朝刊:2020/06/03

ドル/円は円安が進行。ダウは引け際大幅上昇。ゴールドは反落でオイルは反発。

NY為替

ニューヨーク外国為替市場で円相場は大幅に反落し、前日比1円10銭円安・ドル高の1ドル=108円65~75銭で取引を終えた。一時は1ドル=108円77銭と2カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けた。NY時間に入って突如ドル円に買いが強まり、ストップを巻き込んで108.75円付近まで上昇。ドル自体は軟調で、きょうは円安がドル円を押し上げたようだ。ユーロ円やポンド円といったクロス円も上昇。ただ、円売りを誘発する特段の材料は見当たらず、実需の円売りがまとまって入った可能性もありそうだ。ドル円は107円のレンジ相場を上抜け、一気に200日線を回復した。ドル買いのフォローが見られない中で、どこまで上値を追えるか、明日以降の動きが注目される。ユーロドルは買い戻しが加速し、1.12ドルをうかがう展開も見られた。200日線を上放れる展開が続く中で、1.1150ドルの水準は意識されていたポイントだったが、その水準を突破したことでテクニカル的にも弾みがついたとの声も聞かれる。ただ、過熱感を測るテクニカル指標であるRSIは、買われ過ぎの水準である70に接近しており、過熱感も否めない状況ではある。この日はメルケル独首相が与党の党員に対して、第2次の景気刺激策で譲歩を求めているとの報道が伝わったこともユーロをサポートしている模様。報道では、ドイツ政府は最大1000億ユーロの第2次景気刺激策を模索するという。

NYダウ

米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比267ドル高の2万5742ドルと約3カ月ぶりの高値を付けた。米経済活動の再開で金融や資本財など景気敏感株への買いが広がり、全米で続く人種差別への抗議デモへの反応は限られた。終値の前日比は、ナスダック総合指数が56.33高の9608.38、S&P500が25.09高の3080.82。途中までは利益確定の動きも見られたものの、終盤に買いが加速した。米中対立や感染第2波など様々な潜在リスクがあるものの、投資家は各国で段階的に実施されている経済再開への期待感を温存している。ここに来て予期しなかった事態が発生。白人警官による黒人男性殺害に対する抗議デモが米国各地で激化しており、略奪などが相次いでいる。トランプ大統領は事態を鎮静化するために軍の派遣も辞さない考えを示した。ただ、米国防総省は距離を置く姿勢を示している。市場では、抗議デモがさらに激化した場合、別の意味で経済再開の障害となるようであれば、先行きに対する楽観的な見方を変える必要が出てくるとの声も出ており、事態を注意深く見守っているようだ。ただ、市場の買い意欲はなお根強い。

NY貴金属

ニューヨーク金は続落、銀は反落。終値の前日比は、金が16.3~13.6ドル安、中心限月の8月限が16.3ドル安、銀が56.7~47.7セント安、中心限月の7月限が56.7セント安。金8月限は続落。時間外取引では、米大統領が抗議活動で首都ワシントンに軍を派遣すると表明したことを受けて上昇したが、買い一巡後は戻りを売られて上げ一服となった。日中取引ではドル安を受けて上昇したが、株高を背景に戻りを売られると、時間外取引の安値を割り込んで軟調となった。米株式相場が上昇した局面で、リスク回避の際に買われやすい金先物には目先の利益を確定する売りが出やすかった。銀7月限は金堅調につれ高となったが、日中取引で戻りを売られて軟調となった。ニューヨーク金8月限は続落。時間外取引では1744.0~1756.9ドルのレンジで推移、前日比0.9ドル高の1751.2ドルとなった。8月限は、変わらずで始まったのち、米大統領が抗議活動の暴徒化で首都ワシントンに軍を派遣すると表明したことを受けて上昇した。ただ買い一巡後は戻りを売られて上げ一服となった。欧州時間に入ると、ユーロ高を受けて押し目を買われた。

NY原油

NYMEXで原油先物相場は反発した。WTIで期近の7月物は前日比1.37ドル(3.9%)高の1バレル36.81ドルで取引を終えた。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比1.27~1.37ドル高。その他の限月は0.21~1.18ドル高。新型コロナウイルスの流行が一巡した国々が経済活動を再開し、石油需要がさらに回復する見通しであることが相場を押し上げた。世界的に日々の新規感染者数は10万人前後と高水準を維持しており、改善する兆候は限定的だが、主要国の最悪期は過ぎている。米国内の感染の中心地だったニューヨーク州では、6月1日の新規感染者数が3ケタ台まで減少した。需要見通しが好転しているなかでも、石油輸出国機構(OPEC)加盟国が中心となった産油国が5~6月にかけて実施している過去最大規模の減産の延長を協議していることも支援要因。OPEC加盟国と非加盟国によるOPECプラスにおいて、日量970万バレルの減産を7月も実施することをロシアを含めた数カ国が支持しているもよう。従来の合意に基づくと、7月からは減産規模を日量770万バレルに縮小する予定だった。ただ、OPECの舵取り役であるサウジアラビアが1カ月の延長を支持しているのか不明。主要な産油国のオンライン会合は来週行われる予定だったが、今週4日に前倒しされる見通し。

シカゴコーン・大豆

コーンは揃って反発。終値の前営業日比は1.00~3.00セント高。中心限月の期近7月限は1.00セント高の324.25セント。大豆は期近の主要限月は大幅反発。終値の前営業日比は1.25~10.00セント高。中心限月の期近7月限は10.00セント高の850.50セント。大豆、欧米株式市場、そして原油市場の堅調な足取りが買いを支援した。原油高はエタノール生産用としての需要拡大期待を連想させる要因となった。ただ、前日のシカゴ日中取引終了後に発表された作柄報告では、順調なペースで生育が進行しているうえ、作柄の良以上の割合が前週に比べて上昇していたことが弱材料視され、上げ幅は限られた。この日の7月限の取引レンジは3.25セントと狭く、概ね324セントを前後する足取りとなった。米産地の作付及び発芽のペースはどちらも平年を上回っていることが明らかになったことが上値を抑制したが、その一方で大豆、欧米株式市場、そして原油市場の堅調な足取りが買いを支援した。


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