朝刊:2020/04/21

オイル期近は歴史的安値を付け、価格はマイナス圏に突入。ダウは暴落。ゴールドは反発。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は変わらずだった。前週末比横ばいの1ドル=107円55~65銭で取引を終えた。ニューヨーク原油先物相場が史上初のマイナス価格に落ち込み、米株式相場が大幅に下落した。きょうは原油相場が初のマイナス取引まで暴落しており、米株式市場も上値の重い展開。リスク回避の雰囲気が見られたものの、為替市場の反応は小幅に留まっている。原油については、新型ウイルス感染による歴史的な需要減で流出がなく、貯蔵施設も満杯に接近している状況で、売りが売りを呼ぶ展開となった模様。WTI先物5月限はマイナス40ドルまで暴落する場面が見られた。5月限は22日が最終売買日だが、6月限は21ドル台で取引されている。感染拡大は依然として続いているものの、拡大ぺースは鈍化傾向を見せ始めており、トランプ大統領も先週、経済再開の指針を発表していた。少しづつ改善の方向に向かってはいるものの、実際に経済活動が再開して、感染前の状況にV字回復するのか、戻るとしても時期や期間はどの程度なのか、未知数な部分が非常に多く、投資家もこれ以上はリスクを取りづらい局面に来ているようだ。ドル円は、下値では買いも入り底堅いものの、108円台には慎重といったところで、方向感なく次の局面を見極める段階に来ているようだ。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前週末比592ドル安の2万3650ドルで終えた。原油先物相場が史上初のマイナス圏に落ち込こみ投資家心理を冷やした。終値の前日比は、ナスダック総合指数が89.41安の8560.73、S&P500が51.40安の2823.16。原油相場が暴落しており、WTIの5月限は初のマイナスでの取引となった。それを受けエネルギー株中心に売りが強まった。原油については、新型ウイルス感染による歴史的な需要減で流出がなく、貯蔵施設も満杯に接近している状況で、売りが売りを呼ぶ展開となった模様。なお、5月限の取引は22日までで、6月限は21ドル台で取引されている。ダウ平均は取引開始直後から急落して始まったものの、売りが一巡するとIT・ハイテク株中心に買い戻しも見られていた。IT・ハイテク株については、きょうはアマゾンやネットフリックス、ロク、ズームビデオなど外出規制などから恩恵を受けると思われる在宅銘柄の買いがサポート。しかし、原油がマイナス取引まで暴落する中、終盤になって再び下げ幅を拡大した。一時600ドル超下げ幅を拡大。

NY貴金属

ニューヨーク金、銀は反発。終値の前日比は、金が12.4~12.6ドル高、中心限月の6月限が12.4ドル高、銀が28.5~31.9セント高、中心限月の7月限が30.5セント高。金6月限は反発。時間外取引では、9日以来の安値1685.0ドルを付けたのち、押し目を買われて堅調となった。日中取引では、株安などを受けて上値を伸ばした。 銀7月限は金堅調につれ高となった。ニューヨーク金6月限は反発。時間外取引では1685.0~1703.2ドルのレンジで推移、前日比1.5ドル高の1700.3ドルとなった。6月限は、安寄りしたのち、9日以来の安値1685.0ドルを付けた。その後は押し目を買われて堅調と なった。原油先物価格がマイナスとなり、米株式相場も売りが優勢だった。リスク回避の際に買われやすい金に資金が向かった。立会時間は、株安などを受けて堅調となり、1718.4ドルまで上昇した。その後は原油急落を背景に利食い売りが出たが、1701.5ドルで押し目を買われた。

NY原油

NYMEXのWTIでは期近の5月物は前週末比55.90ドル安の1バレルマイナス37.63ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比-55.90~4.60ドル安。その他の限月は3.14~0.17ドル安。最終取引日を21日に控えた5月限は受け渡し場所の備蓄能力が不足していることを背景にマイナス圏での取引となった。新型コロナウイルスによって石油消費が大幅に落ち込み、過剰な原油在庫を渡そうとする売り方が殺到したものの、受け渡し地の米オクラホマ州クッシングに十分な備蓄施設がなく、売り方が買い方に支払いを行ってまで原油を処分する未曾有の事態となった。現物の需要は消え去っている。原油は水よりも大幅に安くなった。地上の備蓄施設が手当できない企業はタンカーを利用して在庫を保管しており、ロイター通信によると過去最大規模である1億6000万バレルの原油が海上を漂っているという。先週、米エネルギー情報局(EIA)が発表した備蓄についての週報によると、PADD2におけるオクラホマ州クッシングの備蓄能力は4月10日週ですでに69%まで利用されている。3月後半から1週間毎に7~8%の積み増しが行われており、5月初めにはクッシングの備蓄施設が満たされるリスクがある。

シカゴコーン・大豆

コーンは反落。終値の前営業日比は8.00~5.00セント安。中心限月の7月限は7.00セント安の322.25セント。全限月が一代安値を更新。大豆は続落。終値の前営業日比は6.00セント安~1.25セント高。中心限月の7月限は6.00セント安の836.25セント。ブラジルに拠点を置く世界最大級の食肉業者であるJBS USAが新型コロナウイルスの影響としたうえで一部食肉加工工場の操業を無期限で停止すると発表したことで、飼料用としてのコーン需要の減少懸念の強まり、そして原油の軟調な足取りも弱材料となった。米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高が前週から大きく減少したことも売りを呼ぶ要因となった。期近7月限は329.25セントで取引を開始した後に軟化しながらも、アジアの時間帯は327.50セントを下値支持線とする底意の強い足取りとなった。 欧州の時間帯に値を一段落としながらも325.00セント割れには抵抗を見せる足取。


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