朝刊:2020/06/02

米中関係は悪化の一途だが、米大統領の強い姿勢が維持されダウは続伸。ゴールドは反落。オイルは小反落。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は反発した。前週末比25銭円高・ドル安の1ドル=107円55~65銭で取引を終えた。米株は上値が次第に重くなって来ている様子もうかがえるが、リスク選好の雰囲気は継続。段階的な経済再開が各国で始まる中で、景気回復への期待感が市場をサポートしているようだ。しかし、米中対立や感染第2波のほか、ここに来て米国での白人警察官による黒人暴行死への抗議活動がエスカレートしており、市場も動向を注視している。米中対立に関しては、トランプ大統領が先週、香港への国家安全法制導入を決定した中国への対抗措置を発表し、香港への優遇特別措置の廃止手続きを始めると表明。同法制に関与した中国や香港の当局者にも制裁を科す方針。世界保健機関(WHO)についても脱退を宣言した。第1段階の米中合意の行方が今後どうなるか不安定との指摘も聞かれる。もし、これが破断となれば、市場もネガティブに反応せざるを得ないという。市場は6月相場を注視しており、どこまで経済再開による回復を織り込んでよいのか、そろそろ分岐点に差し掛かりつつある面も否めない。中には4月、5月のようには行かないとの声も出ている。ただ、ドル円に関しては、ドルと円の方向感が同じになっていることから、身動きが取れない状況が続いており、107円台での推移が続いている状況。ユーロドルは1.11ドル台を維持し堅調な動きを続けている。きょうで5日続伸。市場では欧州委員会が提示した7500億ユーロ規模の復興基金への期待感を高めている。もっとも、ユーロドルの上げをけん引しているのは、リスク選好のドル売りの面が強い。こちらに関しては経済再開への期待感が市場で根強く、いまのところ、米中対立や感染第2波などのリスクをカバーしている。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発した。前週末比91ドル91セント(0.4%)高の2万5475ドル02セントで終えた。米経済活動の正常化への期待から、金融株など景気敏感株が買われた。終値の前日比は、ナスダック総合指数が62.18高の9552.05、S&P500が11.42高の3055.73。市場の経済再開への期待感は依然として高く、先週のダウ平均は3%超上昇した。月間では2ヵ月連続での上昇。一方、米中対立に関しては良いニュースはない。トランプ大統領は先週、香港への国家安全法制導入を決定した中国への対抗措置を発表し、中国本土より香港を優遇してきた特別措置の廃止手続きを始めると表明。同法制に関与した中国や香港の当局者には制裁を科す方針。新型コロナウイルス対応に関し批判してきた世界保健機関(WHO)についても脱退を宣言した。米中対立に関しては第1段階の米中合意の行方が今後どうなるか注目されるとの指摘も出ている。これが破断となれば、市場もネガティブに反応せざるを得ないという。加えて、感染第2波の影響も気掛かりな点で、各国で段階的に経済活動が再開される中、市場は6月相場を注視しており、中には4月、5月のようには行かないとの声も出ている。

NY貴金属

ニューヨーク金は中心限月が反落、銀は続伸。終値の前日比は、金が2.0ドル安~0.9ドル高、中心限月の8月限が1.4ドル安、銀が32.8~49.2セント高、中心限月の7月限が32.8セント高。金8月限は反落。時間外取引では、米国での暴動やドル安を受けて堅調となったが、株安が一服すると、利食い売りが出て上げ一服となった。日中取引では、米ISM製造業景気指数の上昇が圧迫要因になったが、ドル安に転じたことから下げ一服となった。米国での白人警官の暴行による黒人死亡事件への抗議デモや米中対立の懸念からリスク回避の買いが入った。一方、過去最高値近辺にあるため利益確定売りも出た。銀7月限は時間外取引での金堅調を受けて2月24日以来の高値1895.0セントを付けた。ニューヨーク金8月限は反落。時間外取引では1740.8~1761.0ドルのレンジで推移、前日比5.7ドル安の1746.0ドルとなった。8月限は、安寄りしたのち、米国での暴動を受けて押し目を買われた。買い一巡後は上げ一服となったが、ドル安を受けて地合いを引き締めると、上値を伸ばした。ただ欧州時間に入ると、株安が一服したことから利食い売りが出て軟調となった。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は3営業日ぶりに小反落した。WTIで期近の7月物は前週末比0.05ドル(0.1%)安の1バレル35.44ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比0.05ドル安。その他の限月は0.12ドル安~0.27ドル高。中国政府が国営企業に米国からの大豆や豚肉の輸入を停止するよう求めたと伝わったことから、第1弾の米中通商合意の履行に不透明感が高まった。中国は香港を巡る米国の態度に反発している。ただ、石油輸出国機構(OPEC)加盟国が中心となったOPECプラスが現行の減産目標である日量970万バレルを7月以降も継続する方向で協議していることが相場を支えた。来週行われる予定だったオンライン会合は今週4日に前倒しとなる見通しだが、5~6月の予定だった日量970万バレルの減産目標をどの程度維持するのかまだ調整が続けられている。関係筋によると、ロシアは現行の減産目標の延長を1ヶ月にとどめたい一方で、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、クウェートは年末までの継続を望んでいる。ただ、予定通り減産目標を縮小することを前提としていたロシアに中東勢が譲歩し、1~2ヶ月の延長で協議がまとまるとの思惑が浮上している。

シカゴコーン・大豆

コーンは揃って続落。終値の前営業日比は3.25~2.25セント安。中心限月の期近7月限は2.50セント安の323.25セント。大豆は期近の主要限月は続落。終値の前営業日比は0.50セント安~1.75セント高。中心限月の期近7月限は0.25セント安の840.50セント。米産地では土壌水分が過剰となっている地域で好天が広がり、作付ならびに生育環境が改善に向かっていることが弱材料となった。また、シカゴ日中取引終了後に発表される作柄報告でも作付および発芽の進展が見込まれることが売りを呼ぶ要因となった。ただ、320セントを割り込んだところでは買い戻されて320セント台を維持して終えるなど、320セント割れに対しては引き続き抵抗を見せている。


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