鶴副首相がワシントンを訪問するが、米中の第1段階の合意や景気先行きなど 市場には楽観的なムードが広がっており、ドル円を押し上げているようだ。 一方、ロンドン外国為替市場で円相場は下落した。英国時間16時の時点では、前日の同時点と比べて90銭円安・ドル高の1ドル=109円50~60銭だった。ドル円はイラン情勢をきっかけに急速に下落したことで、ポジション整理が進み上値が軽くなったのか、トランプ大統領の声明終了後から一気に買い戻しを強めている。その流れがきょうも続いている。午後になって、米30年債入札が好調な内容となったことで、米国債利回りは下げに転じたものの、ドル円は底堅い動きを続けた。

NYダウ

米株式相場は続伸した。ダウ工業株30種平均は前日比211ドル81セント(0.7%)高の2万8956ドル90セントと2日以来となる過去最高値を更新した。終値の前日比は、ナスダック総合指数が74.18高の9203.43、S&P500が21.65高の3274.70。前日のトランプ大統領の声明でイランへの軍事行動は当面取らない姿勢が確認されたことから、市場には安心感が広がっている。今年は景気後退はないとの期待が再び復活しており、株式市場は買いが膨らんでいるようだ。米中合意への期待も高まっており、中国の劉鶴副首相が13日から署名のためワシントンを訪問すると伝わっていた。アナリストから強気な見通しが出ていたIT・ハイテク株が上げを先導し、そのほかの産業株も堅調。原油相場が途中から下げ渋ったことで、エネルギー株も上げに転じた。一方、30年債入札を受けて米国債利回りが下げに転じており、銀行株の一角には利益確定売りも見られた。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は続落。終値の前日比は、金が6.0~5.7ドル安、中心限月の2月限が5.9ドル安、銀が23.1~22.8セント安、中心限月の3月限が23.1セント安。金2月限は続落。時間外取引では、中東情勢に対する懸念が後退したことなどを受けて軟調となったが、売り一巡後は下げ一服となった。日中取引では戻りを売られたが、時間外取引の安値を維持し、下値は限られた。米イラン問題への警戒感が和らぎ、リスク回避の際に買われやすい金先物に売りが続いた。地政学リスクを背景に短期間で急上昇した後で、目先の利益確定売りも出た。銀3月限は、金軟調につれ安となった。ニューヨーク金2月限は続落。時間外取引では1541.0~1562.4ドルのレンジで推移、前日比4.4ドル安の1555.8ドルとなった。2月限は、安寄りしたのち、押し目を買われる場面も見られたが、ドル高や中東情勢に対する懸念後退を受けて戻りを売られた。ただ売り一巡後は下げ一服となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は小幅に3日続落した。WTIで期近物の2月物は前日比0.05ドル安の1バレル59.56ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.05~0.02ドル安。その他の限月は0.02~0.42ドル高。米国とイランの武力衝突が寸前で回避された余韻が残るなかで売りが優勢となった。イラン革命防衛隊のスレイマニ司令官が米国によって殺害され、イランはイラクの米軍基地に向けて報復攻撃を行ったが、トランプ米大統領は反撃を行わず、緊迫感はほぼ消失した。イラン革命防衛隊の幹部が近々さらに激しい報復を行う述べたと、イランのタスニム通信が伝えたほか、イラクのバグダッド付近ではロケット弾による攻撃が続いているが、緊張感が再び高まるような兆候はみられない。昨年から世界経済は減速しており、需要不足による供給過剰が引き続き警戒されていることも重し。米エネルギー情報局(EIA)が今週発表した週報で、石油製品の在庫は増加を続けているほか、原油在庫の取り崩しは順調ではない。

シカゴコーン・大豆

シカゴコーンは総じて小幅安。終値の前営業日比は1.25セント安~0.25セント高。3月限は前日比1.00セント安の383.25セント。 シカゴ大豆は総じて反落。終値の前営業日比は4.50~3.75セント安。3月限は3.75セント安の943.50セント。10日のUSDA月例需給報告発表待ちのなか玉整理主体の足取りとなるなか、米国と中国の第一段階合意への署名見通しを受けた買いが見られ、6日に付けた高値に迫る387セントまで値を切り上げたものの、ポジション調整のための転売で値位置を落とした。3月限の取引レンジは依然、6日以降のレンジ内での高下にとどまった。ブラジル、アルゼンチンら南米の主要生産国での生育状況が良好を維持していることが弱材料となった。月例需給報告では米国の生産量、南米生産国の生産量の下方修正が見込まれている。


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